「think things through」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E02で学ぶ英会話

「think things through」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

勢いで決めてしまってから、「もう少し先のことまで考えておけばよかった」と後悔した経験はありませんか。

そんな場面で使える「think things through」を、『モダンファミリー』シーズン4第2話の後半、生まれてくる赤ちゃんへの不安をマニーが母のグロリアとジェイに打ち明けるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「think things through」の意味とニュアンス

think things through
意味:物事を最後まで、先のことまでよく考える

think things throughは、目の前の状況や問題について、結果や影響まで含めて最後までじっくり考えることを表す表現です。throughは「端から端まで通り抜ける」という意味を持つ語で、考えを途中で止めずに、出口にあたる結果まで通していく様子を言葉にしています。

thingsは、状況や問題の全体をまとめて指す語です。ひとつひとつの細かい要素を並べる代わりに、「あれこれ全部」という広がりを持たせる働きがあります。そのため、think things throughは、単に長く考えるのではなく、行動の前に結果を先読みして、全体を見渡すというニュアンスになります。

大きな決断の前に結果や影響を検討するとき、衝動的な行動をいさめるとき、あるいは「もっとよく考えてから動いてほしい」と促すときに使えます。裏返しに、否定の形にして「先のことを考えずに動く人」を指すこともできます。

日本語では「よく考える」と訳されることが多い表現です。ただ、単に考える量が多いという意味ではなく、考えが結果まで届いているかどうかに焦点がある点が、「よく考える」との違いです。訳すときは「先のことまで考える」「考え抜く」といった言い方を選ぶと、ニュアンスが伝わります。

【ここがポイント!】

  • 「think things through」の核は、考えを途中で止めず、結果まで通して考え抜くイメージ
  • thingsが状況や問題の全体を指し、行動の前に見通しを立てる感覚がある
  • 否定形にすると、先のことを考えずに動く人を表せるのがコツ

『モダンファミリー』S04E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

マニーが育児教室の感想を尋ねたあと、生まれてくる赤ちゃんへの不安をグロリアとジェイに打ち明けます。グロリアが、心配しなかった理由を返したあとで、マニーがさらに新しい不安を口にする流れです。マニーの台詞に、今回のフレーズが登場します。

Manny: What if it doesn’t know not to pick up knives or stick its finger in an electric socket? You were pretty lax, mom. I was the one who told you to turn the pot handles towards the stove so I couldn’t reach them.
(赤ちゃんが、ナイフを持っちゃいけないとか、電気のコンセントに指を入れちゃいけないとか、分かってなかったらどうするの? ママはかなりゆるかったよね。鍋の取っ手をコンロの方に向けて、僕の手が届かないようにしてって言ったのは僕なんだよ。)

Gloria: Manny, I didn’t worry about those things because you worried for the both of us.
(マニー、私がそういうことを心配しなかったのは、あなたが私たち二人分心配してくれたからよ。)

Manny: What if this baby doesn’t think things through? It’s part Jay.
(この赤ちゃんがよく考えずに動く子だったらどうするの? ジェイの血も入ってるんだよ。)

Jay: No offense taken.
(別に気にしちゃいない。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

シーン解説と心理考察

マニーの不安は、具体的な場面を挙げながら積み重なっていきます。ナイフを持たないこと、コンセントに指を入れないことを、赤ちゃんが知らなかったらどうするのか、という問いかけです。そこにさらに、自分が小さい頃に、鍋の取っ手の向きまで母に頼んだという思い出が添えられます。

グロリアの返答は、その不安をやわらかく受け止める内容です。心配しなかったのは、マニーが二人分心配してくれたからだ、という言い方には、息子の気の回し方を認める気持ちがにじみます。

続くマニーの台詞が、今回のフレーズです。赤ちゃんが先のことをよく考えずに動く子だったら、という心配は、危険を先読みできるかどうかを問う内容です。「ジェイの血も入ってるんだよ」と付け加えることで、心配の矛先が、ジェイへ向かいます。ジェイの「別に気にしちゃいない」は、短く受け流すことで、この不安をやり過ごす返しになっています。

