「on the threshold of」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E02で学ぶ英会話

「on the threshold of」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

進学や就職、引っ越しなど、人生の節目を前にして、これから何かが変わる予感に胸がざわついた経験はありませんか。

そんな節目の直前を表す「on the threshold of」を、『モダンファミリー』シーズン4第2話の序盤、育児教室に通うことになったジェイとグロリアの話を受けて、マニーが自分の考えを語るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「on the threshold of」の意味とニュアンス

on the threshold of
意味:〜の入り口に立って、〜が始まろうとするところで

on the threshold ofは、新しい段階や大きな出来事が始まる、ちょうど手前の状態を表す表現です。thresholdは部屋や家の入り口にある「敷居」のことで、その上に立っている様子が、そのまま「これから足を踏み入れる直前」という意味の比喩になっています。

ofのあとには、人生の節目や大きな変化を表す抽象的な名詞が来ます。manhood(大人の男性になること)やadulthood(大人になること)のような成長の段階のほか、a new era(新しい時代)やa discovery(発見)のように、大きな変化の始まりを示す名詞ともつながります。辞書的には、少し改まった話し方や文章で使われる表現に分類されます。

同じ「寸前」を表す言い方でも、on the threshold ofは、次の段階がまさに始まろうとしている、静かで前向きな響きが中心です。すでに入り口に立っているという状態を描くので、これから始まる何かを見据えた場面で使うと、言葉がすっとなじみます。

日本語に置き換えるときは、「〜を目前にして」「〜の入り口に立って」といった訳が使えます。直訳の「敷居の上に」では意味がつかみにくいため、文脈に合わせて「これから始まる」という感覚を言葉にするのがコツです。

【ここがポイント!】

  • 「on the threshold of」の核は、敷居の上に立ち、次の段階へ踏み出す直前の状態
  • ofのあとには、manhoodやa new eraのような抽象的な名詞が続く
  • 人生の節目や大きな変化を、静かで前向きな響きで語るのがコツ

『モダンファミリー』S04E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

マニーが、学校を始めるのはヘイリーとリリーだけではないと言い、ジェイとグロリアが育児教室に通う話を切り出します。ジェイは赤ちゃんのために通うのだと答え、グロリアはマニーの見方を語ります。そのあとにマニーが口にするひと言に、今回のフレーズが登場します。

Manny: Well, Haley and Lily aren’t the only ones starting school. My mom and Jay are going to parenting class.
(そうだ、学校を始めるのはヘイリーとリリーだけじゃないよ。ママとジェイは育児教室に通うんだ。)

Jay: We’re doing it for the baby. Not this baby. That baby.
(赤ん坊のためにやるんだ。こっちの赤ん坊じゃない。あっちの赤ん坊だ。)

Gloria: Manny doesn’t believe that we know what we’re doing. A couple of new hairs under his arm, and now he thinks he knows more than his own mother.
(マニーは、私たちが何をやってるか分かってないって思ってるのよ。脇の毛が2、3本生えたくらいで、自分の母親より物を知ってるつもりなんだから。)

Manny: I know not to embarrass my son as he stands on the threshold of manhood.
(僕はね、自分の息子が大人への入り口に立つときに、恥をかかせちゃいけないことくらい分かってるよ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

シーン解説と心理考察

マニーの最初の台詞は、学校に通う人が家族の中に他にもいる、という話題の切り出しです。ヘイリーの大学とリリーの幼稚園に続けて、「ママとジェイ」も学ぶ側に加わる、という並べ方になっています。

ジェイの答えは短く、「赤ん坊のためにやる」とだけ、育児教室に通う理由を述べます。「こっちの赤ん坊じゃない。あっちの赤ん坊だ」という言い回しに、ぶっきらぼうなジェイらしい口調がのぞきます。グロリアの台詞では、マニーが自分たちを信用していないと感じている様子が語られます。

そのあとのマニーの台詞が、今回のフレーズです。「自分の息子が大人への入り口に立つときに恥をかかせない」という親の側の心得を、マニーは直前のグロリアの台詞を受けて口にして返しています。年齢に似合わない大人びた口ぶりが、on the threshold ofという少し改まった表現の選び方によく表れています。

グロリアの「自分の母親より物を知ってるつもり」という台詞と、マニーの「恥をかかせちゃいけないことくらい分かってる」という台詞は、向き合う形になっています。どちらも、相手をどう見ているかが言葉の端々に出ている、母と息子のやり取りです。on the threshold of manhoodという改まった言い方が、母への切り返しをいっそう大人びた響きにしています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

