「the chance of a lifetime」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

「the chance of a lifetime」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「手伝ってくれたら得をするよ」と、あの手この手で誘われて、思わず身構えてしまったことはありませんか。

そんな誘い文句にぴったりの「the chance of a lifetime」を、『モダンファミリー』シーズン7第4話の冒頭、フィルが家族にアヒルの村作りへの参加を呼びかける場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「the chance of a lifetime」の意味とニュアンス

the chance of a lifetime
意味:一生に一度のチャンス、めったにない貴重な機会

the chance of a lifetime は、人生でそう何度も巡ってこない貴重な機会を表す名詞表現です。chance は「機会」、lifetime は「一生涯」を指し、of a lifetime が「一生のうちの」という範囲を示します。「一生のうちに一度あるかどうか」という珍しさを強調するのが、この言い回しの中心です。

形は、the のほかに a を置いた a chance of a lifetime もあります。the を置くと、話題になっている特定の機会を指す響きになります。あとに to 不定詞を続けて、the chance of a lifetime to study abroad(留学する一生に一度のチャンス)のように、何の機会なのかを示す形も作れます。

留学や転職のような大きな転機にふさわしい言葉ですが、日常の小さな頼みごとに大げさに乗せて、冗談として使うこともできます。重みのある言葉を軽い場面にあえて置くと、盛りすぎた響きが笑いにつながります。

日本語の「一生に一度」に引っ張られて、本当に一度きりの出来事と読む必要はありません。「めったにない貴重な機会」と受け取っておくと、場面に合わせて訳し分けられます。

【ここがポイント!】

  • 「the chance of a lifetime」の核は、一生という長い時間の中でめったに巡ってこない機会のイメージ
  • 大きな転機にも、大げさな誘い文句にも使える、振れ幅のある表現
  • to 不定詞を続けると、何の機会なのかをはっきり示せるのがコツ

『モダンファミリー』S07E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

キッチンでの、家族のやり取りです。フィルが、アヒルの村作りを手伝わないと一生に一度のチャンスを逃すことになる、という言い回しで家族に声をかけます。ヘイリー、ルーク、クレアがそれぞれ返事をしていく流れの中で、今回のフレーズはフィルとクレアの2人の口から出てきます。

Phil: Okay, who would hate to miss the chance of a lifetime by not helping me build a duck village today?
(誰か、今日アヒルの村作りを手伝わないせいで一生に一度のチャンスを逃したら、いやだって人はいる?)

Haley: That was some tricky wording.
(今の、ずいぶんややこしい言い方ね。)

Luke: That’s how he gets us.
(パパはああやって僕らをひっかけるんだよ。)

Claire: I got it — I would not hate to miss the chance of a lifetime by not helping you. But only ‘cause I have work.
(わかったわ。あなたを手伝わないせいで一生に一度のチャンスを逃したって、私は全然いやじゃないわ。ただし、仕事があるからってだけよ。)

Luke: I’ve got a driving lesson.
(僕は運転のレッスンがあるんだ。)

Haley: Uh, something.
(えっと、何かあるのよ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

シーン解説と心理考察

フィルの誘い文句は、「逃したらいやだと思う人はいる?」という聞き方になっています。「手伝って」と頼むのではなく、「手伝わないと損をする」という方向から誘う言い回しです。ヘイリーが「ずいぶんややこしい言い方」と受け、ルークが「ああやってひっかけてくる」と続けるやり取りからは、この言い回しの仕掛けが家族に見抜かれている様子が伝わってきます。

クレアは、その言い回しを形を変えて返します。「手伝わないせいで一生に一度のチャンスを逃しても、全然いやじゃない」と、フィルの質問をそのまま利用して断る返し方です。「ただし、仕事があるからってだけ」と理由を添えている点も、見どころのひとつです。そのあとルークは運転のレッスンを挙げ、ヘイリーは内容を言わずに「何か」とだけ答えます。

誘う側が大げさな言葉を使い、受ける側が同じ言葉で返す。the chance of a lifetime が、本来の「めったにない機会」という意味を保ったまま、軽い駆け引きの道具になっているところが、この場面のおもしろさです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

一生分の長い時間を、1本の長い線として思い浮かべてみましょう。その線の上に、たった1か所だけぴかりと光る点があります。その点が the chance of a lifetime です。

