海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
親切にしてくれる相手の裏に、何か目的があるのではないか。そんなふうに疑って、相手の下心を探ってしまった経験はありませんか。
そんな場面にぴったりの「be after」を、『モダンファミリー』シーズン5第4話の中盤、キャメロンが姉のパムの相手の狙いを疑って、パムやミッチェルとやり取りする場面から、一緒に見ていきましょう。
「be after」の意味とニュアンス
be after
意味:〜を狙っている、〜を手に入れようとしている
be afterは、ある物や人を追い求めて動いている状態を表す表現です。afterには「〜を追って」という感覚があり、目当ての物の後ろを追いかけているイメージが根にあります。日本語では「〜を狙っている」「〜を目当てにしている」と訳すと、意味がすっと通ります。
何かを手に入れたくて動いている、という含みがあるので、相手の行動の裏にある目的を推し量るときによく合います。he’s after our moneyなら「彼はうちのお金を狙っている」という意味で、相手の下心を疑う響きが出ます。
一方で、探している物や人を「〜を探している」と言うときにも、be afterは使えます。I’m after a quiet place to study.のように、勉強できる静かな場所を求めている、という意味になります。疑いの気持ちがあるかどうかは、前後の言葉や口調で決まります。
このように、be afterは「追い求める」という一つの感覚から、「狙う」「探す」の両方に広がる表現です。afterを「〜のあとに」と時間の順序で読むと意味を取り違えるので、追いかける向きで受け取ることがコツです。
【ここがポイント!】
- 「be after」の核は、目当ての物や人を後ろから追い求めるイメージ
- 相手の下心を疑う場面にも、単に探している物を言う場面にも使える表現
- afterを時間の「あと」でなく「追いかける向き」で読むのがコツ
『モダンファミリー』S05E04のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
キャメロン、パム、ミッチェルの3人が言葉を交わす場面です。ボーという名前の相手をめぐって、キャメロンが疑いを口にすると、パムが強い口調で言い返し、ミッチェルが短く口をはさみます。キャメロンの一言のあと、会話がどう展開するかに注目です。
Cameron: It just doesn’t make sense. I mean, he’s got to be after our drilling rights.
(どう考えても筋が通らないよ。だって、あいつの狙いは僕たちの採掘権に決まってるだろ。)Pam: I knew it. This is why I didn’t want to tell you. I knew you couldn’t stand the thought of me landing the man of your dreams!
(やっぱりね。だからあなたに言いたくなかったのよ。私があなたの夢の男性を射止めるなんて、あなたには耐えられないってわかってたのよ!)Mitchell: “Dreams” is strong.
(「夢」は言い過ぎだよ。)Pam: Believe it or not, Bo and I are in love. He thinks I’m beautiful, and he’s right. And for the record, Bo has twice the land we do.
(信じられないかもしれないけど、ボーと私は愛し合ってるの。彼は私を美しいと思ってるし、その通りよ。それに言っておくけど、ボーはうちの倍の土地を持ってるのよ。)Modern Family Season5 Episode4 (Farm Strong)
シーン解説と心理考察
キャメロンは、ボーの行動が筋の通らないものに見えていて、その理由を「僕たちの採掘権を狙っているに違いない」と結論づけます。採掘権は土地に付く権利で、キャメロンの側の家の持ち物にあたります。相手の目的を、具体的な利害として言い当てようとする一言です。
これを聞いたパムは、疑われたことに反発して、「だからあなたに言いたくなかった」と切り返します。さらに、自分が「あなたの夢の男性」を射止めたことが、キャメロンには耐えられないのだ、と受け取ります。疑いの中身よりも、疑われたこと自体に反応している様子がにじむ場面です。
そこへ、ミッチェルが「『夢』は言い過ぎだよ」と短く口をはさみます。パムの言葉のうち、大げさな部分だけを取り上げて訂正する一言で、熱を帯びた会話の温度を少し下げています。
最後にパムは、ボーと愛し合っていること、自分を美しいと思ってくれていること、そしてボーがキャメロンの側より広い土地を持っていることを続けます。最後の一言は、キャメロンの疑いの根拠に、正面から反論する内容になっています。疑う側と疑われた側のやり取りの中で、be afterが「相手の狙いを推し量る」場面で働いています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
何かの後ろを追いかけている人の姿を思い浮かべてみましょう。afterは「後ろから追う」というイメージで、be afterは、目当ての物をずっと追いかけている状態です。追いかけているのが「物」なら「狙っている」、追いかけているのが「探し物」なら「探している」と受け取れます。
キャメロンのhe’s got to be after our drilling rightsは、ボーが自分たちの採掘権を後ろから追いかけている姿を、頭の中で思い描いて口にした一言です。相手が何に向かって動いているのか、その進む先を見立てるのが、be afterの感覚です。
身近な場面でも同じです。最近やけに親切な人を見て、「何を追いかけているのだろう」と思い浮かべると、What is he after?という言い方が自然に出てきます。追いかける向きをイメージすると、表現が身についていきます。
例文で覚える「be after」
疑いにも探し物にも使えるbe afterを、3つの例文で確認していきましょう。
What is he after? He’s been so nice lately.