家の玄関の敷居を思い浮かべてみましょう。片足は外に出て、もう片足はまだ家の中という、ちょうど境目の位置です。次の一歩を踏み出せば、新しい部屋へ入っていきます。

on the threshold ofは、その境目に立っている一瞬をとらえた言葉です。マニーの台詞では、大人の入り口に立つ子どもの姿が、敷居の上に立つ人物の姿と重なっていました。「もうすぐ何かが始まる」という感覚を、玄関の敷居と一緒に思い出せば、意味を取り違えにくくなります。

例文で覚える「on the threshold of」

新しい段階の直前を表すon the threshold ofの例文を、3つ見ていきましょう。

Scientists say they are on the threshold of a major discovery.
(科学者たちは、大きな発見の入り口に立っていると言っている。)
研究の成果を伝える文章での使い方です。a major discoveryのような大きな変化を表す名詞と、自然につながります。

A: How is your brother these days?
B: He’s on the threshold of retirement, so he’s busy planning trips.
(A:お兄さんは最近どう?)
(B:退職を目前にしていて、旅行の計画で忙しいよ。)
家族の近況を尋ねる会話です。人生の節目を表すretirementと組み合わせると、次の暮らしが始まる直前の様子が伝わります。

Our company is on the threshold of a new era in electric cars.
(わが社は、電気自動車の新しい時代の入り口に立っています。)
社内の挨拶やスピーチを想定した文です。a new eraと組み合わせると、大きな変化の始まりを前向きに語る響きになります。

あわせて覚えたい関連表現

on the verge of
(今にも〜しそうで、〜の寸前で)
今にも起きるという寸前の状態を表し、良い出来事にも悪い出来事にも使えます。on the threshold ofは、新しい段階への入り口という意味合いが強く、前向きな変化と相性のよい言い方です。

on the brink of
(〜の瀬戸際で、〜の寸前で)
崖っぷちのイメージを持つ表現で、危機や大きな変化の寸前に使います。on the threshold ofのほうが中立的で、静かな始まりの響きです。

at the dawn of
(〜の幕開けに、〜の始まりに)
時代や出来事の始まりの時期に立っていることを示す表現で、a new eraのような名詞と組み合わせます。文章向きの言い方です。

Note|「敷居の上にいる」と「敷居の上に立つ」、beとstandで変わる場面の見え方

on the threshold ofの前には、beを置く形とstandを置く形があります。どちらも使えますが、場面の見え方は少し違います。

be on the threshold ofは、「その状態にある」ことを述べる、いちばんシンプルな形です。たとえば、He is on the threshold of retirement.(彼は退職の入り口にいる)のように、状況を淡々と伝えるときに向いています。一方、stand on the threshold ofは、人が敷居の上に立っている姿が目に浮かぶ形です。今回のマニーの台詞では、he stands on the threshold of manhoodとなっており、大人への入り口に立つ人物の姿が、立ち姿と一緒に描かれています。

どちらの形でも、ofのあとに来る名詞は、adulthoodやa new eraのような、段階や時代を表す抽象名詞です。stand on the threshold of a new eraと言えば、時代の入り口に立つ人物の姿まで思い浮かびます。be on the threshold of a new eraと言えば、時代が変わる直前だという状況説明が中心になります。

見え方の違いを意識すると、場面に合わせて形を選べるようになります。文章の中で人物の様子を描く場面ではstand、状況を説明する場面ではbeという目安を持っておくと、迷いが減ります。

まとめ|敷居の上に立つ、その一歩手前の言葉

on the threshold ofは、新しい段階や大きな出来事が始まる直前の状態を、敷居の上に立つ様子になぞらえて表す言い方です。

ofのあとにmanhoodやa new eraのような名詞を置けば、人生の節目から時代の変わり目まで、大きな変化の始まりを静かに語れます。beでも、standでも使えるので、状況説明にも、立ち姿の描写にも対応できます。

育児教室の話題から、大人への入り口に立つ子どもの話へと続いたマニーの台詞には、少し背伸びをした大人びた口調と、on the threshold ofという言葉の響きがよく重なっていました。人生の節目を語る場面で使う表現として、自分の英語の引き出しに加えてみてください。

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