「pass the bar」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E07で学ぶ英会話

「pass the bar」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分の実績を次々と並べているのに、周りの関心は別のところへ向いている、そんな場面が、ドラマには時々あります。

そんな場面で登場する「pass the bar」を、『モダンファミリー』シーズン4第7話の中盤、移動の途中でミッチェルが自分の資格と実績を並べるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「pass the bar」の意味とニュアンス

pass the bar
意味:司法試験に合格する

pass the bar は、アメリカで弁護士として働くための試験、いわゆる bar exam に合格することを表します。この bar は酒場のバーではなく、法曹の世界を指す語で、the bar と冠詞を付けて使います。pass が「合格する」、the bar が「法曹の試験」という組み合わせで、司法試験の合格を一言で言い表せます。the bar exam と言い換えても同じ意味で、pass the bar exam の形でも使えます。

on my first try や on the first attempt を添えると、「一発で合格した」という意味になり、実績を示す言い方になります。passed the bar と過去形で経歴を語る文にも、want to pass the bar のように、これから受ける試験の話にも使えます。

合格したかどうかを尋ねるなら Did you pass the bar? と言い、受験することだけを言うなら take the bar exam と、動詞で段階を言い分けます。合否の結果を伝える表現なのか、受験の事実を伝える表現なのかを、動詞が示してくれます。

【ここがポイント!】

  • 「pass the bar」の核は、法曹の世界の入口にある試験を通過するイメージ
  • on my first try を添えると、一発で合格したという実績の言い方になる
  • 同じ pass でも、目的語しだいで「通り過ぎる」「合格する」に分かれる

『モダンファミリー』S04E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ヘイリーのもとへ向かう道すがら、ミッチェルが父のジェイに軽く見られているという不満を口にする場面です。フィルは通り過ぎたワッフルの店の数を気にしていて、ミッチェルの話とは噛み合いません。弁護士のミッチェルが自分の資格を挙げる一言と、それに続く周りの反応に注目です。

Phil: Can you believe how many waffle places we passed?
(ワッフルの店、いくつ通り過ぎたか信じられる?)

Mitchell: I can’t believe how much dad belittles me.
(父さんがどれだけ僕を見下してるか、信じられないよ。)

Phil: What were there? Five? Six?
(何軒あった? 5軒? 6軒?)

Mitchell: I edited the law review. I passed the bar on my first try. I have a briefcase.
(僕はロー・レビュー(法律の学術誌)の編集をやったし、司法試験にも一発で受かったんだ。ブリーフケースだって持ってる。)

Phil: I’m counting them on the way back.
(帰りに数えてみるよ。)

Claire: Can we focus?
(集中してくれない?)

Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)

シーン解説と心理考察

ミッチェルは I can’t believe how much dad belittles me.(父さんがどれだけ僕を見下してるか、信じられないよ)と不満を口にします。そのうえで、I edited the law review.(ロー・レビューの編集をやった)、I passed the bar on my first try.(司法試験にも一発で受かった)、I have a briefcase.(ブリーフケースだって持ってる)と、自分の資格と実績を順に並べていきます。父に軽く見られているという不満に対して、資格と実績を挙げることで自分なりに答える形になっています。実績の列挙の最後に持ち物まで加わる展開が、この場面の面白いところです。

一方のフィルは、What were there? Five? Six?(何軒あった? 5軒? 6軒?)と、ワッフルの店の数を確かめ続けています。ミッチェルが passed the bar と言い切ったあとも、I’m counting them on the way back.(帰りに数えてみるよ)と、店の話を続けます。

クレアの Can we focus?(集中してくれない?)が、2人の話が噛み合っていない空気を締めています。同じ pass でも、フィルの passed(通り過ぎた)とミッチェルの passed the bar(合格した)では意味が異なります。話題が離れている2人の会話に、同じ動詞が別の意味で並ぶ点も見どころです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

the bar を、法曹の世界の入口に立つ柵として思い浮かべてみましょう。試験に合格した人だけが、その柵を越えて中に入れる、という絵です。酒場のバーとは別の bar なので、カウンターではなく、越えるべき柵の絵にしておくと混ざりません。

ミッチェルの passed the bar on my first try も、その柵を一度で越えたという実績の言い方です。ブリーフケースまで挙げる流れも、法曹の世界に入った人物の持ち物が並んでいる、という絵につながります。柵を越えたあとの姿として、資格、実績、持ち物が順に並んでいくイメージです。

