「catch someone up」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E03で学ぶ英会話

「catch someone up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

途中から会話や集まりに加わることになり、周りの話についていけず「これまでの流れを教えて」と頼んだ経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「catch someone up」を、『モダンファミリー』シーズン1第3話の序盤、娘ヘイリーの恋人ディランを家に迎えたフィルが、野球中継の状況を説明しようとする一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「catch someone up」の意味とニュアンス

catch someone up
意味:(人に)これまでの経緯や状況を手短に説明する

catch upは本来「追いつく」という意味の基本イディオムですが、間に人を表す目的語を置いてcatch someone upの形にすると、「情報の面で遅れている人に追いついてもらう」、つまり「事情を説明する」という意味に変わります。会議に遅れて参加した人や、しばらく離れていた場所に戻ってきた人など、話の流れから取り残された相手に状況を伝える場面でよく使われる表現です。

似た形にcatch up with someoneがありますが、こちらは対等な立場で近況を報告し合うニュアンスが強く、catch someone upのように一方が他方に説明するという主従関係はありません。目的語の位置と、誰が誰に情報を渡しているのかを意識すると、二つの表現を混同せずに使い分けられます。

また、catchという動詞には「(情報を)つかむ、把握する」という意味合いも含まれており、catch someone upは単に事実を並べるだけでなく、相手が状況を把握できるところまで説明を届けるというニュアンスを帯びています。断片的な報告ではなく、話の流れがつながるところまで面倒を見てあげる、という語感を意識しておくと理解が深まります。

【ここがポイント!】

  • 「catch someone up」の核は、情報面で遅れている人に追いついてもらうイメージ
  • catch up with someoneとの違いは、一方向の説明か対等な近況報告かという立場の違い
  • 会議や集まりに遅れて加わった相手への一言として使える表現

『モダンファミリー』S01E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

娘ヘイリーの恋人ディランが訪ねてきたところに、フィルが玄関先で声をかける場面です。野球中継に興味がなさそうなディランに気を遣いつつ、クレアも会話に一言加わり、フィルはそれでもめげずに試合の状況を説明しようとします。

Phil: Hey, come on in. You’re just in time to catch the end of the game.
(やあ、入ってこいよ。ちょうど試合の終盤に間に合ったな。)

Dylan: Oh, I’m not really a baseball guy. haley says hi.
(ああ、僕、実はあんまり野球得意じゃなくて。ヘイリーがよろしくって。)

Claire: I-I was just being facetious.
(わ、私はただふざけてただけなんだから。)

Phil: Come on. I’ll catch you up.
(ほら。これまでの流れを教えてやるよ。)

Modern Family Season1 Episode3 (Come Fly with Me)

シーン解説と心理考察

フィルは、娘ヘイリーの恋人であるディランをなんとか自分の側に引き込もうと、玄関先で「入ってこいよ、ちょうど試合の終盤だ」と誘います。野球に興味がないと素っ気なく返すディランに対しても、フィルはめげずに会話を続けようとする姿勢を見せており、若い世代にも受け入れられたいという気持ちがにじんでいます。

クレアが横から「わ、私はただふざけてただけなんだから」と口を挟む場面からは、家族の会話にすぐ茶々を入れる家庭の空気が伝わってきます。それでもフィルは「ほら。これまでの流れを教えてやるよ」と、試合の状況をわざわざ説明しようとする熱心さを崩しません。ディランへの過剰なサービス精神は、フィルの「クールな父親」でありたいという願望をよく表す場面です。野球に興味がないと言われても引き下がらず、むしろ丁寧に状況を教え込もうとする姿勢からは、若い世代との距離を自分から縮めようとする不器用な努力もにじんでいます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

「追いつく(catch up)」の対象が「人」になり、その人を情報面で追いつかせてあげる場面をイメージすると覚えやすい表現です。歩みが遅れている人の手を引いて、自分と同じ地点まで一緒に進んであげる情景を思い浮かべると、catch someone upの意味がすっとつながります。

