海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン3 第12話に登場する、急な辞令に戸惑う相手のためらいを一旦認めながら、期限を区切って前へ進ませる言い方です。正式にエージェントとなったチャックが、ベックマンからローマ赴任を告げられ、話の急展開に戸惑う場面が描かれています。
事実で戸惑いに応じる言い方から、ためらいを受け止めつつ条件を明確に伝える言い方まで、順番に見ていきます。
急な辞令に戸惑う相手に、事実で応じる言い方
正式にエージェントとなったチャックは、ベックマンからローマ赴任を告げられます。車や衣装、年俸まで用意されると聞かされ、話の急展開に戸惑うチャックが口にします。
Chuck: This is all moving very, very fast, don’t you think?
(これは全部、ものすごく速いペースで進んでいる。そう思いませんか?)Beckman: The NSA has spent three years and countless millions of dollars helping you reach your potential. There’s nothing fast about it.
(NSAは3年と数えきれないほどの資金を費やして、お前の能力を引き出す手助けをしてきた。これのどこにも速すぎるところなどない。)CHUCK Season3 Episode12 (Chuck Versus the American Hero)
This is all moving very, very fast, don’t you think?は、急に進む物事のスピードに戸惑う気持ちを、相手に同意を求める形で伝える言い方です。「そう思いませんか」という問いかけの形を取ることで、一方的な不満ではなく相手の共感を誘う言い回しになっています。
対するベックマンのThe NSA has spent three years and countless millions of dollars helping you reach your potential.は、「急だ」という主張に対して、これまでにかけてきた年月と費用という具体的な事実で応じる言い方です。続くThere’s nothing fast about it.という一言が、チャックの「速すぎる」という感覚をきっぱりと否定しています。感情ではなく積み重ねてきた実績を根拠に据える返し方が見どころです。
ためらいを受け止めつつ、期限を区切って前へ進ませる言い方
戸惑いを重ねて詫びるチャックに、ベックマンは短く言葉を挟んだのち、態度を切り替えます。
Beckman: I understand that the hand-wringing and the second-guessing are all part of your process. Here’s what I’m offering: take the week off, anywhere you want, on us. But afterwards, I expect you back in Washington and ready to assemble your team. Is that understood?
(そのためらいと迷いも、お前のプロセスの一部だというのは分かっている。こちらが提示するのはこうだ。好きな場所へ1週間、休暇を取っていい、費用はこちら持ちだ。だがその後は、ワシントンに戻ってチームを編成する準備をしておいてもらう。分かったか?)CHUCK Season3 Episode12 (Chuck Versus the American Hero)
I understand that the hand-wringing and the second-guessing are all part of your process.は、相手が見せているためらいや迷いを、否定せずにひとまず認める言い方です。「プロセスの一部」という表現によって、その迷い自体を通過点として位置づけているのが特徴です。
続くHere’s what I’m offeringは、これから提示する内容を予告する定型句で、譲歩を示す前置きとして機能しています。take the week off, anywhere you want, on usという具体的な条件を示したうえで、afterwards, I expect you back in Washington and ready to assemble your teamと、その後にやるべきことを明確に伝えています。最後のIs that understood?は、認めるところは認めつつも、話をきっちり締めくくる念押しの一言です。
まとめ|ためらいを認めつつ前へ進ませる言い方
急な話に戸惑う相手へ事実で応じるThere’s nothing fast about it.、そしてためらいを一旦認めながら期限を区切るhand-wringing and the second-guessingという言い回しを見てきました。相手の感情を無視せず、しかし押し流されもしない伝え方の型が見えてきます。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
このエピソードを見るには
(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)
※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


コメント