「high maintenance」の意味と使い方|『Friends』S06E12で学ぶ英会話

「high maintenance」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友人の性格を一言で言い表そうとして、言葉を選ぶうちに、ついもごもごと言いよどんでしまうことがあります。

そんな場面で口にされる「high maintenance」を、『フレンズ』シーズン6第12話の中盤、なぜ自分を選ばなかったのかと詰め寄るモニカに、フィービーが理由を切り出す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「high maintenance」の意味とニュアンス

high maintenance
意味:手がかかる、要求が多くて世話が焼ける

maintenance は、機械や建物、設備などを良い状態に保つための手入れや整備を指す語です。high maintenance を直訳すると「手入れが多く必要」となり、そこから、一緒にいるために気遣いや時間、要望への対応がたくさん必要な人や物を表すようになりました。

人に使うと、「その人と付き合うには手間が多くかかる」という評価になります。物にも使え、手入れに手間がかかる車や庭の説明にも登場します。名詞の前に置くときは、a high-maintenance friend のようにハイフンでつなぐ形が一般的です。反対の意味は low maintenance で、手がかからない、世話が要らないという意味になります。

人に向けた high maintenance は、やや否定的な評価として受け取られやすい言葉です。そのため、フィービーのように kind of を前に置いて、断定の強さをやわらげる言い方もよく見られます。

【ここがポイント!】

  • 「high maintenance」の核は、手入れが多く必要な機械のようなイメージ
  • 人にも物にも使え、人に使うとやや否定的な評価になる表現
  • kind of を前に置くと、断定の強さがやわらぐ言い方になる

『フレンズ』S06E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

少し前に、誰か一人を選ぶなら誰かという質問があり、フィービーが選んだのはレイチェルでした。その件がずっと気になっているモニカは、ここで「どうして私を選んでくれなかったの?」と、フィービーに直接ぶつけます。フィービーは、その理由を切り出します。

Monica: Why would you do that? Why didn’t you pick me?
(どうしてあんなことをしたの? どうして私を選んでくれなかったの?)

Phoebe: The reason that I was leaning a little bit more toward Rachel than you is just, you know, you’re… kind of high maintenance. Okay, let’s go to lunch.
(私がレイチェルのほうにちょっと傾いてた理由はね、要するに、その、あなたが…ちょっと手がかかるからなの。さ、お昼行こっか。)

Monica: That… that is completely untrue. You think I’m high maintenance? Okay, prove it– I want you to write out a list and we’re going to go through it point by point.
(それ…それは完全に事実無根よ。私が手がかかるって言うの? いいわ、証明してみて。リストを書き出してちょうだい。ひとつずつ全部確認していくから。)

Phoebe: No, you’re right– you’re easygoing. You’re just not as easygoing as Rachel.
(ううん、そうよね、あなたの言うとおり。あなたはおおらかよ。ただ、レイチェルほどおおらかじゃないだけなの。)

Friends Season6 Episode12(The One with the Joke)

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シーン解説と心理考察

フィービーの答え方には、言いにくさがそのまま表れています。「レイチェルのほうにちょっと傾いていた」と、a little bit を重ねて控えめに切り出し、「is just, you know, you’re…」と言いよどんだあとで、ようやく kind of high maintenance にたどり着きます。断定を避ける言葉を何重にも置いてから出てくる一言だからこそ、指摘の中身が際立ちます。

言い終えるとすぐ、「Okay, let’s go to lunch.」と話題を切り替えようとするところも見どころです。理由を伝えたら、それ以上は触れずに済ませたいという気持ちが、会話の流れに表れています。

一方のモニカは、「That… that is completely untrue.」と、言葉に詰まりながらも強く否定します。続けて「You think I’m high maintenance?」と、言われた語をそのまま返して確かめ、リストを書き出して1点ずつ確認するよう求めます。相手の言い分を細かく検証したがる姿勢が、この一言への反応の大きさを物語っています。

追い詰められたフィービーは、「おおらかよ」と前言を引っ込めます。しかし、続く「レイチェルほどではない」という言葉は、最初の指摘とほとんど同じ内容です。言い直したつもりが、元の指摘を別の言い方で繰り返す形になっており、その食い違いが会話の温度を変えています。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

