ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S4E17に学ぶ「know squat」の意味と使い方

know squat

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は、人気ドラマ『BONES』シーズン4・第17話から、ネイティブが日常会話でよく使う少しくだけたリアルなスラング表現をピックアップしました。

ドラマのセリフを通して、生きた英語の感覚を掴んでください。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

道路管理局の作業員テスとダーリーンが、厳しい寒さの中で凍結注意報についてぼやきながら、除雪車に大量の塩を積み込んでいる場面です。

Tess: Operation says we’ve got a black ice alert on the bridges.
(運行管理部によると、橋の上にブラックアイスバーンの注意報が出てるって。)

Darlene: Weather guys are like psychics, man, they don’t know squat!
(気象予報士なんて超能力者みたいなもんよ、あいつらちっとも分かってないんだから!)

Tess: I went to a psychic once, talked to my mother. Mom even bothered me dead.
(私、一度超能力者のところに行って母親と話したわ。お母さんったら死んでからも私を困らせるのよ。)
Bones Season 4 Episode 17 (The Salt in the Wounds)

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シーン解説と心理考察

夜間や早朝の路面凍結に備えて、もくもくと塩をトラックに積み込む現場作業員たちの何気ない愚痴のやり取りです。

テスが運行管理部からの真面目な注意報を伝えますが、同僚のダーリーンは「天気予報なんて当てにならない」と鼻で笑って一蹴します。

ここで彼女が気象予報士を超能力者(psychics)に例えているのは、「科学的な根拠があるように見せて、実はただの当てずっぽうだ」という皮肉が込められています。

労働者たちによるこの飾らない会話は、アメリカのドラマならではの生活感とリアルな空気感を伝えてくれますね。

そして実は、このありふれた日常のぼやきの直後、塩の中に埋もれた遺体を発見するというショッキングな展開が待っており、この気怠い会話全体が絶妙な前フリとして機能している計算されたシーンでもあります。

フレーズの意味とニュアンス

know squat
意味:ちっとも知らない、何も分かっていない

日常会話において「何も知らない」という事実を強く強調する際によく使われるスラング表現です。

通常は「don’t know squat」や「doesn’t know squat」のように否定文の形で使われ、「know nothing at all」と全く同じ意味になります。

非常にカジュアルで、少し乱暴な響きを含むため、フォーマルな場やビジネスの公式な会議などには適しません。

しかし、親しい友人同士の会話や、映画・ドラマのセリフとしては頻繁に登場する非常に生きた表現です。

【ここがポイント!】

ネイティブがこのフレーズを使う時のコアイメージは、「知識がゼロであることへの苛立ちや軽蔑、あきれ」といった感情です。

単に「自分はその情報を持ち合わせていない」と客観的な事実を伝えるのではなく、「あいつらは専門家ぶっているけれど、実はスッカラカンだ」「偉そうに指示を出してくるが、現場のことを全く分かっていない」といったように、相手の知識のなさを少し嘲笑気味に指摘する際に好んで使われます。

今回のダーリーンが気象予報士に向けて放った言葉からも、「どうせ適当なことを言っているだけだ」という呆れ果てた感情がひしひしと伝わってきます。

実際に使ってみよう!

相手への呆れや、自分の全くの無知を強調するような、感情のこもったリアルな例文を3つ紹介します。

A: Have you asked the new marketing director about the strategy for our upcoming product launch?
B: I tried, but honestly, he doesn’t know squat about the Asian market. We’ll have to figure it out ourselves.
(A: 今度の新製品の発売戦略について、新しいマーケティング部長に意見を聞いてみた? / B: 聞いてみたけど、正直言って彼はアジア市場のことなんてちっとも分かっちゃいないよ。自分たちでなんとかするしかないね。)
[解説] 相手の知識不足や能力不足を批判したり、不満を漏らしたりする際の典型的な使い方です。親しい同僚に対する愚痴として機能しています。

A: I’m trying to fix the engine on this old motorcycle, but it’s completely stalled. Do you have any ideas?
B: Don’t look at me, man. I know squat about fixing vehicles.
(A: この古いバイクのエンジンを直そうとしてるんだけど、完全に止まっちゃって。何かアイデアある? / B: こっちを見ないでくれよ。俺は乗り物の修理のことなんて全くの無知なんだから。)
[解説] 否定形の don’t を使わず、I know squat と肯定文の形で使うことで「知っている知識の量がゼロである」状態を表すこともできます。自分の知識のなさを自虐的に伝えるシーンで便利です。

