「a long shot」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S03E08で学ぶ英会話

「a long shot」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

うまくいかないだろうと薄々分かっていた挑戦が、案の定うまくいかなかったとき、それでも相手を責めずに「まあ、そんなものだよね」と受け止める瞬間があります。

そんな場面にぴったりの「a long shot」を、『ホワイトカラー』シーズン3第8話の終盤、金庫破りの結果を相棒に報告するニールと、それを静かに受け止めるモジーのやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「a long shot」の意味とニュアンス

a long shot
意味:成功の見込みが薄い試み、一か八かの賭け

shot は「(銃などの)一発、狙い」を意味する語で、a long shot は「遠くから狙う、当たる確率が低い一発」が語源にあります。そこから転じて、成功率が低いと分かっていても挑む試み・賭けごとを指す表現として定着しました。

このドラマのシーンでは、「we both knew this was a long shot」という形で使われており、結果が出る前から「うまくいかないかもしれない」と了解した上での挑戦だったという意味合いが込められています。

似た表現に a shot in the dark がありますが、こちらは情報や根拠がほとんどない状態での推測・試みを指すニュアンスが強く、a long shot は成功率の低さそのものに焦点が当たる点が違いです。反対に、成功の見込みが高い試みを指したいときは a sure thing(確実なこと)という表現が使われます。a long shot がどれだけ分の悪い賭けであるかは、こうした対義表現と並べてみるとより実感しやすくなります。

【ここがポイント!】

  • 「a long shot」の核は、遠くから狙う当たりにくい一発というイメージ
  • 結果が出る前から成功率の低さを了解していた挑戦を指す表現
  • 失敗を責めるのではなく、静かに受け止める場面と相性がいい

『ホワイトカラー』S03E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

金庫破りに挑んだニールが、その結果をモジーに報告する場面です。目当ての積荷目録が見つからなかったことを告げるニールに対し、モジーは短い一言でその落胆をそっと受け止めます。実はこの一言が返ってくるまで、モジーは「気が気じゃない」とこぼすほど、じっと結果を待ち続けていました。

Neal: I did.
(見つけたよ。)

Mozzie: Did you get in?
(中には入れたのか?)

Neal: I did.
(入れたよ。)

Mozzie: And?
(それで?)

Neal: The manifest wasn’t in there, Moz. I’m sorry.
(目録はそこになかったんだ、モズ。すまない。)

Mozzie: Listen, we both knew this was a long shot, right?
(いいか、これが望み薄な賭けだということは、お互い分かっていたはずだ。)

Neal: Well, yes, but I —
(ああ、そうだけど、僕は……)

White Collar Season3 Episode8 (As You Were)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

「中には入れたのか?」「入れたよ」「それで?」というテンポの速い一問一答から、この場面は始まります。やり取りの合間に、ニールは「目録はそこになかったんだ、モズ。すまない」と、目当てのものが見つからなかった事実を切り出します。

ここでモジーが返す一言が「Listen, we both knew this was a long shot, right?」です。a long shotは、成功する確率が低いと分かった上で挑む試みを指す表現で、モジーはこの一言でニールの落胆を軽く受け止め、最初から分の悪い賭けだったのだから仕方ないと慰めています。

普段は理屈っぽく振る舞うモジーが、友人であるニールの気持ちをそっと支える姿が、この短いやり取りに表れています。

モジーの一言を受けたニールは「Well, yes, but I –」と言いかけたまま、言葉を止めてしまいます。慰めを素直に受け取りきれない悔しさと、それでも弱音を最後まで口にはしないニールらしい振る舞いが、このわずかな沈黙に滲んでいます。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

はるか遠くの的に向かって矢や弾を放ち、当たるかどうか分からないまま見守る光景を思い浮かべてみましょう。long(遠い)+ shot(一発)という組み合わせがそのまま、当たる可能性の低い、遠くからの一撃を表しています。

