「worried sick」の意味と使い方|『メンタリスト』S04E24で学ぶ英会話

「worried sick」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

長く音信不通だった相手が、ある日ふざけた調子でひょっこり現れる。ずっと案じていた側の感情が、安堵ではなく怒りとしてあふれ出す。そんな再会の瞬間が、ドラマには時々あります。

そこで飛び出す「worried sick」を、犯罪捜査ドラマ『メンタリスト』シーズン4第24話の中盤、静まり返った教会でリズボンが半年ぶりのジェーンに感情をぶつけるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「worried sick」の意味とニュアンス

worried sick
意味:ひどく心配している、心配でたまらない

worried(心配して)に sick(具合が悪い)を続けた形で、心配のあまり体調まで崩しかねない状態を表します。単なる worried より一段強く、日本語の「心配で胃が痛い」「気が気でない」に近い温度を持ちます。

この sick は、実際の病状を指しているわけではありません。程度を示す強調として働いていて、bored stiff(退屈で固まる)や scared stiff(怖くて動けない)と同じ型の言い回しです。感情を表す語のうしろに身体の状態を置くことで、その感情がどこまで進んだかを示します。

be動詞と一緒に I was worried sick の形で使うのが基本で、about を続ければ心配の対象を明示できます。have + 人 + worried sick とすれば、心配させた側を主語に立てることもできます。家族や恋人など、心配する立場にある関係で選ばれやすい表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は「心配が体にまで出てしまった」という一点の強調
  • sick は病気ではなく程度を示す語で、bored stiff と同じ型
  • 心配する資格のある間柄で使うと自然に響く一言

『メンタリスト』S04E24のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

半年前にチームを去ったジェーンの消息を、リズボンはずっとつかめずにいました。人けのない教会で祈っていた彼女の背後から、聞き覚えのある声が低く響きます。作り声でいたずらを仕掛けてくるその態度に、押し込めていた感情が一気にあふれ出します。文頭に置かれた二語が、その爆発の起点になります。

Jane: This is God.
(われは神なり)

Lisbon: What is it now? You scared the life out of me.
(今度は何なの。心臓が止まるかと思ったわ)

Jane: I crawled all the way on my hands and knees from that door, but it was worth it.
(あの扉から四つん這いで這ってきたんだ。でも、その甲斐はあったね)

Lisbon: What are you doing here?
(何しに来たの)

Jane: It’s good to see you. How have you been?
(会えてうれしいよ。元気にしてた?)

Lisbon: Worried sick is how I’ve been, and then you pop in here like some sort of a lunatic, playing games, asking me how I’ve been. Just… shame on you.
(心配でたまらなかった。それなのに、狂人みたいにひょっこり現れて、ふざけて、元気だったかなんて聞く。恥を知りなさい)

The Mentalist Season4 Episode24 (The Crimson Hat)

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シーン解説と心理考察

教会という、感情を静かに扱う場所が舞台になっています。祈るしかなかった半年間が、そのまま場所の選び方に表れています。

再会の第一声が神を名乗るいたずらだったところに、ジェーンの飄々とした性格がにじみます。四つん這いで這ってきたと得意げに語る様子も、状況の深刻さとはまるで釣り合っていません。

対するリズボンは、How have you been? という定型の問いに、答えの部分だけを先に投げつけます。文頭に worried sick を置く倒置的な語順が、問いそのものへの怒りを前面に押し出しています。

そこから狂人、ふざけて、恥を知りなさいと言葉が畳みかけられ、最後は短い命令形で終わります。感情の高ぶりとともに文が短くなっていく流れが、この場面の温度をつくっています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

心配しすぎて胃がきりきりする、あの感覚を思い出してみましょう。worried sick は、心配が心の中に収まりきらず、身体のほうへあふれ出してしまった状態です。

日本語では「心配で胃が痛い」「心配で食事が喉を通らない」と、身体の部位まで持ち出して説明します。英語はそれを sick の一語で片づけてしまいます。

このシーンでリズボンが吐き出したのも、半年ぶんの重さが凝縮された二語でした。教会の静けさの中で放たれた短い言葉として覚えておくと、強度ごと記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「worried sick」

心配の度合いを一段上げたいときに使う表現です。過去形で振り返る形が多い点にも注目しながら、三つ見ていきましょう。

Where have you been? I was worried sick.
(どこに行ってたの。心配でたまらなかった)
連絡のないまま遅く帰ってきた家族を、玄関先で迎える場面です。まず居場所を尋ねてから感情を置くこの順番は、劇中のリズボンの言い方とそのまま重なります。

I’ve been worried sick about the results all week.
(結果のことが心配で、一週間ずっと気が休まらなかった)
検査や試験の結果を待っていた時期を振り返る一言です。about を続ければ、何を心配していたのかまで一息で伝えられます。

A: Sorry, my phone died. Did you try calling?
B: About ten times. You had us all worried sick.
(A:ごめん、スマホの電池が切れてて。電話くれた?)
(B:十回くらいね。みんな心配でたまらなかったんだから)
無事に戻った相手を、安堵まじりに軽く叱る場面です。have + 人 + worried sick の形にすると、心配させた側に矛先を向けられます。

あわせて覚えたい関連表現

sick with worry
(心配で参っている)
語順を入れ替えた形で、表す意味はほぼ同じです。今回のフレーズより書き言葉寄りの響きがあり、報道記事や手紙のような改まった文章の中で見かけることが多くなります。

worried to death
(死ぬほど心配している)
誇張の度合いがさらに強く、やや芝居がかった響きになります。深刻な場面だけでなく冗談まじりの会話でも使える点が、worried sick との違いです。

beside oneself with worry
(心配で取り乱している)
冷静さを失っている様子まで含む、やや改まった言い方です。worried sick が身体の側に寄るのに対し、こちらは心の制御を失う側に寄ります。

Note|sick with worry と worried sick の焦点の違い

sick with worry と worried sick は、どちらも心配の強さを表します。ただし、文の中心に置く状態と、感情を伝える勢いには違いがあります。

sick with worry は、sick という状態を中心に置き、with worry でその原因を示す形です。一方の worried sick は worried を中心に置き、sick を結果や程度を強める補語として後ろに続けます。

worried sick と同じように、感情や反応を表す語の後ろへ結果の状態を置く表現には、bored stiff(ひどく退屈して)、scared stiff(ひどくおびえて)、tickled pink(とても喜んで)などがあります。前置詞を挟まず短く言い切れるため、程度の強さを一息で伝えられます。

劇中のリズボンは worried sick を文頭に置き、How have you been? への答えを先にぶつけています。sick with worry よりも worried がすぐ耳に入るため、心配していたという感情が前面に出る語順です。

ほぼ同じ意味でも、どの状態を先に置くかで言葉の焦点は変わります。

まとめ|リズボンの二語が抱えていた半年間

worried sick は、心配が身体にまで届いてしまった状態を、たった二語で言い切る表現です。程度を説明せずに sick の一語で想像させるところに、切れ味があります。

大切な相手を案じていたと伝えたいとき、very worried と重ねるよりも短く、強く届きます。about で対象を足したり、have を使って相手に矛先を向けたりと、形を変えられる柔軟さもあります。

ふざけて現れた相手を前に、リズボンが最初に口にしたのが説明ではなく感情だった。その順番の入れ替わりに、半年という時間の重さが透けて見える場面でした。

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