海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第12話に登場する、大学の懇親会でラージがシェルドンに頼み込んだ「ウィングマン」という役回りにまつわる言い回しです。乗り気でないシェルドンが渋々パートナー役を引き受ける場面から、友達の恋愛を後押しするときの英語が見えてきます。出かける気のなかったシェルドンをどう説得し、どう役割を割り振っていくかという流れそのものが、この日の会話の軸になっています。
「ウィングマン」という言葉の意味から見ていきます。
「wingman」という役割を頼み込む場面
懇親会に一人で行きたくないラージは、お酒を飲まないシェルドンを連れ出すことに成功します。限定版のグリーン・ランタンのランタンを譲ってもらった見返りとして付き合わされたシェルドンを横目に、会場に着いたラージはさっそくバーでドリンクを注文しながら、付き添ってくれる相手のことをこう表現します。
Raj: Yeah, well I do. And when my wingman is carrying a Green Lantern lantern, I drink a lot.
(ああ、僕は飲むよ。それに、僕のウィングマンがグリーン・ランタンのランタンを提げて現れるとなると、かなり飲むことになるね。)TBBT Season3 Episode12 (The Psychic Vortex)
wingman は、恋愛の場に同行して相手を後押しする役目の人を指すカジュアルな表現です。シェルドンが「お酒は飲まない」と最初に断っていたのに対し、ラージは自分の方は飲むと言い切り、その理由として連れの持ち物を挙げています。おもちゃのランタンを提げたシェルドンをそのまま受け入れつつ、思わずぼやいてしまうところに、連れがこの調子でも懇親会に出かけるラージの本音がにじみます。
「run my game」で確認する役目の中身
会場に着いたシェルドンは、自分に求められている役目がよく分かっておらず、儀礼的にお礼を述べたあとであらためて尋ねます。
Sheldon: Thank you. And what is my function as wingman?
(ありがとう。それで、僕のウィングマンとしての機能は何なんだ?)Raj: You help me run my game.
(君は、僕なりのやり方を実行するのを手伝ってくれるんだよ。)Sheldon: Okay. What is your game?
(わかった。それで、君のやり方とは何だ?)TBBT Season3 Episode12 (The Psychic Vortex)
これに対してラージは、女性に嘘をついたときはうなずいて調子を合わせてほしい、と応じます。
run my game は「自分なりのやり方・口説き方で立ち回る」という意味の口語表現です。役目を「機能」という単語で確認しようとするシェルドンの生真面目さと、くだけた言い方で答えるラージとの対比が、このやり取りの見どころです。うなずいて話を合わせるだけの単純な頼みごとに思えても、あえて言葉で定義しようとするところに、シェルドンらしい理屈っぽさが表れています。
二人のアパートにはこの晩、思いがけずラージが望んでいた相手たちが遊びに来ることになり、乗り気でなかったはずのシェルドンの一言が、皮肉にもウィングマン役の成果を物語ることになります。頼まれた役目の意味も分からないまま連れ出された懇親会が、思わぬ形で実を結んだと言えます。
まとめ|「wingman」から広がる会話の型
wingman、run my game。どちらも友達の恋愛を後押しする場面で使われるカジュアルな言い回しです。役目を尋ねる生真面目さと、それに答える砕けた口調の対比に、英語らしい掛け合いのリズムが見えてきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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