試験に受かる場面では pass、受験する場面では take、と動詞を切り替えながら、柵の前に立つ人、柵を越えた人、と絵の中の位置で覚えると、動詞と意味がそろって残ります。ミッチェルの一言を思い出せば、passed the bar の形も、続く on my first try の形もまとめて引き出せます。

例文で覚える「pass the bar」

経歴を語る場面から、合格を報告し合う場面まで使える pass the bar を、3つの例文で確認していきましょう。

She passed the bar on her first try and joined a law firm in Boston.
(彼女は司法試験に一発で合格して、ボストンの法律事務所に入った。)
知人の経歴を紹介する場面です。on her first try が、一発合格の意味を担っています。過去形の passed と組み合わせると、すでに終わった実績として伝わります。

My brother is studying hard because he wants to pass the bar next summer.
(兄は来年の夏に司法試験に受かりたくて、猛勉強している。)
家族の近況を話すカジュアルな場面です。want to pass the bar のように、これから受ける試験の話にも使えます。to のあとは原形の pass になる点も確認できます。

A: Did you pass the bar?
B: I did! I found out this morning, and I still can’t believe it.
(A:司法試験、受かった?)
(B:受かったよ! 今朝わかったんだけど、まだ信じられない。)
合格を報告し合う往復の会話で、喜びが伝わる場面です。Did you pass the bar? と尋ねると、結果を確かめる質問になります。

あわせて覚えたい関連表現

take the bar exam
(司法試験を受ける)
take the bar exam は「受験する」行為を指し、pass the bar は「合格する」結果を指します。

be admitted to the bar
(弁護士として登録される)
be admitted to the bar は登録や資格取得まで含む言い方で、pass the bar は試験の合格そのものを指します。

pass the exam
(試験に合格する)
pass the exam はあらゆる試験に使える一般的な言い方で、pass the bar は司法試験に限定されます。

Note|passの意味は目的語で決まる、通り過ぎると合格する

同じ場面の中に、passed が2回登場します。フィルの passed は「通り過ぎた」、ミッチェルの passed the bar は「合格した」で、意味が別です。この違いを整理してみましょう。

pass は、目的語によって意味が切り替わる動詞です。台本のフィルは how many waffle places we passed と、店を目的語に置いて、その前を通り過ぎたことを表しています。ミッチェルは passed the bar と、試験を目的語に置いて、合格したことを表しています。pass the salt のように、目の前の物を目的語に置けば、「手渡す」という意味になります。

見分けるコツは、目的語が場所か、試験か、物かを確認することです。場所や建物なら「通り過ぎる」、試験や審査なら「合格する」、目の前の物なら「渡す」と、続く語が意味を絞り込みます。反対に、試験に落ちるときは fail、受験するときは take を使うため、pass と対になる動詞もあわせて押さえておくと整理しやすくなります。

ドラマの場面では、ワッフルの店の数を数えるフィルと、資格を並べるミッチェルの話が、同じ passed の別の意味で並んでいました。pass the bar は目的語が the bar と決まっているため、合格の意味で読み取れます。pass the exam、pass the test のように目的語を入れ替えれば、ほかの試験にも広げられます。運転免許の試験なら pass the driving test と、試験の名前を後ろに足すだけで意味が決まります。

続く語を見れば、pass の意味は自然と絞り込めます。

まとめ|同じ passed が並んだ、噛み合わない会話

pass the bar は、アメリカで弁護士になるための試験に合格することを表す表現です。on my first try を添えれば一発合格の実績を、want to を添えればこれから受ける試験の話を、それぞれ言い表せます。

pass は、続く語で意味が決まります。take the bar exam や be admitted to the bar と並べて、受験、合格、登録の段階を言い分けられる点も、覚えておくと役に立ちます。経歴を語るときは過去形、これからの予定を語るときは want to や going to と、時制や助動詞との組み合わせも自由です。

自分の資格を並べるミッチェルと、ワッフルの店の数を数えるフィルの話が噛み合わないまま進む中で、クレアの一言が場面を締めていました。同じ動詞が別の意味で並んだ短いやり取りは、表現の意味と一緒に記憶に残る場面でした。

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