海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
自分が行けない日に、誰かに役目をお願いしなければならなくなって、頼み方に迷ったことはありませんか。
そんなときに使える「take someone’s place」を、『モダンファミリー』シーズン7第5話の前半、陪審員の呼び出しを待つグロリアが、ジョーの学校での役目をジェイに頼む場面から、一緒に見ていきましょう。
「take someone’s place」の意味とニュアンス
take someone’s place
意味:(人)の代わりを務める、(人)に代わってその役目を引き受ける
take someone’s place は、ある人が担っていた役割や立場、席や順番を、別の人が引き受けることを表す表現です。place は「場所」のほかに「持ち場」「立場」「席」も指す語で、take は「取る」「引き受ける」を意味します。空いた持ち場に別の人が入り、その人がしていたことを代わりに行うイメージです。
someone’s の位置には、代わられる側が所有格の形で入ります。take my place なら「私の代わりを務める」、take his place なら「彼の代わりになる」、take her place なら「彼女の後任に入る」という意味です。代わりに入る側は主語になるので、頼む側と引き受ける側の向きを取り違えないことが、この表現を使うときの要点です。
用途は幅広く、欠席する人の一時的な代役にも、退いた人の後任として入れ替わる場合にも使えます。また、人以外を扱う形として take the place of ~ があり、「~に取って代わる」という意味で、物が別の物に置き換わる場面に向きます。
日本語に置き換えるときは、「代わりを務める」「代わりに入る」「後を引き継ぐ」のように、場面に合わせて選びます。一時的な交代なのか、役割そのものの引き継ぎなのかは、前後の文脈で読み取ります。
【ここがポイント!】
- 「take someone’s place」の核は、空いた持ち場に別の人が入るイメージ
- 代わられる側を所有格で示し、代わりに入る側が主語になるのがコツ
- 一時的な代役にも、後任としての交代にも使える表現
『モダンファミリー』S07E05のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ジェイとグロリアが、ジョーの学校での役目をめぐってやり取りする場面です。グロリアは陪審員の呼び出しを待っていて、自分の代わりに学校で働くようジェイに頼みます。今回のフレーズは、グロリアの最初の一言に出てきます。
Gloria: You’re gonna have to take my place working at Joe’s school.
(あなたにはジョーの学校で、私の代わりに働いてもらわないといけないわ。)Jay: I can’t do that. I have a job.
(そんなことはできない。俺には仕事があるんだ。)Gloria: Have Claire cover for you. She knows how to yell at people and read the newspaper.
(クレアに代わりを頼みなさいよ。彼女は人に怒鳴るのも、新聞を読むのも得意でしょう。)Jay: What the hell’s wrong with that school? Aren’t we paying them so we don’t have to take care of our kid?
(あの学校のどこが問題なんだ。うちの子の面倒を見なくて済むように、金を払ってるんじゃないのか?)Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)
シーン解説と心理考察
グロリアの依頼は、take my place のあとに working at Joe’s school を続ける形で、何の代わりを務めてほしいのかまで一息に示しています。「代わりになって」と漠然と頼むのではなく、場所と仕事を添えて頼んでいる点が、この一言の特徴です。
ジェイは「I have a job」と、仕事を理由に断ります。グロリアはこの断りを受けて、クレアという代わりの人を挙げ、「Have Claire cover for you」と応じます。さらに、クレアなら人に怒鳴ることも新聞を読むこともできる、と理由を添えます。断る理由を一つずつ受け止めながら、先回りして答えを用意していく運びです。
ジェイの最後の反応は、頼まれた役目そのものよりも、学校に対する不満に向かっています。「What the hell’s wrong with that school?」と問い返し、子どもの面倒を見なくて済むように金を払っているのではないか、と続けます。親が学校で働くこと自体への疑問が、ここにあります。
この場面では、take my place と cover for という二つの「代わり」の言い方が、続けて出てきます。グロリアの役目をジェイが引き継ぎ、ジェイの仕事はクレアが肩代わりする。代わりの人が順に決まっていく流れが、短いやり取りの中に収まっています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
take someone’s place は、席替えの場面を思い浮かべて覚えられます。ある人が立ち上がって空いた椅子に、別の人がすっと座る。座った人は、その席にいた人の役目も引き受けます。
グロリアの「take my place」は、グロリアの席にジェイを座らせようとする一言です。ジェイが座ろうとしないので、グロリアは「クレアに仕事を頼めば、ジェイの席は空けられる」と、もう一つの席の話まで持ち出します。席が一つ空くたびに、次の誰かが座る。そう考えると、頼む側が見ているのは自分の席だけでなく、席の連なりだと分かります。
自分が離れる場面を想像して、「自分の席に誰を座らせるか」を考えると、take my place が自然に浮かびます。
例文で覚える「take someone’s place」
代わりを務める場面で使う take someone’s place を、3つの例文で確認していきましょう。
Can you take my place at the meeting tomorrow? I have a doctor’s appointment.
