海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
誰かに真剣な忠告をされたのに、その場では軽く受け流してしまい、あとになってから気にかかるということがあります。
そんな「笑って受け流す」を表すlaugh something offを、『BONES』シーズン12第11話の後半、占い師アヴァロンがブースに警告するシーンから、一緒に見ていきましょう。
「laugh something off」の意味とニュアンス
laugh something off
意味:笑って受け流す、笑い飛ばす、深刻に受け止めない
laugh(笑う)とoff(切り離す、追い払う)を組み合わせた句動詞です。本当は気にしているかもしれないことを、笑うという行動によって意識的・無意識的に脇へ追いやる様子を表します。
深刻な指摘や心配ごとを軽く扱おうとする態度を指す表現で、相手のその態度をやや批判的に指摘する際にもよく使われます。「Don’t laugh it off」のように否定の命令形で使われると、「軽く扱わないで、真剣に受け止めて」という強い呼びかけになります。
somethingの部分には、警告や失敗、恥ずかしい出来事など、さまざまな対象が入ります。似た形の句動詞にshrug offやbrush offがあり、いずれも「深刻に受け止めず、対象を自分から遠ざける」という共通のイメージを持っています。
【ここがポイント!】
- laughとoffの組み合わせで、心配ごとを笑いながら遠ざけるイメージ
- Don’t laugh it offのように否定の命令形にすると、強い呼びかけになる
- shrug offやbrush offなど、似た「切り離す」系の句動詞と合わせて覚えられる
『BONES』S12E11のシーンで見てみよう
受け流す態度を表す言葉だとわかったところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。占い師アヴァロンが、タロットカードを通じてブースに何かを伝えようとする場面です。半信半疑なブースが軽く受け流そうとする態度に、アヴァロンが強い調子で応じます。
Booth: Look, Bones can take care of herself, all right, this is just…
(なあ、ボーンズは自分の身くらい自分で守れるんだ、これはただ…)Avalon: Don’t laugh this off, Agent Booth. Your wife is in serious danger.
(笑って済ませないで、ブース捜査官。あなたの奥さんは深刻な危険にさらされているの。)Booth: Okay, right, okay. Thanks for the update.
(はいはい、わかった、わかったよ。教えてくれてありがとう。)Avalon: You don’t believe me. But you will.
(信じてないのね。でも、いずれ信じるようになるわ。)BONES Season12 Episode11 (The Day in the Life)
シーン解説と心理考察
アヴァロンの警告に対して真っ先に表れるのは、ブースの防御的な態度です。「ボーンズ(ブレナン)は自分の身を守れる」という言葉には、深刻に受け止めたくない気持ちがにじみます。そこにアヴァロンが”Don’t laugh this off”と真正面から制止する一言をぶつけます。
ブースの”Okay, right, okay. Thanks for the update.”という返しには、相手を刺激しないよう当たり障りなく受け流そうとする本音が透けて見えます。それに対しアヴァロンが”You don’t believe me. But you will.”と静かに返す様子には、占いという分野そのものへの周囲の懐疑的な視線を、彼女自身が普段から受け止めている空気があります。laugh something offという表現が、ブースの取り合わない態度そのものを言い当てる形で使われている点が、このシーンの構成の巧みさとして表れています。
『BONES』流・覚え方のコツ
深刻な話を持ちかけられた人が、あえて明るく笑って手を振り、その話題を自分の前から追い払うような仕草を思い浮かべてみましょう。offが「切り離す、追いやる」感覚を担っていて、笑い声とともに話題そのものを視界の外へ押しやるイメージです。
劇中でブースが見せた軽く受け流そうとする態度そのものが、この表現の意味をそのまま体現しています。誰かの心配や警告を軽く扱おうとする瞬間を思い浮かべながら覚えると、印象に残りやすい表現です。
例文で覚える「laugh something off」
laugh something offは、心配や警告、失敗などを軽く受け流す場面で使える表現です。3つの使い方を見ていきましょう。
He laughed off the doctor’s warning and kept smoking.
(彼は医者の警告を笑って受け流し、タバコを吸い続けました。)
劇中と同じ「警告を軽く扱う」ニュアンスで使える例です。
A: You should really get that checked out by a doctor.
B: Don’t worry about it, I’m just gonna laugh it off.
(A:それ、ちゃんと病院で診てもらった方がいいよ。)
(B:心配しないで、気にせず笑って済ませておくから。)
相手の忠告に対して軽く返す、日常会話での往復です。
She tried to laugh off her mistake in the meeting.
(彼女は会議での失敗を笑って誤魔化そうとしました。)
ビジネスの場面でも自然に使える例で、失敗を軽く扱おうとする態度を表しています。
あわせて覚えたい関連表現
shrug something off
((問題や批判を)気にせず受け流す)
shrug offは肩をすくめるような動作で軽く受け流すイメージで、laugh offほど「笑い」という具体的な反応を伴いません。より無関心で淡々とした受け流し方を表します。
brush something off
((指摘や心配を)払いのける、取り合わない)
brush offは手で払いのける動作が語源で、laugh offよりも冷淡で素っ気なく相手の言葉を退けるニュアンスが強めです。
take something with a grain of salt
((話を)割り引いて聞く、鵜呑みにしない)
take with a grain of saltは「完全には信じない」という受け止め方の話で、laugh offのように態度や反応として表に出すニュアンスとは少し異なります。
Note|「受け流す」系表現の温度差
laugh something offと似た場面で使われる表現に、shrug offやbrush offがあります。どれも「深刻に受け止めない」という点では共通していますが、そこに込められた温度感には違いがあります。
laugh offは、笑うという明確な反応を伴う分、周囲から見ても「軽く受け流している」ことがはっきり伝わる表現です。今回のシーンのブースのように、相手を安心させたい、あるいは場の空気を和らげたいという意図が透けて見えることもあります。一方のshrug offは、肩をすくめるだけの控えめな仕草が語源で、感情の起伏をあまり見せずに淡々と受け流す印象を与えます。brush offはさらに一歩踏み込んで、手で払いのけるような素っ気なさを含み、相手の言葉を突き放すニュアンスが強くなります。
このように並べてみると、laugh offは3つの中でもっとも「表面上は穏やかに見える」受け流し方であることがわかります。だからこそ、アヴァロンが”Don’t laugh this off”と念を押したブースの態度は、深刻な警告に対してもなお和やかな笑いで応じようとする、彼らしい距離の取り方を表していたとも読み取れます。
似た表現の温度差を知っておくと、誰かの反応を見たときに、その人がどれくらい真剣に受け止めているのかを読み取るヒントにもなります。
まとめ|穏やかに見える受け流し方
laugh something offは、深刻な指摘や心配ごとを、笑うという行動で意識的・無意識的に脇へ追いやる様子を表す表現でした。shrug offやbrush offといった似た表現との温度差も、あわせて押さえておきたいポイントです。
誰かの忠告や警告を軽く受け流してしまった経験、あるいは深刻になりすぎないよう場を和ませようとした経験は、誰にでもあるはずです。そんなとき、この一言で自分や相手の態度を的確に言い表せます。
半信半疑なブースの態度をアヴァロンが見逃さなかったやり取りは、真剣な警告を軽く扱おうとする心の動きを、一言で言い当てた表現と言えます。


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