アメリカのサンドイッチの呼び名「hoagie」「hero」の文化と英語|『モダンファミリー』S10E05で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカのサンドイッチの呼び名「hoagie」「hero」の文化と英語|『モダンファミリー』S10E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第5話では、ジェイが行列に並んで手に入れたサンドイッチが、家族のあいだで小さな騒ぎの種になります。台詞の中で、そのサンドイッチはいくつかの呼び名で登場します。

同じような食べ物でも、地域によって呼び方が変わるのはアメリカでもよくあることです。劇中の言葉を手がかりに、細長いパンのサンドイッチの呼び名と、それにまつわる習慣を見ていきます。

目次

「hoagie」と行列の英語

物語の序盤、ジェイはフィルにこう話します。

Jay: I just waited in a line around the block for a hoagie everybody’s talking about.
(みんなが噂してるホーギーを買うのに、角の先まで続く行列に並んだばっかりなんだ。)
Modern Family Season10 Episode5 (Good Grief)

hoagie は、細長いパンに肉やチーズ、野菜などを挟んだサンドイッチの呼び名のひとつです。特にフィラデルフィア周辺でよく使われる言葉と言われることが多く、由来には諸説あります。日本では「サブ」や「サブマリンサンドイッチ」という呼び方のほうがなじみがあるかもしれません。

a line around the block は、行列が建物の角を曲がって続くほど長い、つまり「大行列」を表します。wait in line は「列に並ぶ」で、イギリス英語では queue を使うことが多いとされます。

~ everybody’s talking about は「みんなが話題にしている〜」で、評判の店や流行りの食べ物を紹介するときによく添えられます。話題の店に長い列ができる光景は、アメリカの都市部でも見られることがあります。ジェイの台詞は、「話題の一品を、大行列に並んで手に入れた」という経緯を一息に伝えています。

こうしたサンドイッチは、デリ(deli)と呼ばれる惣菜店やサンドイッチ店で、注文に応じてその場で作ってもらう形が一般的とされます。パンの種類や具、チーズ、ソースを順に選んでいくため、店先では Can I get a ~?(〜をもらえますか?)のような注文の言い方がよく聞かれます。

「with my name on it」と冷蔵庫の名前書き

その後の場面で、ジェイはこう訴えます。

Jay: I put a sandwich in there with my name on it 10 minutes ago, and now it’s missing.
(10分前に名前を書いたサンドイッチを入れといたのに、もうないんだ。)
Modern Family Season10 Episode5 (Good Grief)

with my name on it は、文字どおり「自分の名前が書いてある」という意味です。職場の共用冷蔵庫やルームシェアの冷蔵庫では、自分の食べ物に名前を書いたラベルやメモを付けておく習慣があると言われることが多く、ジェイもその方法で自分のものだと示していたことになります。ここでの sandwich は、先ほどの hoagie と同じものを指すとみられ、いちばん一般的な呼び方として使われています。

この表現には比喩的な使い方もあります。That job has your name on it.(その仕事はまさにあなたのためにあるようなものだ)のように、「〜のためにあつらえたような」という意味でも使われます。食べ物に名前を書く場面と、比喩としての用法を並べて覚えると区別しやすくなります。

missing は「(あるはずのものが)見当たらない」を表す形容詞です。It’s gone. よりも「本来あるべき場所にない」という含みが強く、物がなくなったときによく使われます。

「Italian hero」とほかの呼び名

ジェイから、Italian hero を冷蔵庫から取らなかったかと聞かれたヘイリーは、こう答えます。

Haley: Nope, but that sounds delicious.
(取ってないけど、おいしそう。)
Haley: I’d go to town on an Italian hero right now.
(今ならイタリアン・ヒーロー、がっつり平らげられそう。)
Modern Family Season10 Episode5 (Good Grief)

hero も細長いパンのサンドイッチの呼び名で、ニューヨーク周辺でよく使われると言われます。Italian hero は、ハムやサラミなどイタリア系の冷製肉とチーズを挟んだものを指すことが多い呼び方です。なくなったサンドイッチを、ジェイは別の場面で hoagie とも呼んでいます。

ほかにも、地域によって次のような呼び名があると言われています。

呼び名 よく使われるとされる地域・特徴
sub(submarine) 全国的に広く通じる呼び方
hoagie フィラデルフィア周辺
hero ニューヨーク周辺
grinder ニューイングランドの一部
po’ boy ニューオーリンズ周辺(具やパンに特徴がある)

ただし、呼び方や中身は地域や店によって異なり、境目もはっきりしているわけではありません。チェーン店の広がりもあって、どの地域でも sub で通じる場面が多いとされる一方、地元の呼び名を大切にする人もいます。旅行先でメニューを見るときは、同じ種類の食べ物が別の名前で並んでいることもある、と知っておくと戸惑いにくくなります。

ヘイリーの go to town on ~ は「〜を夢中で平らげる」という口語で、食べ物以外にも「思いきり取り組む」の意味で使われます。

まとめ|サンドイッチの呼び名から見える地域の言葉

hoagie と hero、そして sub など、細長いパンのサンドイッチには地域ごとの呼び名があることを見てきました。a line around the block や with my name on it も、食べ物の場面と一緒に覚えやすい表現です。

ジェイのサンドイッチの行方を追いながら、呼び名の違いに耳を傾けてみると、作品の舞台の空気も少し身近になります。

同じ回のほかのコラムでは、ハロウィンの仮装や、なくなった物の行方を探る英語も取り上げています。

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