A: Why is Sarah trying to give us advice on raising kids? She doesn’t even have any!
B: Exactly. She acts like an expert, but she doesn’t know squat about what we go through.
(A: なんでサラは私たちに子育てのアドバイスをしようとしてるの?彼女、子供もいないのに! / B: その通りよ。専門家みたいな顔してるけど、私たちがどんな苦労をしてるかちっとも分かってないんだから。)
[解説] 態度が大きい人物や知ったかぶりをする人物に対して、「実は何も知らない」と強いあきれを含んで表現する際によく使われるフレーズです。

BONES流・覚え方のコツ

今回のダーリーンのように、肩をすくめて手をひらひらと振りながら、「あいつらちっとも分かってないんだから!」と呆れた表情で「They don’t know squat!」と吐き捨てる姿をイメージしてみてください。

英単語を単なる文字の羅列として暗記するのではなく、「呆れ」や「苛立ち」といった感情とセットにして口に出してみるのが一番の近道です。

眉をひそめて、少し強めのアクセントで「squat」を発音してみることで、このスラングが持つ独特の空気感ごと記憶に定着しやすくなります。

似た表現・関連表現

know nothing
(意味:何も知らない)
最も標準的でフラットな表現です。squat のようなくだけたニュアンスや強い感情は含まれないため、場面や相手を選ばず、ビジネスシーンでも安全に使うことができます。

not have a clue
(意味:全く見当がつかない、さっぱり分からない)
単に知識がないというだけでなく、問題を解決するための手がかり(clue)すら持っていない、つまり「見当もつかない」というお手上げの状態を表す非常によく使われる表現です。

know next to nothing
(意味:ほとんど何も知らない)
「何も知らない(nothing)」の「隣(next to)」、つまり「ゼロに等しいくらい、ほとんど知識がない」というニュアンスを表す便利なイディオムです。完全にゼロとは言い切れないけれど、ほぼ無知に近い状態を表現する際に重宝します。

深掘り知識:スラング「squat」の語源と文法的な面白さ

「squat」という単語には、元々「しゃがむ」や「うずくまる」(スクワット運動のスクワットです)という意味があります。それがなぜ「何もない」「ゼロ」という意味で使われるようになったのでしょうか。

実はこの表現は、20世紀初頭のアメリカで使われ始めた「diddly-squat」というフレーズが省略されたものです。

「diddly」自体も取るに足らない小さなものを指す言葉でしたが、それが同じく無価値なものを表す「squat」と結びつき、「ほんの少しの価値もないもの」を強調する隠語として広まりました。また、動物が道端でしゃがんで排泄をする姿から、「全く価値のないもの」を連想したという語源説も存在します。

時代が進むにつれて前半の「diddly」が省略され、シンプルに「squat」だけで「全く何もない」という意味を持つようになりました。

文法的な面白さとして、本来「squat」自体が「何もない」という意味を持つため、I know squat(私は無を知っている=何も知らない)という肯定文の形でも成立します。

しかし、アメリカの日常会話では今回のドラマのように、they don’t know squat と否定文(don’t)と組み合わせて使われることが非常に多いです。文法的に考えると二重否定になってしまいそうですが、スラング特有の「否定の意味をさらに強調する用法」として、ネイティブの会話ではごく自然に受け入れられています。

言葉の歴史をたどると、一見関係なさそうな「しゃがむ」という動作が、長い年月をかけて「無知」を表現するスラングへと変化していった過程が分かり、英語の持つ柔軟性をより一層感じていただけるはずです。

まとめ|生きた英語の表現力を広げる楽しみ

今回は、カジュアルな日常会話で頻繁に登場する「know squat」を紹介しました。

海外ドラマを見ていると、こうした教科書にはなかなか載っていないリアルな感情表現にたくさん出会うことができます。

自分が実際に使う場面は限られるかもしれませんが、知っているだけでキャラクターの性格やシーンの空気感が手に取るように理解できるようになります。

ぜひこれからのドラマ鑑賞でも、こうした生きた表現に耳を傾けてみてください。

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