「give someone space」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S11E13で学ぶ英会話

「give someone space」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大切な人が一人で集中したい時間を過ごしているとき、あえて声をかけずにそっと距離を置いた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

そんな気遣いにぴったりの「give someone space」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン11第13話の中盤、研究にもう一晩向き合いたいというシェルドンのために一人の時間を作ってあげたエイミーが、その事情をレナードとペニーに説明するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「give someone space」の意味とニュアンス

give someone space
意味:人に一人で考える余地を与える、干渉せずにそっとしておく

give + 人 + space で「物理的な空間」ではなく「心理的な距離・自由な時間」を与えるという比喩的な意味を持つ口語表現です。相手が一人で考えたり気持ちを整理したりする時間を尊重するときに使われます。

spaceという単語は本来、手を伸ばせる物理的な広さを指す語ですが、人間関係の中で使われるときには「干渉せずに見守る距離感」そのものを表す言葉に変わります。相手が悩んでいたり集中したいときに、あえて声をかけずにそっとしておく姿勢を伝える表現です。

give him some space、give her some space のように目的語を変えて使われ、相手への思いやりを示す言い回しとして日常会話でよく登場します。干渉しないことが、時には一番の気遣いになるという感覚がこの一語に込められています。

【ここがポイント!】

  • 「give someone space」の核は、相手の周りに見えない余白をそっと作ってあげる気遣い
  • 物理的な距離ではなく、心理的な自由・一人の時間を与えるニュアンス
  • give him/her some space の形で、相手を変えてそのまま使える

『ビッグバン★セオリー』S11E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

レナードやペニーと一緒にいるエイミーに、ペニーが「また来てるのね」と声をかけます。続くやり取りで、エイミーが婚約者シェルドンのために一人の時間を作ってあげた事情が明らかになります。

Penny: Oh, Amy, you’re here… again.
(あら、エイミー、また来てるのね…。)

Amy: Yeah, Sheldon said he needed another night to work, so I said I’d give him some space.
(うん、シェルドンがもう一晩研究に時間が欲しいって言うから、少し一人にしてあげると言ったの。)

Penny: So what’s all this?
(で、これは一体何?)

Leonard: Well, Amy and I were talking about old science fair projects, and how fun it would be to recreate them.
(いや、エイミーと昔の科学フェアの課題について話してたんだけど、再現したら楽しいんじゃないかって。)

Amy: We’re making hot ice.
(ホットアイスを作ってるの。)

The Big Bang Theory Season11 Episode13 (The Solo Oscillation)

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シーン解説と心理考察

「シェルドンがもう一晩研究したいと言うから、少し一人にしてあげることにした」というエイミーの説明には、婚約者の集中を優先し、自分はあえて距離を置くという思いやりが読み取れます。

ペニーの「で、これは一体何?」という問いかけに続き、レナードが「科学フェアの課題を再現したら楽しそう」という経緯を補足し、エイミーが「ホットアイスを作ってる」と続けます。シェルドンの不在を寂しがるのではなく、自分なりに楽しい時間の使い方を見つけているエイミーの柔軟さが伝わってきます。

距離を置くことと、自分の時間を楽しむことが同時に成立しているところが、このやり取りの見どころです。一人にしてあげる優しさと、一人を寂しく過ごさない軽やかさが、ひとつの場面に重なっています。誰かのために距離を置くという選択が、我慢の時間ではなく、むしろ楽しい時間に変わっているところも印象的です。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

give someone space を覚えるコツは、相手の周りにふわりと見えない余白を作ってあげる様子を思い浮かべることです。スペースという言葉を空間ではなく余裕としてイメージすると、物理的な距離ではなく心理的な自由を与えるニュアンスがつかみやすくなります。

エイミーが選んだのも、まさにこの「見えない余白を用意してあげる」という行動でした。干渉せず見守る、その距離感ごと覚えておくと、大切な人が一人で向き合う時間を尊重したい場面でとっさに使える表現になります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「give someone space」

