海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン1 第3話に登場する、家族に本音を切り出すときの謝罪の前置きと、相手を安心させる言い方です。任務を終えてバイ・モアに戻ったチャックが、姉エリーに態度のはっきりしなさを詫び、二択のうちましな方を選んだという言い方で弁明します。エリーは詮索しないと約束しつつ、弟を気遣うあまり口うるさくないかを案じます。
素直な謝罪の言葉から、条件付きで相手を丸ごと肯定する安心のさせ方まで、順番に見ていきます。
素直な謝罪と、二択のうちましな方を選んだという弁明
返品カウンター付近で、チャックは姉のエリーに向き合い、態度がはっきりしなかったことを詫び始めます。
Chuck: I’m really sorry, sis. I-I know that I’ve been kind of evasive. It’s just that I… I didn’t want to lie to you and I chose not saying anything as being the lesser of two evils.
(本当にごめん、姉さん。はっきりしない態度を取ってたのは分かってる。ただ、その……嘘をつきたくなかったんだ。だから、何も言わないでいることを、二つの良くない選択のうちのましな方として選んだんだ。)CHUCK Season1 Episode3 (Chuck Versus the Tango)
the lesser of two evils は「二つの良くない選択肢のうちのましな方」を指す言い回しです。嘘をつくことと、何も言わずにいることという二つの気まずい選択の間で、後者を選んだという弁明の仕方に、チャックなりの気遣いが表れています。
エリーは一度は理由を尋ねながらも、次のように受け止めます。
Ellie: But you want me to butt out. I get it. It’s none of my business.
(つまり、私に口を出すなってことね。分かったわ。私には関係のないことよね。)CHUCK Season1 Episode3 (Chuck Versus the Tango)
butt out は「口を出すのをやめる、干渉しない」という意味のくだけた言い方です。It’s none of my business. と続けることで、詮索しないという約束を、相手にというより自分自身に言い聞かせるように口にしています。
条件付きで安心させる言い方と、うるさくなりすぎない気遣い
会話はそのまま続き、エリーは弟の気持ちを尊重する言葉を口にします。
Ellie: Chuck, that’s it. I don’t need to know the intimate details, okay? As long as you’re happy, that’s enough for me.
(チャック、それでいいの。込み入った話まで知る必要はないわ、いい?あなたが幸せなら、それで十分なのよ。)CHUCK Season1 Episode3 (Chuck Versus the Tango)
As long as you’re happy, that’s enough for me. は「〜である限り」という条件を示すas long asを使いながら、ほぼ無条件に近い形で相手を肯定する安心のさせ方です。込み入った事情を知りたがらない姿勢とセットで、詮索しない約束をさらに補強しています。
続けてエリーは、心配のあまり口うるさくなっていないかを案じます。
Ellie: And I don’t, I don’t want to nag you about your future and your job. I don’t want to be the sister that just pesters you into oblivion.
(それに、将来のことや仕事のことでくどくど言いたくないの。うるさく言い過ぎて疲れさせるような姉にはなりたくないから。)CHUCK Season1 Episode3 (Chuck Versus the Tango)
pester…into oblivion は「うるさく言い過ぎて相手を消耗させる」ことの大げさな表現です。心配性の姉としての自覚を、誇張した言い回しでユーモラスに語っています。
Chuck: No, no, no, no, you’re, you’re not a pest.
(いやいやいや、そんな、姉さんはうるさくなんかないよ。)CHUCK Season1 Episode3 (Chuck Versus the Tango)
a pest は「うるさい人、迷惑な人」を指す言葉です。四回繰り返されるNoが、エリーの心配をすぐさま打ち消す即答の強さを表しています。
まとめ|謝罪の前置きと、条件付きの安心のさせ方
嘘をつきたくなかったという素直な謝罪の前置きから、条件付きで相手を丸ごと肯定する安心のさせ方、そして大げさな表現での気遣いまで見てきました。家族相手だからこそ成り立つ、率直さとユーモアを併せ持つ言い回しが並ぶ場面です。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
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