海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン3第8話では、恋人サラとの関係が突然終わったニールをよそに、FBIにはジョーンズの旧友ジミーが送った謎めいた葉書が舞い込みます。ジミーが勤める民間軍事会社バレット・ダンを巡る不穏な動きを追う捜査には、ジョーンズの元婚約者イザベルも関わることになります。一方モジーは、ピーターがUボートの美術品調査をまだ諦めていないのではと不安を募らせ、ニールを巻き込んで思わぬ行動に出ます。事実や自分の弱さをそのまま言い切る言葉と、都合の悪い部分をぼかしてはぐらかす言葉が、同じ「本当のことをどこまで明かすか」という一線をめぐって対照をなすところに、この回ならではの面白さがあります。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン3第8話では、サラとの恋愛関係にいきなり幕が下りたニールをよそに、FBIには思わぬ人物からのSOSが舞い込む。ジョーンズの旧友で軍人のジミーから届いた暗号めいた葉書をきっかけに、彼が籍を置く民間軍事会社バレット・ダンの不穏な内情が浮かび上がり、捜査にはジョーンズの元婚約者でジミーの妻イザベルも関わることになる。一方モジーは、ピーターが例のお宝探しから本当に手を引いたのか疑わしく思い、落ち着かない様子でニールを巻き込み行動に出る。『ホワイトカラー』S03E08のあらすじを追うときは、誰が本音をそのまま口にし、誰がはぐらかしているかに注目すると、この回特有の緊張感が見えてくる。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. up for grabs
誰でも取れる状態にある、早い者勝ちであるという意味です。
Peter: This half is up for grabs.
(こっちの半分は誰でもどうぞってことで。)
張り込み中に食べているツナサンドの片方を、合流したジョーンズに自由にどうぞと差し出す場面です。half is up for grabsと軽い調子で言うところに、緊張感のある任務の合間に垣間見える気安さが表れています。
2. sort it out
何とか解決する、うまく処理するという意味です。
Jones: Listen, if, uh, Jimmy’s in trouble, we’ll sort it out.
(いいか、もしジミーが厄介事に巻き込まれているなら、何とかするから。)
行方不明の夫を心配するイザベルに対し、ジョーンズが何とかするからと請け合う場面です。we’llと自分を含めた形で請け合うことで、一人で抱え込ませない姿勢を示しています。
3. let go of
〜を手放す、〜への執着をやめるという意味です。
Mozzie: He may have handed over the partial manifest, but he wouldn’t let go of the investigation.
(積荷目録の一部を引き継いだとしても、あいつが捜査そのものを手放すわけがない。)
美術品積荷目録の一部をD.C.の美術犯罪課に引き継いでも、ピーターは捜査そのものを諦めないだろうとモジーが語る場面です。He may have ~, but ~という譲歩の形を使うことで、表向きの手続きと本人の執着は別物だと言い切っています。
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4. at least
少なくともという意味です。
Jones: At least, he was.
(少なくとも、以前はそうだった。)
ヴァンホーンの企みにかつての友人ジミーが関わっている可能性を語ったジョーンズが、言葉を選びながら付け加える場面です。At least, he was.と時制を変えて短く言い直すところに、断定を避けたい迷いがにじんでいます。
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5. look around
辺りを見て回る、周囲を調べるという意味です。
Neal: I’ll go back tonight and look around.
(今夜戻って辺りを調べてみるよ。)
FBIに保管されている可能性のある美術品目録を探るため、夜もう一度戻って調べてみるとニールが告げる場面です。I’ll go back tonightと即座に自分の役割を引き受ける言い方に、頼まれれば動く身の軽さが表れています。
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6. get to someone
(人)を精神的に苦しめる、参らせるという意味です。
Jones: Then why did I let van Horn get to me?
(だったらなぜ、俺はヴァンホーンに動揺させられたりしたんだ?)
敵の挑発に感情を乱されてしまった自分を、ジョーンズがニールに向かって悔やむ場面です。why did I let ~と自分自身を問い詰める形に、失敗をごまかさずそのまま言葉にする率直さが表れています。
7. sit this one out
今回は参加を見送る、今回は手を出さないという意味です。
Peter: No, you’re sitting this one out.
(だめだ、今回はお前は手を出すな。)
今回の作戦で突入チームを率いる役に志願したジョーンズに対し、ピーターが参加を認めない旨を告げる場面です。No, you’re ~と即座に否定してから言い切る形に、判断を先延ばしにしない態度が表れています。
8. move in
(作戦・捜査などで)突入する、踏み込むという意味です。
Peter: Anything goes sideways, say the word, and we move in.
(何か様子がおかしくなったら合図をくれ、俺たちが突入する。)
潜入したニールに対し、異常があればすぐ突入すると無線で伝える場面です。say the word, and we move inと条件と行動を一続きに示す言い方に、指示にぶれのない実務的な話し方が表れています。
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9. pull a fast one
(人を)出し抜く、うまく丸め込むという意味です。
Elizabeth: I think you pulled a fast one.
