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使っていた機械のプラグを、ふいに誰かに抜かれて動きが止まってしまった、という場面に出くわしたことはありませんか。
そんな場面にぴったりの「pull the plug on」を、『モダンファミリー』シーズン6第23話の前半、ミッチェルとキャメロンが続けて短い言葉を口にする場面から、一緒に見ていきましょう。
「pull the plug on」の意味とニュアンス
pull the plug on
意味:(機器の)電源プラグを抜く、(計画・事業・支援などを)打ち切る、中止させる
pull the plug onは、文字どおりには、機器の電源プラグを引き抜いて止めることを表します。pullは「引く」、plugは「プラグ」、onは「〜に対して」という意味で、止められる対象がonのあとに続きます。
プラグを抜かれた機械は動かなくなります。この動作の感覚が、進行中の計画・事業・資金提供などを止める意味にも広がっていて、「打ち切る」「中止させる」と訳される場面では、この比喩の用法が使われています。
比喩の用法では、止めるかどうかを決める側が外にいて、進んでいたものが一方的に止まる、という響きが出ます。同じ「中止する」でも、話し合って予定を取りやめる場面より、外から止められた印象が強く出る言い方です。
シーンでは、literally(文字どおり)が添えられていて、プラグを抜くという言葉そのままの意味で使う形になっています。一方、例文のthe company pulled the plug on the projectのように、機器ではなく計画を止める使い方も、動詞の形は同じです。何を止めるのかは、onのあとの語で分かります。
【ここがポイント!】
- 「pull the plug on」の核は、プラグを引き抜いて、動いているものを止める動き
- 機器の電源にも、計画や資金提供の打ち切りにも使える
- onのあとに、止められる対象(us・the project など)が来る
『モダンファミリー』S06E23のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ミッチェルとキャメロンが、二人で続けて短い言葉を口にする場面です。ミッチェルが「僕たちの老後の、いい予告編だね」と口にすると、キャメロンがpulled the plug onを使って、あの子の行動を言い表します。
Mitchell: Nice preview of our sunset years.
(僕たちの老後の、いい予告編だね。)Cameron: She literally pulled the plug on us.
(あの子、文字どおり僕たちのプラグを抜いたんだよ。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
シーン解説と心理考察
ミッチェルの一言では、sunset yearsという言い方が目を引きます。sunsetは日没、yearsは年月で、人生の後半の時期を指す言い方です。二人の老後を、preview(予告編)という映画の言葉に見立てているところに、言い回しの工夫がのぞきます。
キャメロンは、そのミッチェルの言葉を受けて、sheを主語に文を作ります。sheは、ミッチェルとキャメロンの娘であるリリーを指しています。夫婦の二人が、娘のことを話題にしている形です。usは、ミッチェルとキャメロンの二人です。pulled the plug on usという形で、止められた側が二人であることが、onのあとにはっきり示されています。
literallyが加わる点も見どころです。literallyは、比喩ではなく言葉どおりだと念押しする副詞で、キャメロンの言い方は「プラグを抜くという動作そのまま」に近い響きになります。pull the plug onが持つ「打ち切る」の比喩ではなく、字義のほうへ重心が寄った使い方と言えます。
老後という時間の話と、プラグという機器の動作の話が、二人の短い言葉の中で並んでいます。ミッチェルの一言をキャメロンが具体的な動作の言葉で受ける、という会話のつながりが、この場面の面白さです。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
動いている機械のコードを、壁のコンセントから引き抜く手の動きを思い浮かべてみましょう。ぐっと引くと、機械はすっと止まります。この「引いたら止まる」という感覚が、pull the plug onの芯にあります。
機械を思い浮かべたあとで、その機械を計画や資金提供に置き換えると、比喩の用法が見えてきます。進んでいたプロジェクトのコードを外から引き抜けば、プロジェクトが止まります。
シーンでは、キャメロンがliterallyを添えて、この動作を言葉どおりの意味で言っていました。コンセントから引き抜く手の動きを頭に置いておくと、この一言の響きも、意味もまとめて思い出せます。
例文で覚える「pull the plug on」
字義と比喩の両方で使えるpull the plug onを、3つの例文で確認していきましょう。
The company pulled the plug on the project after two years.
(会社は2年たったところで、そのプロジェクトを打ち切った。)
事業の中止を伝えるビジネスの場面です。after two yearsのように期間を添えると、それまで進んでいたものが止まった、という流れが伝わります。
Please pull the plug on the old heater before you clean it.
(掃除する前に、古いヒーターのプラグを抜いてね。)
機器の電源プラグを抜くように頼む日常の場面です。字義どおりの用法で、onのあとにthe old heaterと機器が来ています。
A: Why did the show end?
B: The network pulled the plug on it.
(A:どうしてその番組は終わったの?)
(B:放送局が打ち切ったんだ。)
番組の終了について話す会話です。itが番組を受けていて、止めた主体がthe networkだと、はっきり分かる形になっています。
あわせて覚えたい関連表現
call off
(〜を中止する、取りやめる)
call offは、予定していた行事や約束を取りやめる言い方です。pull the plug onは、進行中のものを外から一方的に止める感じが強く出ます。
shut down
(〜を閉鎖する、停止させる)
shut downは、店・工場・機械などを止める、閉めることを広く表します。pull the plug onは、止める決定を下す側に重点があり、対象が機器でも計画でも使えます。shut downが「止まった状態」に目が向くのに対し、pull the plug onは止める動きそのものが見える言い方です。
cut off funding
(資金提供を打ち切る)
cut off fundingは、資金という対象をはっきり示す言い方です。pull the plug onは、対象が資金・計画・機器のどれでも使える、幅の広い言い方という違いがあります。
Note|字義のプラグと、打ち切りの比喩をつなぐ
pull the plug onには、字義と比喩の2つの顔があります。シーンの使い方と例文を手がかりに、この2つの関係を整理します。
字義の用法は、機器のプラグを抜く動作そのものです。例文のPlease pull the plug on the old heaterがこれにあたり、onのあとには機器が来ます。一方、比喩の用法は、進行中の計画や事業、資金提供などを止める意味で、The company pulled the plug on the projectのように、onのあとには計画や事業が来ます。動詞の形は同じで、onのあとの語によって、字義か比喩かが決まります。
シーンのShe literally pulled the plug on usは、この2つの間にある使い方です。literallyが付くことで、比喩ではなく言葉どおりだと念押しする形になっています。もしliterallyがなければ、「あの子は僕たちを打ち切った」のような比喩にも聞こえます。literallyは、字義の側へ意味を寄せる目印として働いています。
日本語の「電源を切る」と「打ち切る」は別々の言葉ですが、pull the plug onは同じ形で両方を表します。日本語で訳し分けるときは、onのあとの対象を見て、機器なら「プラグを抜く」、計画や支援なら「打ち切る」と選ぶと、意味が外れません。
対象の語を見て、字義か比喩かを読み分ける。この見方が、pull the plug onを使いこなす近道です。
まとめ|プラグ一本で止まる、進んでいたもの
pull the plug onは、機器の電源プラグを抜く動作から、計画・事業・支援などを打ち切る意味にまで広がった表現です。onのあとに、止められる対象が来ます。
字義の用法では機器のプラグを抜き、比喩の用法では進行中のものを外から止めます。対象の語を見れば、どちらの意味かが分かります。
ミッチェルの老後の予告編という言葉に、キャメロンが文字どおりのプラグを重ねた場面には、二人ならではの言葉のテンポがありました。コンセントから引き抜く手の動きを思い浮かべて、会話のレパートリーに加えてみてください。


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