このシーンでのモジーの一言「we both knew this was a long shot」は、結果が出る前からお互い了解していたことを示す言い回しでした。期待と現実のギャップを穏やかに受け止める場面と一緒に覚えておくと、記憶に定着しやすくなります。

例文で覚える「a long shot」

a long shot は、成功率の低さを了解したうえでの挑戦を表す表現です。ビジネス・日常・スポーツそれぞれの例文を見ていきましょう。

Applying for that job is a long shot, but it’s worth a try.
(あの仕事に応募するのは望み薄だけど、挑戦する価値はある。)
成功率の低い挑戦を前向きに捉える、ビジネスの場面です。but 以下に前向きな言葉を続けることで、悲観だけで終わらない言い回しになります。

We knew it was a long shot from the start.
(最初から望み薄だとは分かっていた。)
うまくいかなかった結果を振り返る、日常会話の場面です。from the start を添えることで、結果が出るずっと前から覚悟していたという時間の幅も伝わります。

A: Do you think we’ll actually win this case?
B: Honestly, it’s a long shot, but let’s give it everything we’ve got.
(A:このケース、本当に勝てると思う?)
(B:正直、望み薄だけど、全力を尽くそう。)
成功率の低い挑戦を前に気持ちを共有する、往復会話形式の例文です。

あわせて覚えたい関連表現

a slim chance
(わずかな可能性)
a long shot が試み・賭けそのものを指すのに対し、a slim chance は可能性・確率そのものを指す名詞句です。「it’s a slim chance」のように、挑戦の主語を立てずに確率だけを語りたいときに使いやすい表現です。

a shot in the dark
(当てずっぽう、根拠のない試み)
a long shot が成功率の低さに焦点を当てるのに対し、a shot in the dark は情報や根拠がほとんどない状態での推測・試みを指すニュアンスが強い表現です。

worth a try
(試す価値がある)
a long shot が挑戦の成功率の低さを表すのに対し、worth a try は成功率にかかわらず挑戦する価値があるという前向きな評価を表す表現です。「It’s a long shot, but it’s worth a try.」のように、この二つは同じ文の中でセットになって使われることも珍しくありません。

Note|射撃用語から生まれた「賭け」を表す英語表現 ― a long shot の成り立ち

英語には、射撃を語源とする表現がいくつも存在し、成功率の低い試みや賭けごとを表す言い回しとして定着しています。

a long shot は、遠くの的を狙う一発が当たりにくいという物理的な事実から、成功率の低い試み全般を指す表現へと意味が広がりました。同じ shot を軸にした表現には、根拠の乏しい当てずっぽうを指す a shot in the dark や、思い切って挑戦してみることを指す take a shot at などがあり、いずれも「狙いを定めて放つ」という動作から派生しています。的が遠いほど当たる確率が下がるという単純な物理法則が、そのまま「望み薄」という抽象的な意味に転用されている点が、この一連の表現の面白いところです。

モジーが口にした a long shot も、この語源をそのまま体現した使い方でした。結果が出る前から成功率の低さを分かっていた、という含みが、遠くの的を狙うイメージと自然に重なります。あらかじめ分の悪さを了解しておくことで、結果が出たあとの落胆を和らげるという使い方も、こうした射撃系の表現ならではの効能と言えるでしょう。

狙いが遠いほど、当たったときの喜びも大きくなるものです。

まとめ|望み薄と分かっていた挑戦をどう受け止めるか

a long shot は、成功率が低いと分かった上で挑む試みや賭けごとを表す表現です。

結果がうまくいかなかったときも、最初から分の悪い賭けだったと捉え直せば、必要以上に落ち込まずに次へ進むことができます。

金庫破りの結果を淡々と受け止め、相棒の落胆をそっと支えたモジーの姿には、望み薄と分かっていた挑戦をどう受け止めるかという、一つの態度が示されていたと言えます。言葉少なに慰めを送ったモジーと、それを受け止めきれずに言葉を止めたニールの対比からも、望み薄な挑戦に挑む二人の距離の近さが伝わってきます。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「a long shot」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次