「monkey business」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E03で学ぶ英会話

「monkey business」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

はっきり言うのは気が引けるけれど、中身には触れずに、それとなくほのめかしておきたい。そんな場面で、どんな言い方を使えばいいか迷ったことはありませんか。

そんなときに使える「monkey business」を、『モダンファミリー』シーズン7第3話の終盤、フィルがヘイリーたちに条件を告げる場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「monkey business」の意味とニュアンス

monkey business
意味:ふざけた真似、いかがわしい行為、いたずら

monkey business は、あまり褒められない軽いいたずらや、はっきり言いにくい不適切な行いを、中身を言わずにぼかして指す表現です。直訳すると「猿の仕事」です。いたずら好きの猿が、人の目を盗んで何かをしている様子を思い浮かべると、「ふざけた」「怪しげな」というくだけたトーンが伝わります。

深刻な犯罪を指すというより、「ちょっとおかしな行い」「悪ふざけ」「よからぬこと」といった、軽めの響きが中心です。ただし、文脈によっては、不正の気配をほのめかす言い方にもなります。何を指しているのか、中身を具体的に言わずに伏せたまま指せる点が、この表現の使いどころです。

形の面では、monkey business は「行為そのもの」をひとかたまりで指す名詞で、a や複数形の s は付けません。any monkey business、no monkey business、some monkey business のように、any・no・some と組み合わせて使います。No monkey business. と短く言えば、「ふざけた真似はするな」という釘刺しになります。

今回の台詞は、if there’s any monkey business という形です。if(もし~なら)と any(どんな~でも)を組み合わせ、「もしそういう行いがあるなら」と条件をつけて牽制する言い方になっています。続く better happen after I’m asleep は、(it had) better happen after ~ の it had が省かれた形で、「~のあとに起きるほうがいい」という意味です。

日本語に置き換えるときは、「ふざけた真似」「悪ふざけ」「怪しいこと」「おかしなこと」のように、場面に合わせて選びます。軽いいたずらなら「悪ふざけ」、不正の気配なら「怪しい動き」と訳し分けると、原文の幅が伝わります。

【ここがポイント!】

  • 「monkey business」の核は、人の目を盗んで何かをしている猿のように、ふざけた行いをぼかして指すイメージ
  • 行為をひとかたまりで指す名詞で、any・no・some と組み合わせ、a や複数形の s は付けない
  • 軽い悪ふざけから不正の気配まで、場面に合わせて訳し分ける

『モダンファミリー』S07E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィルが、ヘイリーとディランに向けて、これまでの暮らし方を見直すと告げたあとの場面です。フィルが、ふつう親が禁じるはずの「こそこそすること」をあえて求める注文を出し、クレアとヘイリーが戸惑います。今回のフレーズは、続けてフィルが告げる具体的な指示の中に出てきます。

Phil: So, from now on, you’re gonna show me the respect I deserve and sneak around behind my back.
(だから今後は、俺にふさわしい敬意を払って、俺の見ていないところでこそこそやるんだ。)

Claire: Do what, now?
(え、何をするって?)

Haley: I don’t understand.
(意味が分からないんだけど。)

Phil: Starting tonight, you’re sleeping in Alex’s room, and if there’s any monkey business, better happen after I’m asleep.
(今夜から、君たちはアレックスの部屋で寝るんだ。それと、ふざけた真似をするなら、俺が寝たあとにしてくれ。)

Modern Family Season7 Episode3 (The Closet Case)

シーン解説と心理考察

フィルは「敬意を払って、こそこそやるんだ」と、ふつう親が禁じるはずのことを、あえて求める形で話し始めます。「俺にふさわしい敬意を払って」という言葉を添え、堂々とではなく、自分の見ていないところでやってほしい、という注文にしています。俺の目に入らないようにすることが自分への敬意だ、という理屈です。

クレアは「Do what, now?」と、「何をするって?」と聞き返します。ヘイリーも「I don’t understand」と、意味が分からないと戸惑いを示します。親が「こそこそしろ」と求める意外な注文に、聞いている側が戸惑う場面です。

フィルの次の発言は、具体的な指示です。「Starting tonight」と、今夜からという期限を切り、「you’re sleeping in Alex’s room」と、アレックスの部屋で寝るよう告げます。ここまでの注文と比べると、こちらは何をするのかがはっきりした言い方です。

そして、今回のフレーズの一言が続きます。「if there’s any monkey business」と、ふざけた真似があるなら、と条件をつけ、「better happen after I’m asleep」と、それは自分が寝たあとにしてくれと言います。これは禁止ではなく、さきほどの「見ていないところで」という注文と同じ向きの言い方で、今夜からの部屋の割り当てを告げたうえで、自分の見ていないところでの分には目をつぶる、という宣言になっています。monkey business が何を指すのかは、ここでは言葉にされません。中身を伏せたまま、ぼかして指しているところが、この表現の使いどころと重なっています。