悩んでいる友人から新人教育の場面まで、give someone space を3つの例文で確認していきましょう。

I think he needs some time alone, so let’s give him some space.
(彼は一人の時間が必要だと思うから、少し一人にしてあげよう。)
悩んでいる友人への気遣いを語る場面です。声をかけないことが気遣いになる、という感覚がそのまま伝わる言い方です。

New employees sometimes need space to figure things out on their own.
(新入社員には、自分で物事を理解するための余地が必要な場合があります。)
職場で新人教育について語るビジネスの場面です。spaceを「見守る余裕」として使う、落ち着いた響きの言い方です。

A: She seems stressed about the exam.
B: Yeah, let’s give her some space tonight.
(A:彼女、試験のことで気が張ってるみたいだね。)
(B:うん、今夜は少し一人にしてあげようか。)
ストレスを抱える友人への対応を相談する、カジュアルな会話です。give her some space のように、目的語を変えてそのまま使えます。

あわせて覚えたい関連表現

leave someone alone
(人をそっとしておく)
give someone space よりも直接的な響きを持つ表現で、時には「構わないでほしい」という苛立ちを含むニュアンスで使われることもあります。

back off
(引く、干渉をやめる)
give someone space よりも口語的でカジュアルな表現で、命令的・強い語調で使われることもあります。相手に行動を促す力強さがある点が異なります。

respect someone’s boundaries
(人の領域を尊重する)
give someone space よりも文語的で心理学的な響きを持つ表現で、人間関係全般における距離感の尊重を広く指します。

Note|spaceが物理的な空間から心理的な余地を表す比喩へ広がった経緯

give someone space という表現の面白さは、spaceという単語がもともと持つ「物理的な広さ」という意味にあります。

spaceは、家具を置く部屋の空間や、車を停める駐車スペースのように、手で触れられる物理的な広がりを指す語として使われてきました。そこから人間関係の場面に転用されるとき、spaceは「心の余裕」「干渉しない距離感」という、目には見えない心理的な広がりを指すようになります。この転用は英語の中で特別なものではなく、room(余地)やdistance(距離)といった空間を表す語が、人間関係の比喩として使われる例は他にも数多く見られます。personal space(個人的な空間)という言葉が心理学やマナーの文脈で定着していることも、物理的な空間の概念が心理的な距離感の説明に活用されてきた歴史を物語っています。こうした比喩の積み重ねの先に、give someone spaceという、相手に心理的な余裕を手渡す表現が自然に根付いていったと考えられます。

エイミーがシェルドンに「一人にしてあげる」と決めた行動も、まさにこの目に見えない余白を相手に手渡す行為そのものでした。spaceという一語が物理から心理へと意味を広げてきた流れを知っておくと、この表現の奥行きがより深く感じられます。

空間を表す言葉が、気遣いの言葉に変わっていく。そんな英語らしい比喩の広がりを体感できる表現です。距離を置くという行動そのものが、相手への関心の薄れではなく、むしろ深い気遣いの形になっているところも、この表現が持つ温かさだと言えます。

まとめ|一人にしてあげる優しさと、自分の時間を楽しむ軽やかさ

give someone space は、相手に心理的な自由・一人の時間を与えるという、思いやりを表す表現です。give him/her some space の形を覚えておけば、相手が悩んでいたり集中したいときに、干渉せず見守る気遣いをさらりと伝えられます。

友人の悩みに寄り添うときも、職場で新人の成長を見守るときも、この一言があれば無理に踏み込まない距離感を表現できます。

婚約者のために一人の時間を用意しながら、自分も昔の科学フェアの課題を再現して楽しむエイミーの姿には、相手を気遣うことと自分の時間を大切にすることが、どちらも無理なく成り立っている様子が表れていると言えます。一人にしてあげる優しさが、自分自身の孤独にはつながっていないところも、この場面の心地よさを支えています。

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