古い機械に油をさしたり、部品を交換したりと、こまめに整備し続けなければ動かない姿を思い浮かべてみましょう。手入れの回数が多いほど、その機械と付き合うには気遣いと時間が要ります。この感覚が、手がかかる人や物を表す high maintenance の芯にあります。

フィービーが「you’re…」と言いよどんだ間は、手入れが必要な機械を前に、どう切り出そうかと言葉を探している姿にも重なります。言いにくい指摘だからこそ、言葉の前に間が置かれていました。整備の多い機械の絵と、言いよどみの間をセットで覚えておくと、この表現の重みまで思い出しやすくなります。

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例文で覚える「high maintenance」

high maintenance は、人にも物にも使えます。日常、会話、仕事の場面を3つの例文で見ていきましょう。

My car is high maintenance, so it’s always in the shop.
(私の車は手がかかって、いつも修理に出ている。)
手入れの手間が多い持ち物を語る、日常の場面です。人ではなく物に使うと、評価というより、手間の量の説明に近い響きになります。

A: Why don’t you want a puppy?
B: They’re high maintenance, and I work long hours.
(A:どうして子犬を飼いたくないの?)
(B:手がかかるし、私は長時間働いているから。)
ペットを飼わない理由を話す、友人同士の会話です。世話に必要な時間と手間を、この一言でまとめています。

This client is high maintenance; he calls us every hour with new requests.
(このお客さんは手がかかるんだ。新しい要望で毎時間電話してくる。)
要望の多い取引先を、同僚に説明する場面です。具体的な様子を後ろに添えると、手間の中身が伝わりやすくなります。

あわせて覚えたい関連表現

low maintenance
(手がかからない)
high maintenance の反対の言い方です。人にも物にも使え、こちらは世話の手間が少ないという評価になります。

demanding
(要求が多い、厳しい)
要求の多さそのものを表す形容詞です。high maintenance が要求に応える手間の多さに重心があるのに対し、demanding は要求する側の姿勢に重心があります。

easygoing
(おおらかな、気楽な)
今回のシーンで、フィービーが言い直す場面に出てくる語です。細かいことにこだわらない性格を表し、high maintenance の対比として読み取れます。

Note|「手がかかる」「わがまま」「面倒」と high maintenance は、どこが重なりどこがずれるのか

high maintenance は、日本語の「手がかかる」と訳されることが多い表現です。ただ、「わがまま」や「面倒」と言い換えると、少し違う響きになります。

日本語の「手がかかる」は、子どもやペット、機械にも使え、世話にかかる手間の多さを表します。「わがまま」は、本人の性格を責める言い方です。「面倒」は、話し手が感じる負担を表す言葉です。high maintenance は、この3つのうち「手がかかる」に近く、相手に必要な手間の量を描きます。性格をそのまま非難する語というより、付き合うために何が必要かを説明する語で、評価としてはやや否定的に受け取られることがあります。だから車や庭のような物にも使えます。人に使う場合でも、「わがまま」より手間の量に焦点が当たり、言われた側が「自分は手間をかけているのか」と受け止める余地が残ります。

今回のシーンでも、フィービーは、性格を責めるというより、レイチェルとの違いを説明する形でこの語を出しています。モニカが強く反応したのは、手間の多い人だと見られたことに引っかかったからです。訳すときは、場面に応じて「手がかかる」を基本に、必要なら「要求が多い」と補うと、原文の含みに近づきます。

言葉の重なりとずれを知っておくと、訳語の選び方が変わります。

まとめ|言いよどみの向こうにあった一言

high maintenance は、手入れが多く必要な機械のイメージから、手がかかる人や物を表す表現です。人に使うと、やや否定的な評価として受け取られやすく、kind of を前に置くとやわらぐ言い方になります。

友人や同僚の様子を伝えるとき、「わがまま」と言い切る代わりに、手間の量を描く言い方として使えます。反対の low maintenance と組にして覚えておくと、人や物を説明する言い方の幅が広がります。

フィービーは、言いよどみながら、ようやく言いにくい一言を口にしました。言われたモニカがすぐに反応した様子も、この語の重さを物語っていました。手がかかる人や物を表す言い方として、表現の引き出しに加えてみてください。

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