フィルの「逃したらいやだよね?」という声かけは、その光る点を家族に見せて、気を引こうとする言い方に重なります。光る点が1つしかないと思えば、「逃すのはもったいない」という気持ちが自然に湧いてきます。

クレアが同じ言い回しを「逃しても全然いやじゃない」と返したのは、せっかく見せられた光る点を、見なかったことにする返し方でした。光る点の絵と一緒に、2人のやり取りも思い出してみてください。

例文で覚える「the chance of a lifetime」

大きな転機から日常の会話まで、the chance of a lifetime が使える場面を、3つの例文で確認していきましょう。

Don’t miss the chance of a lifetime to see the northern lights.
(オーロラを見る、一生に一度のチャンスを逃さないで。)
旅行を勧める場面です。to see のあとに続く内容が、何の機会なのかを説明しています。

This job offer overseas is the chance of a lifetime for her.
(この海外での仕事のオファーは、彼女にとって一生に一度のチャンスです。)
職場で同僚の転機を話す場面です。for her を添えると、誰にとっての機会なのかがはっきりします。

A: Are you really going to turn down the offer?
B: It’s not the chance of a lifetime if I have to leave my family.
(A:本当にそのオファーを断るの?)
(B:家族と離れなきゃいけないなら、一生に一度のチャンスとは言えないよ。)
転職の決断を友人と話す会話です。not を入れて、条件つきで機会の価値を打ち消す言い方になっています。

あわせて覚えたい関連表現

once in a lifetime
(一生に一度の)
once in a lifetime opportunity のように、機会を修飾する形で使います。the chance of a lifetime が機会そのものを名詞で表すのに対し、こちらは「一生に一度」という回数の部分を、形容詞のように添える違いがあります。

a golden opportunity
(絶好の機会)
a golden opportunity は、「得がたくて良い機会」という評価を表します。the chance of a lifetime が、人生で何度もないという回数の少なさを強調する点が、違いです。

a rare opportunity
(めったにない機会)
a rare opportunity は、「珍しい」ことを中立的に述べる言い方です。the chance of a lifetime には、逃すのは惜しいという誘いの響きが加わります。

Note|miss・get・have と組み合わせて見る、the chance of a lifetime の形

フィルの一言は、miss the chance of a lifetime(一生に一度のチャンスを逃す)という形で作られていました。この名詞表現は、組み合わせる動詞によって、機会を失う側からも、手にする側からも語れます。

miss は、機会を逃す側から言う動詞です。get や have に替えると、機会をつかむ側からの言い方になります。たとえば She had the chance of a lifetime when the studio picked her song.(スタジオが彼女の曲を選び、彼女は一生に一度のチャンスを手にした)のように、きっかけになった出来事とセットで語れます。否定の形にも広げられ、It’s not the chance of a lifetime if I have to leave my family. のように、条件を添えて機会の価値を下げる言い方もあります。

このシーンでは、miss の後ろに by not helping me(私を手伝わないことで)が続いています。by のあとに動名詞を置くと「〜することで」という手段や原因を表し、not を入れると「〜しないことで」になります。「手伝わないことで機会を逃す」という文の組み立てが、フィルの誘い文句の骨組みです。

クレアの返しは、この骨組みの一部を入れ替えたものでした。I would not hate to miss と、hate の前に not を置いて、「逃してもいやではない」に変えています。同じ骨組みに別の態度を入れて返す形が、2人のやり取りを成り立たせています。

動詞や by 以下を差し替えるだけで、同じ名詞表現が誘いにも断りにも変わります。誘う側も断る側も、同じ型の中で言葉を選んでいる形です。この型を意識しておくと、似た文を自分で作るときにも組み立てやすくなります。

まとめ|フィルの誘い文句で見る、一生に一度の使いどころ

the chance of a lifetime は、人生でめったに巡ってこない貴重な機会を表す名詞表現です。miss、get、have などの動詞と組み合わせて、機会を逃す側にも、つかむ側にも立って語れます。

大きな転機を伝えるときにも、日常の頼みごとを大げさに盛る冗談にも使えます。誘い文句にも、それを逆手に取った断りにも変わるところが、この表現の幅です。

フィルの呼びかけとクレアの返しが並んだ場面は、同じ言い回しが話し手によって別の表情になることを見せてくれました。大げさな誘い文句を耳にしたら、この言い回しがどんな顔で使われているか、思い出してみてください。

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