『フレンズ』S05E23 で英語学習|あらすじ&厳選フレーズ10選
海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『フレンズ』シーズン5第23話では、記念日旅行のはずが思いがけずラスベガス行きへと変わり、仲間たちが次々と便乗を決めていきます。恋人に隠していた事情を打ち明けられても声を荒げず、相手の言葉をそのまま引用して切り返す人がいれば、目の前の出来事を思い込みだけで受け取ってしまう人もいます。言葉どおりの意味と、その場に流れる本当の事情とのあいだにずれが生まれ、それに気づく側と気づかない側の差がそのまま会話の温度になっているのが、この回の面白さです。
あらすじ(ネタバレなし)
『フレンズ』シーズン5第23話。フィービーからの記念日プレゼントで、モニカとチャンドラーは急遽ラスベガス行きのチケットを手にする。しかも行き先には、しばらく連絡が取れなくなっていたジョーイもいるらしいと分かり、一行は次々と便乗を決めていく。ロスとレイチェルの間にも何やらぎこちない空気が流れる中、それぞれの思惑を抱えたままベガスへの旅が始まる。誰が本音を隠し、誰がそれに気づいているかを追うと、『フレンズ』S05E23のあらすじがより楽しめる。
このエピソードで学べる英語フレーズ10選
1. see other people
(恋人と)他の人とも会う、距離を置く
Chandler: Yeah, I think we should see other people.
(ああ、僕たち、もう別々の人と付き合ったほうがいいと思う。)
記念日旅行の行き先にまつわるダジャレの応酬の果てに、冗談として飛び出す一言です。
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2. ditch someone
(人を)置き去りにする、すっぽかす
Phoebe: You are not going to ditch me again like you did with London.
(また前にロンドンでやったみたいに、私を置いていったりしないでよね。)
過去の旅行で仲間はずれにされた記憶を持ち出し、今度は置いていかれたくないと訴える場面での一言です。
3. fake out
(相手をかつぐための)フェイント、見せかけ
Monica: I love “I forgot the present” fake out!
(その「プレゼント忘れちゃった」ってフェイント、大好き!)
恋人がプレゼントを忘れたふりをしているだけだと思い込み、はしゃぐ場面での一言です。
4. grab a bite
軽く何か食べる、ちょっと食事をする
Chandler: You grabbed a bite.
(軽く何か食べたわけだ。)
隠していた事情を打ち明けられた直後、Oh, yeah. Yeah, so you bumped into Richard.と前置きしてから、相手の言葉をそのまま使って淡々と要約し返す場面での一言です。
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5. lay down ground rules
基本ルールを定める、あらかじめ取り決めをする
Ross: Okay, Rach, before anything happens I just want to lay down a couple of ground rules.
(いいかい、レイチ、何か始まる前に、ちょっとしたルールを決めておきたいんだ。)
二人きりの部屋で、持って回った言い方で本題を切り出そうとする場面での一言です。
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6. settle down
(その場に)落ち着く、居座る
Phoebe: I could totally settle down here.
(もうここに住み着いちゃおうかな。)
ラスベガスのカジノ会場がIt’s got everything I could ever want.と欲しいものすべて揃うほど気に入り、住み着きたいと軽口を叩く場面での一言です。
7. run out of
~を使い果たす、~が尽きる
Joey: Well, the movie got shut down because they ran out of money.
(実は、資金が尽きて映画は撮影中止になったんだ。)
見栄を張っていた言い訳が崩れ、ようやく本当のことを打ち明ける場面での一言です。
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8. put a price on
~に値段をつける、~の金銭的価値を測る
Chandler: You know, I can’t really put a price on that, Joe.
(いや、それはちょっと値段のつけようがないな、ジョー。)
突飛なアイデアに前のめりな友人へ、皮肉交じりに返す場面での一言です。
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9. caught up
(話・状況に)理解が追いついた
Chandler: Now I’m caught up.
(これでようやく話が見えたよ。)
Identical hand twins. It’s a million-dollar idea.と突飛な話に最初はついていけなかったが、ようやく理解が追いついたと応じる場面での一言です。
10. make up
仲直りする
Phoebe: Did you guys make up?
(二人はもう仲直りしたの?)