フィルがディランに試合の状況を教えようとした一言も、まさに情報面で置いていかれた相手に手を差し伸べる行為でした。誰かが話の輪から外れかけている時、その空白を埋めてあげる一言として思い出しておくと役立ちます。

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例文で覚える「catch someone up」

会議や集まりに遅れて加わった相手に使えるcatch someone upを、3つの例文で確認していきましょう。

Let me catch you up on what happened while you were out.
(君が外出している間に何があったか説明させてくれ。)
出張から戻った同僚に状況を伝えるビジネスの場面です。while you were outのように不在の間を明確にすると、説明の範囲が伝わりやすくなります。

I’ll catch you up on the plot before the next episode starts.
(次のエピソードが始まる前に、これまでのあらすじを説明するよ。)
海外ドラマの話題で使えるカジュアルな一言です。plotという単語を添えることで、物語の流れを説明する場面だとすぐに伝わります。

A: Sorry I’m late. What did I miss?
B: Don’t worry, I’ll catch you up in two minutes.
(A:遅れてごめん。何を見逃した?)
(B:心配ないよ、2分で説明するから。)
会議や集まりに遅刻した場面での会話です。in two minutesのように時間を添えると、手短に説明する姿勢が伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

catch up with someone
(人と近況を報告し合う、久しぶりに話す)
catch someone upが一方向の説明であるのに対し、catch up with someoneは対等な立場で近況を報告し合うニュアンスが強く、主従関係のない対話を指します。

fill someone in
((人に)詳細を伝える、抜けている情報を補う)
fill someone inも似た場面で使えますが、catch someone upが「情報面の遅れを取り戻させる」ニュアンスであるのに対し、fill someone inは単に抜けている情報を埋める中立的な表現です。

bring someone up to speed
((人に)最新の状況を伝える)
bring someone up to speedはビジネスの場でよく使われるややフォーマルな表現で、catch someone upよりも硬い響きを持ちます。

Note|海外ドラマの「これまでのあらすじ」シーンに欠かせないcatch someone up

海外ドラマや映画では、途中から物語に加わった登場人物に事情を説明する場面がたびたび描かれます。長期シリーズものでは新しい登場人物の加入や、しばらく姿を消していた人物の再登場をきっかけに、周囲の人物が「これまでに何があったか」を短くまとめて伝えるシーンが定番になっています。

このとき選ばれる表現の一つがcatch someone upです。番組冒頭で”Previously on…”という形でナレーションが状況を要約する手法とは別に、登場人物同士の会話の中で自然に事情を説明し合う場面でもこのフレーズが使われます。会話の流れを止めずに情報を補える便利な言い回しとして、脚本の中でも扱いやすい表現の一つになっています。事情を知らない人物が新たに輪に加わることで、視聴者も一緒に状況を整理できるという効果もあり、脚本上の橋渡し役として機能している場面も少なくありません。

『モダンファミリー』のこの場面でも、フィルが野球中継の状況を知らないディランに向けて、まさにこの言い回しを使っていました。物語の本筋とは関係のない小さなやり取りですが、こうした何気ない場面にこそ、日常会話でそのまま使えるフレーズが自然に登場します。

海外ドラマを字幕なしで楽しめるようになりたいと思ったとき、こうした会話の合間に出てくる一言をひとつずつ拾っていく積み重ねが、案外近道になります。

まとめ|置いていかれた相手に手を差し伸べる一言

catch someone upは、情報面で遅れている相手に、これまでの経緯を手短に説明してあげる時に使える表現です。

会議に遅れて参加した時や、しばらく離れていた場所に戻ってきた時など、話の輪から外れかけた相手に状況を伝える場面で、会話にすっと馴染みます。

野球中継に興味のなさそうなディランにまで説明しようとしたフィルの過剰なサービス精神も、見方を変えれば、話の輪から置いていかれた人を放っておけない気配りの表れでした。誰かが情報から取り残されていると気づいた時の一言として、表現の引き出しに加えてみてください。

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