(彼の狙いは何だろう? 最近やけに親切なんだ。)
相手の親切の裏を疑う日常の場面です。What is he after?のように疑問文にすると、相手の目的を探る問いかけになります。
She’s after the manager’s job.
(彼女は課長のポストを狙っているんだ。)
同僚の野心を語る職場の場面です。目的語にmanager’s jobのような具体的な役職を置くと、何を狙っているのかがはっきりします。
A: Why is he being so nice to us?
B: He must be after something.
(A:どうして彼は私たちにこんなに優しいの?)
(B:何か狙いがあるに違いないよ。)
相手の下心を疑う友人同士の会話です。mustと組み合わせると、確信に近い推量として響きます。
あわせて覚えたい関連表現
go after
(〜を追いかける、〜を手に入れに行く)
be afterが「狙っている」という状態を表すのに対し、go afterは実際に追いかける動作や行動に焦点があります。
be out for
(〜を得ようとしている)
be out forも狙いを表しますが、be out for revengeのように、強い目的意識や敵意を含む文脈に合う言い方です。be afterは、そうした含みがなくても、目当てを追うという意味を素直に伝えられます。
have one’s eye on
(〜に目をつけている)
have one’s eye onは、ほしいと思っている静かな関心を表します。be afterは、手に入れようと動いている含みが強い言い方で、その点が違いです。
Note|he’s got to be afterの「has got to」が示す強い推量
キャメロンのセリフには、be afterだけでなく、もう一つ注目したい形があります。he’s got to beの部分です。
has got toは、「〜しなければならない」という義務を表す形です。ただし、あとにbe動詞が続くときは、義務ではなく「〜に違いない」という強い推量になることが多く、文脈で判断します。he’s got to be after our drilling rightsは、「彼は採掘権を狙っているに違いない」という意味で、キャメロンが確信に近い気持ちで言っていることになります。
同じ形の例として、She’s got to be tired.(彼女は疲れているに違いない)があります。この例のように、あとにbe動詞と状態を表す語が続くと、推量の意味になることが多くあります。ただし、形だけで決まるわけではないので、文脈で判断することが大切です。
be afterの「狙っている」という意味に、has got to beの「違いない」という推量を重ねると、キャメロンの言葉が疑いの強い断定であることが見えてきます。
一つの文の中に、意味の違う二つの表現が並ぶ場面では、それぞれの働きを分けて読み解くと、会話の中で何が言われているのかが整理できます。
まとめ|相手の狙いを言い当てる一言
be afterは、目当ての物や人を追い求めている状態を表す表現です。相手の下心を疑う場面にも、探している物を言う場面にも使えます。
キャメロンが、ボーの狙いは採掘権だと言い切った場面では、he’s got to be afterの形が、確信に近い疑いの気持ちをそのまま運んでいました。パムやミッチェルの言葉が重なることで、疑う側と疑われた側の温度差もくっきり見えてきます。
相手の行動の裏にある目的を想像するとき、be afterを表現の引き出しに加えてみてください。


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