海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第17話に登場する、シェルドンがレナードに部屋を空けるよう告げる場面の言い回しです。恋人同士の別れ話のような言葉を使って、ルームメイトへの退去を切り出す構成になっています。
深刻な調子のこの言い回しが、日常のちょっとした頼みごとの場面でどのように転用されているのかを、順を追って見ていきます。
別れ話のように切り出す「We had a good run」
夜、客を迎える準備を始めたシェルドンが、レナードに向かって唐突に語りかけます。
Sheldon: We had a good run, you and I.
(僕たちはいい付き合いだったね、君と僕は。)Leonard: Okay.
(ああ。)Sheldon: But change is a part of life.
(だが、変化は人生の一部だ。)TBBT Season4 Episode17 (The Toast Derivation)
We had a good run, you and I. は、良好だった関係を振り返りながら区切りをつけるときの言い方で、恋人同士の別れ話やチームの解散などでよく使われる表現です。名詞だけの呼びかけで話を切り出すシェルドンの態度自体が、これから深刻な話をする合図になっています。続く But change is a part of life. も、別れを正当化するときの常套句で、変化そのものを人生の摂理として片づけてしまう言い方です。レナードの短い相槌が、話の重さと対照的に軽く響きます。
丁寧な体裁で有無を言わせない退去要求
前置きを終えたシェルドンは、用件をはっきりと告げます。
Sheldon: Okay. I have guests coming. I’m afraid I’m going to have to ask you to leave now.
(よし。もうすぐ客が来る。悪いが、今から出て行ってもらわなければならない。)Leonard: I am leaving.
(出て行くよ。)Sheldon: Don’t make this harder than it is, Leonard.
(これ以上、事をややこしくしないでくれ、レナード。)TBBT Season4 Episode17 (The Toast Derivation)
I’m afraid I’m going to have to ask you to … は、丁寧な体裁を保ちながらも断りを許さない要求を伝える言い方です。I’m afraid という前置きがクッションになる一方、have to ask you to という言い回しで有無を言わせない響きが加わります。Don’t make this harder than it is. は、別れ話の場面で相手の抵抗を制するときの定番フレーズで、ここでは素直に応じているレナードに対してまで持ち出される点が、この場面らしいずれを生んでいます。この後、シェルドンは戻ってくるはずだと軽口を返し、レナードも自分はここの住人だと応じて、やり取りは締めくくられます。
まとめ|別れ話の型を借りた頼みごと
We had a good run、change is a part of life、I’m afraid I’m going to have to ask you to leave、Don’t make this harder than it is。別れ話で使う言い回しが、部屋を空けてほしいという頼みごとに転用される様子を見てきました。深刻な言葉の型を軽い場面に流用することで、頼みごとの言い方に幅が出てきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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