So, where’s Monica?と居場所を尋ねたあとに続けて、気まずい空気になっていた友人同士が仲直りできたかを気にかける場面での一言です。
このエピソードの英語学習ポイント
このエピソードの言葉には、字面と実際の状況とのあいだに仕掛けが潜んでいる場面が多い。もっとも分かりやすいのは grab a bite だ。So you bumped into Richard. You grabbed a bite. という一言は、字面だけを見れば「偶然会って軽く食事をした」という穏やかな要約に聞こえる。ところがこれは、恋人が隠していた元恋人との再会を打ち明けられた直後の返しであり、相手が使った婉曲な言い回しをそのまま引用することで、隠しごとに気づいていることを匂わせる皮肉として機能している。字義どおりに読むと成立しない、状況を知って初めて分かる仕掛けだ。
同じずれでも、気づかない側に立つと様子が変わる。I love “I forgot the present” fake out! という一言は、恋人の「プレゼントを忘れた」という発言を、てっきり冗談だと思い込んで喜んでしまう場面で使われている。実際には fake out ではなく本当に忘れていたと分かるのはこの直後で、ずれに気づかないまま喜んでしまう側の姿が、気づく側のチャンドラーとは対照的に描かれている。
ロスの持って回った前置きにも、似たようなずれが仕込まれている。before anything happens I just want to lay down a couple of ground rules と持って回った言い方で本題を切り出しておきながら、肝心の中身を尋ねられるとThe physical act of love.と、学術用語のような硬い言葉でそのまま言い切ってしまう。遠回しな前置きの直後に、誰もが濁すはずの中身を直球で言い切ってしまうという構造そのものが、遠回しな言葉と直接的な言葉のあいだのずれを一段と際立たせている。
一方でフィービーは、ずれを作らない話し方をする。Please. You are not going to ditch me again like you did with London. のように、過去の出来事を引き合いに出しながら、自分の不安をそのまま言葉にしてしまう。皮肉や思い込みを介さず、感じたことを感じたとおりに口にするこの率直さが、気づく側・気づかない側という二つの立場とは違う、もう一つの会話の形をこのエピソードに加えている。ドラマをもう一度見るときは、字幕で意味を確認したあと、字幕を外して、言葉の裏に本当の事情が隠れている場面と、それがそのまま言葉になっている場面の違いを聞き分けてみてほしい。
キャラクター別|英語の特徴
チャンドラー|相手の言葉を逆手に取って切り返す英語
恋人の口から元恋人との再会を告げられたとき、チャンドラーは声を荒げなかった。台本ではI’m not mad.という短い一言のあと、Oh, yeah. Yeah, so you bumped into Richard. You grabbed a bite.と続く発話が確認できる。相手が使ったbumped intoやgrabbed a biteという婉曲な言い回しをそのまま引用し、淡々と要約し直すことで、字面は穏やかなまま、実際には納得していないという本音をにじませている。
同じ切り返し方は、友人の突飛なアイデアに対してもI can’t really put a price on that, Joe.という形で表れる。額面どおりには「値段のつけようがないほどすごい」とも取れるが、文脈上は皮肉交じりの一言だ。相手の言葉や場の言い回しをそのまま利用しながら、実際には距離を置いた本音を伝える。この二重の使い方に、チャンドラーらしい言葉の選び方が表れている。
モニカ|思い込みでずれに気づけない英語
台本では、モニカの発話としてI love “I forgot the present” fake out!が確認できる。恋人が記念日のプレゼントを忘れたと言い出した場面で、それを冗談だと信じ込んで喜んでしまう一言だ。実際には本当に忘れていたと後から分かるのだが、この時点のモニカにはその可能性が見えていない。
この思い込みの強さは、恋人の言葉を疑わずに真に受けてしまうところに集約されている。フェイントだと決めてかかったせいで、直後にHow do you feel about the “I really did forget the present please forgive me” not fake out?と本当の事情を告げられても、とっさには言葉が出てこない。気づく側のチャンドラーとは対照的に、モニカはこの回を通じて「気づかないまま盛り上がる」役回りを担っている。
けんか別れのあとには、This is like the worst night ever.と落ち込む場面もある。友人にI didn’t even want to see Richard again.と本音を漏らすところからは、意固地に隠し続けた末に、ようやく自分の非を認められるようになる変化がうかがえる。思い込みの強さと、それが解けたあとの率直さが同居しているのも、モニカらしいところだ。
フィービー|不安をそのまま言葉にする英語
仲間はずれにされることへの不安を、フィービーは過去の具体的な出来事を引き合いに出しながら、そのまま言葉にする。台本にはYou are not going to ditch me again like you did with London.という発話が残っており、皮肉も思い込みも挟まない、まっすぐな物言いがこの一言だけで伝わってくる。
その率直さは、旅先でも変わらない。Okay. I could totally settle down here. It’s got everything I could ever want.とカジノを気に入った気持ちをそのまま口にし、友人同士のわだかまりが気になればSo, where’s Monica? Did you guys make up?とためらわず尋ねる。
友人が落ち込む場面での助言にも、この率直さがそのまま出る。You had a minor setback in your relationship with Chandler. Big deal. It’s only Chandler.と深刻さをあっさり切り捨てたあと、So go fix it. Go find Chandler.と行動をそのまま指示する。慰めの言葉を選ぶよりも、思ったとおりの解決策を即座に告げるほうを選ぶところに、フィービーらしい率直さが表れている。ずれを作る側でも気づかない側でもなく、思ったことをそのまま言葉にするフィービーの話し方は、この回の会話に率直さという第三の温度を加えている。
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