父親らしい立場は保ちながら、具体的な中身には自分から踏み込まない。その距離の取り方が、「monkey business」という、ぼかした言葉の選び方に表れています。ヘイリーとディランの暮らし方を見直す、という方針の変更を、フィルが自分なりの言葉で伝えようとする一場面です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

monkey business は、いたずら好きの猿の絵で覚えられます。人間が見ていないすきに、棚のものを動かしたり、物陰で何かを始めたりしている猿を思い浮かべてみましょう。business は「仕事」ですから、monkey business は「猿の仕事」、つまり猿がやっていそうな、ちょっとおかしな行いです。

この絵が表しているのは、人の目を盗んでやる、軽いいたずらのような行いです。だからこそ、深刻な犯罪ではなく、「ふざけた真似」「悪ふざけ」という、軽めの響きになります。

フィルの台詞も、この絵と重ねると分かりやすくなります。「俺が寝たあとにしてくれ」という言葉は、目を盗んでやるという猿のイメージと、そのまま噛み合っています。見ている側の目を気にしながら、何かをするという構図です。

猿の絵に、any や no を付けて使う形を重ねておくと、使うときにも思い出しやすくなります。

例文で覚える「monkey business」

ふざけた真似をぼかして指す monkey business を、3つの例文で確認していきましょう。

The teacher told the kids, “No monkey business during the field trip.”
(先生は子どもたちに「遠足の間、ふざけた真似はしないように」と言った。)
学校行事での注意の場面です。No monkey business. と短く言い切る形で、釘刺しになっています。

I smell some monkey business in these sales numbers.
(この売上の数字には、何かいかがわしいものを感じる。)
不正を疑うビジネスの場面です。some を添えると、「何かしら怪しいものがある」という漠然とした疑いを表せます。

A: Why are you whispering?
B: Nothing. No monkey business, I promise.
(A:どうしてひそひそ話してるの?)
(B:何でもないよ。おかしなことはしてない、約束する。)
疑われたときに否定する会話です。「悪ふざけはしていない」と、自分の潔白を軽く伝える言い方になっています。

あわせて覚えたい関連表現

funny business
(怪しい行為、不正)
funny business は、「怪しい」「不正の気配がある」ことに重点があります。monkey business が、いたずらっぽい軽さも含むのに対し、こちらは疑わしさのほうが前に出ます。

shenanigans
(悪ふざけ、策略)
shenanigans は複数形で使う名詞です。いたずらや企みを広く指します。monkey business が行為をひとかたまりで指すのに対し、こちらは複数形で、いくつもの悪ふざけをまとめて指す形です。

get up to no good
(悪さをする)
get up to no good は、「悪さをする」という動作を述べる言い方です。monkey business が行為そのものを名詞で指すのに対し、こちらは動詞の形で、何かをしでかすことを述べます。

Note|「ふざけた真似」を表す monkey business・funny business・shenanigans の使い分け

「ふざけた真似」や「怪しい行い」を英語で言うとき、monkey business のほかにも、funny business や shenanigans があります。ここでは3つを、軽さ・不正の気配・名詞の扱い方の違いで整理します。

monkey business は、いたずらっぽい軽さを残した言い方です。軽い悪ふざけから、不正の気配まで、幅広い場面で使えます。名詞は行為をひとかたまりで指し、a や s を付けずに、any・no・some と組み合わせます。

funny business は、「怪しい」「うさんくさい」という印象が前に出ます。funny は「おかしい」という意味のほかに、「怪しい」という意味にもなるので、不正の気配があるときの言い方に向いています。

shenanigans は、複数形の名詞です。いたずらや企みを広く指し、「悪ふざけの数々」のように、いくつもの行いをまとめて指す形で使います。

フィルの台詞で使われた any monkey business は、一つひとつの行いではなく、「そういう行いが何かあるなら」と、ひとかたまりで指しています。そのため、any との組み合わせがよく似合います。中身を言わずに、ぼかして指す言い方でもあるので、父親が具体的な内容に踏み込まずにほのめかす場面とも噛み合っています。

軽さを残したいなら monkey business、疑わしさを強めたいなら funny business、いくつもの行いをまとめたいなら shenanigans、という選び方になります。伝えたい響きに合わせて、使い分けていきましょう。

まとめ|中身を言わずに、ほのめかす

monkey business は、あまり褒められない軽いいたずらや、はっきり言いにくい不適切な行いを、ぼかして指す表現です。行為をひとかたまりで指す名詞で、any・no・some と組み合わせて使います。

funny business は疑わしさ、shenanigans は悪ふざけの数々、というように、近い表現とは焦点が少しずつ違います。

「見ていないところでやれ」という意外な注文で話を切り出し、最後に「ふざけた真似をするなら、俺が寝たあとにしてくれ」と中身を伏せたまま条件をつけたフィルの一言には、父親らしい立場を保とうとする様子が表れていました。言いにくいことを角を立てずに伝えたいときの一言として、覚えておきたい表現です。

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