(また何か裏技を使ったんじゃないの。)
美術展と、なかなか予約の取れない店での食事を用意したモジーに対し、エリザベスがまた何か裏技を使ったのだろうと軽く問い詰める場面です。I thinkと和らげながらも、pulled a fast oneという踏み込んだ表現を選ぶところに、モジーの手口を見抜いている親しさがのぞきます。
10. a long shot
成功の見込みが薄い試み、一か八かの賭けという意味です。
Mozzie: Listen, we both knew this was a long shot, right?
(なあ、これが一か八かの賭けだってことは、お互い分かってたはずだろ?)
金庫の中に目録がなかったという報告を受け、うまくいかない可能性は最初から分かっていたはずだと自分に言い聞かせるように語る場面です。we both knewと相手も同じ認識だったことにしてしまう言い方に、落胆を分かち合おうとする気遣いが表れています。
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このエピソードの英語学習ポイント
ジョーンズの言葉には、自分の失敗をそのまま認める率直さがあります。敵の挑発に動揺したことを悔やんで「I screwed up.」と切り出し、ニールの受けを挟んで「Then why did I let van Horn get to me?」と重ねて自問します。感情を隠さずそのまま言葉にするこの率直さは、行方不明の友人を心配する妻イザベルに「Listen, if, uh, Jimmy’s in trouble, we’ll sort it out.」と請け合う場面でも変わりません。
ピーターの言葉も、飾らず要点だけを伝える点でジョーンズと同じ側に立ちます。突入チームを率いる役に志願した部下に「No, you’re sitting this one out.」と短く言い切り、潜入中のニールには「Be careful. Anything goes sideways, say the word, and we move in.」と無線で簡潔に伝えます。判断や指示をぼかさずそのまま届けるところに、迷いのなさが表れています。
一方モジーの言葉は、都合の悪い部分をぼかしながら核心をはぐらかします。予約困難な店での食事をどう手に入れたのか尋ねられても「I know a guy who blackmailed a guy. Something about spandex. I don’t ask questions.」と、詳細をあえて曖昧にしたまま押し通します。ピーターの執着ぶりを語るときも「He may have handed over the partial manifest, but he wouldn’t let go of the investigation.」と他人の話として距離を置く言い方を選び、自分自身の手の内は最後まで明かしません。ドラマを見るときは、そのまま言い切る言葉とぼかして押し通す言葉、どちらが誰の口から出ているかに耳を澄ませてみると、この回の会話の温度差がつかみやすくなります。
キャラクター別|英語の特徴
ジョーンズ|自分の弱さをそのまま言葉にする英語
敵の挑発に動揺してしまった自分を、ジョーンズは飾らず言葉にします。台本ではジョーンズの発話として「I screwed up.」に続けて「Then why did I let van Horn get to me?」が確認できます。why did I let ~と自分自身を問い詰める構文を使うことで、失敗を人のせいにせず、自分の反応そのものを検証しようとする姿勢が表れています。
行方不明の友人を心配する妻イザベルへの言葉にも、同じ率直さが見えます。「Listen, if, uh, Jimmy’s in trouble, we’ll sort it out.」と、確証のない段階でも自分を主語にして請け合う言い方には、弱さを認めることと相手を安心させることを両立させる、ジョーンズらしいまっすぐな話し方が表れています。
モジー|都合の悪い部分をぼかして押し通す英語
自分の手口については、モジーは最後まで明かしません。台本ではモジーの発話として「I know a guy who blackmailed a guy. Something about spandex. I don’t ask questions.」が確認できます。a guyやsomething aboutという曖昧な言葉を重ね、I don’t ask questions.と自分から線を引くことで、詳細を語らないまま話を成立させています。
一方で他人の執着については、モジーは驚くほど的確です。「He may have handed over the partial manifest, but he wouldn’t let go of the investigation.」と、ピーターの性格を見透かしたように言い切ります。自分のことはぼかし、他人のことは鋭く言い当てる、この非対称な語り口がモジーらしさを際立たせています。
ピーター|短い一言で立場をはっきり示す英語
部下への判断は、ピーターの口から出た瞬間に決まります。台本ではピーターの発話として「No, you’re sitting this one out.」が確認できます。No, you’re ~と否定から入って即座に言い切るこの形に、迷いを見せず判断を下す捜査官としての一貫した態度が表れています。
潜入中のニールへの無線指示でも、ピーターの言葉は同じ調子を保ちます。「Be careful. Anything goes sideways, say the word, and we move in.」と、注意喚起・条件・行動を短い文の連なりで伝えるこの言い方には、現場の混乱を許さない実務的な話し方が一貫しています。
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