マニーの台詞は、細かい場面をひとつずつ積み上げたあとに、フレーズへたどり着く構成です。ナイフ、コンセント、鍋の取っ手と具体的な例を並べたあとだからこそ、think things throughという広い言い方が、それらをまとめて受け止める言葉として響きます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

トンネルを思い浮かべてみましょう。入り口だけを見て走り出すのではなく、出口に着くまでの道のりを最後まで見通してから進む、というイメージです。throughは「通り抜ける」という意味なので、考えがトンネルの入り口から出口まで通り抜けていく動きになります。

マニーの台詞では、赤ちゃんが入り口だけを見て動く子だったらどうしよう、という不安が言葉になっていました。「行動の前に、出口の景色まで見ておく」という動きを頭に描けば、think things throughの意味が体に入りやすくなります。

例文で覚える「think things through」

先のことまで考える場面で使う、think things throughの例文を3つ見ていきましょう。

Take a day to think things through before you quit your job.
(仕事を辞める前に、一日かけてよく考えなさい。)
友人に助言する場面です。before のあとに大きな決断を置くと、決める前にじっくり考える時間をとるよう促す一言になります。

A: Should we buy the house now?
B: Let’s think things through first.
(A:今、あの家を買うべきかな?)
(B:まず、よく考えてみよう。)
大きな買い物を前にした相談の会話です。Let’sで始めると、一緒に考えようと誘う、やわらかい言い方になります。

We need to think things through before we sign the contract.
(契約書に署名する前に、私たちはよく検討する必要があります。)
社内の会議で慎重さを求める場面です。need toを添えると、必要性を丁寧に伝える言い方になります。

あわせて覚えたい関連表現

think it over
(よく考える、熟考する)
時間をかけて考えることに重心があります。think things throughは、結果や影響まで最後まで検討する過程に重心があります。

weigh the pros and cons
(利点と欠点を比べる)
メリットとデメリットを天秤にかけるという、具体的な作業を述べる表現です。think things throughは、そうした検討をひっくるめて言う広い表現です。

sleep on it
(一晩寝て考える、決断を先延ばしにして考える)
今すぐ決めずに、一晩置いて考えるという、時間の置き方を述べる言い方です。think things throughは、時間の長さを示さず、考え抜くことを述べます。

Note|think things throughとthink it through、目的語の位置で変わる形を整理する

think things throughは、目的語のthingsが、thinkとthroughの間に入る形です。この語順には、いくつかのバリエーションがあります。

ひとつは、目的語をitに置き換えた、think it throughです。話題になっている計画や問題がすでに出ているときは、thingsの代わりにitで受けられます。もうひとつは、throughの後ろに名詞を置く、think through the planの形です。この場合は、具体的な計画や問題を名指ししながら、それを最後まで検討する様子を述べます。

thingsを使うときは、「あれこれ全部」という広がりのある言い方で、特定の対象を挙げずに状況全体を指します。マニーの台詞のthink things throughは、赤ちゃんが特定の何かを考えるという話ではなく、行動の前に全体を見渡せるかどうかを問うものでした。そのため、thingsという広い語がぴったり合っています。

書くときや話すときは、対象がはっきりしていればitかthrough + 名詞、対象を絞らず全体を指したいときはthingsと、選び分けられます。同じ意味の表現でも、形を変えるだけで対象の絞り方が変わる点は、覚えておくと便利です。

まとめ|出口まで見通してから、動き出す

think things throughは、状況全体について、結果や影響まで最後まで考え抜くことを表す表現です。

thingsが全体を指し、throughが端から端まで通り抜ける動きを添えるため、行動の前に見通しを立てる感覚がそのまま言葉になっています。大きな決断の前にも、衝動的な行動をいさめるときにも使え、否定形にすれば、先のことを考えずに動く人を指す言い方にもなります。

不安を次々と挙げていくマニーと、それを受け止めるグロリア、短く受け流すジェイのやり取りには、think things throughという言葉が持つ「先を見通す」という感覚が重なっていました。決断の前に立ち止まりたい場面で使える言い方として、会話のレパートリーに加えてみてください。

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