海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン5 第6話に登場する、母を迎えたシェルドンが得意料理を予告する場面のやりとりです。テキサスから訪ねてきた母メアリーとの週末プランを語るシェルドンが、大好物のフライドチキンを持ち出し、母の希望をやんわり退けようとする様子が描かれています。
予告のフレーズから、罪悪感を誘う切り返しまで見ていきます。
週末プランを予告する言い方と、期待を高める一言
アパートに着いたばかりの母メアリーに、シェルドンは早速週末の日程を切り出します。
Sheldon: Well, Mom, according to my itinerary for our weekend together, the fun begins with fried chicken.
(母さん、今週末の僕らの日程表によると、楽しみはフライドチキンから始まるんだ。)Mrs Cooper: Sounds delicious.
(美味しそうね。)Sheldon: Good, ‘cause I got you everything you need to make it. You are in for a treat.
(よかった。作るのに必要なものは全部揃えておいたからね。ごちそうが待ってるよ。)TBBT Season5 Episode6 (The Rhinitis Revelation)
according to my itinerary for … は、旅行や予定の中身を型どおりに切り出す言い方です。個人的な週末の予定にまで「日程表」という硬い言葉を持ち出すところに、シェルドンらしい几帳面さが表れています。the fun begins with … も同様に、これから始まる楽しみを前振りする定番の言い回しです。
そして決め台詞となるのが You are in for a treat. です。直訳すれば「これから、ごちそうが待っている」で、相手に良いことが起きると予告するときの定番フレーズとして使えます。
相手の提案を罪悪感で押し返す切り返し方
ところが母メアリーは、フライドチキンより外食を望んでいることをやんわりとほのめかします。
Mrs Cooper: Actually, I wouldn’t mind going out for a bite, Sheldon.
(実は、ちょっと外で何か食べに行くのも悪くないと思ってるのよ、シェルドン。)Sheldon: Won’t that spoil our appetites for the chicken you’re going to make me?
(それだと、母さんが僕に作ってくれるチキンの食欲が失せてしまわないかな?)TBBT Season5 Episode6 (The Rhinitis Revelation)
Actually, I wouldn’t mind … は、相手の提案にすぐ乗らず、遠回しに別の希望を切り出すときの言い方です。「気にしない」という控えめな表現を使いながら、実は自分の意向を伝えている点がポイントです。
これに対してシェルドンが繰り出すのが Won’t that spoil our appetites for …? という修辞疑問です。「それは〜の食欲を台無しにしないか?」という形を取りながら、実質的には母の外食案を退ける罪悪感の誘導になっています。相手の提案そのものを否定せず、疑問文の形で押し返す切り返しの型と言えます。
まとめ|予告のひと言と、罪悪感で押し返す切り返し
according to my itinerary for、the fun begins with、You are in for a treat.、Actually, I wouldn’t mind、Won’t that spoil our appetites for…?。これから始まる楽しみを予告する言い方から、相手の提案を疑問文でやんわり退ける切り返しまで、母子のやりとりを見てきました。予定を型どおりに切り出す表現と、遠回しに希望を伝える言い方は、日常の軽いやりとりにも応用できそうです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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