(明日の会議、私の代わりに出てもらえる? 病院の予約があって。)
欠席する会議の代役を同僚に頼む、ビジネスの場面です。take my place のあとに at the meeting を続けて、どこで代わるのかを示しています。
No one can take her place in this family.
(この家族で、彼女の代わりになれる人はいない。)
かけがえのない人への思いを語る、感情表現の場面です。主語の no one が代わりに入る側で、her が代わられる側という向きを確認できます。
A: Why isn’t Ken here?
B: He’s sick, so Mia took his place on the team.
(A:ケンはどうしていないの?)
(B:具合が悪いから、ミアがチームで彼の代わりに入ったよ。)
メンバー交代を説明する日常の会話です。過去形の took his place で、すでに交代が済んだことを伝えています。
あわせて覚えたい関連表現
cover for someone
(〜の代わりに仕事を引き受ける、〜をかばう)
グロリアの「Have Claire cover for you」で使われている表現です。cover for は不在の間の仕事を肩代わりする意味が中心で、take someone’s place は役割や席そのものを引き継ぐ含みがあるところが違います。
fill in for someone
(〜の代理を務める)
fill in for は、空いた穴を埋めるように一時的な代理を務める言い方です。take someone’s place は、一時的にも、後任としての交代にも使える点で幅があります。
stand in for someone
(〜の代役を務める)
stand in for は、本人の代わりに立って役を果たす言い方で、stand-in が「代役」を指す名詞でもあります。take someone’s place が役割の引き継ぎを表すのに対し、こちらは代役として立つ姿に重点があります。
Note|「代わりを務める」を表す take someone’s place・fill in for・cover for の使い分け
「代わりを務める」を英語で言うとき、take someone’s place のほかにも、fill in for や cover for といった言い方が思い浮かびます。ここでは3つを、何を引き継ぐのかという観点で整理します。
take someone’s place は、その人の持ち場や席、役割そのものに入ることに焦点があります。代わられる側が take my place のように所有格で示され、一時的な代役にも、後任として入れ替わる場合にも使えます。
fill in for someone は、その人が不在の間、穴を埋めるように代理を務める言い方です。「一時的」という性格が、take someone’s place よりもはっきり出ます。cover for someone は、不在の人がするはずだった仕事を肩代わりして、仕事が止まらないようにする言い方です。人そのものよりも、仕事を引き受ける側面が前に出ます。
今回の場面で、グロリアは take my place で学校での役目をジェイに頼み、ジェイの仕事については cover for で、クレアに肩代わりを頼むよう提案していました。役割を引き継ぐ話には take someone’s place、仕事を肩代わりする話には cover for と、同じ「代わり」でも言い分けられています。
3つの違いは、席を引き継ぐのか、穴を埋めるのか、仕事を肩代わりするのか、という引き継ぐ対象の違いです。
まとめ|代わりを頼む側と断る側のやり取りから
take someone’s place は、ある人の役割や立場、席を、別の人が引き受けることを表す表現です。代わられる側を所有格で示し、代わりに入る側を主語に置きます。
欠席する場面の代役にも、役割そのものの引き継ぎにも使えるので、「自分の代わりに誰が入るのか」を伝える場面で活躍します。cover for や fill in for と並べておくと、引き継ぐ対象に合わせて言い分けられます。
グロリアの一言からは、場所と仕事を添えて、きちんと代わりを頼む言い方が見えてきます。自分が席を空ける場面を思い浮かべながら、頼み方の型として覚えておくと役立ちます。


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