アメリカの陪審員の呼び出し「jury duty」の文化と英語|『モダンファミリー』S07E05で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの陪審員の呼び出し「jury duty」の文化と英語|『モダンファミリー』S07E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第5話では、グロリアのもとに陪審員候補としての呼び出しが届き、裁判所へ向かいます。陪審を務める日を楽しみにするグロリアと、呼び出しを面倒がるジェイの温度差が、話の出発点です。

アメリカのドラマや映画で耳にすることの多い jury duty は、どんな仕組みで、どんな言葉とともに語られるのか。この回の場面をたどりながら、制度の流れと関連する英語を見ていきます。

目次

呼び出しが届いたら——「jury duty」と「serve on a jury」

話の冒頭、グロリアは明日裁判所へ行くことになるかどうかの知らせを待っています。

Gloria: Shh! I am waiting to see if I get to go tomorrow.
(シーッ! 明日行けるかどうか、確かめてるところなの。)

Jay: Jury duty.
(陪審か。)

Jay: You know, you can just throw that away.
(そんなもん、捨てちまえばいいんだよ。)

Jay: There’s no way they can ever tell you got it.
(受け取ったかどうかなんて、向こうにはわかりっこない。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

jury duty は「陪審の務め」を指し、duty には「義務」の意味があります。アメリカでは、裁判所が有権者名簿などから無作為に選んだ市民に呼び出し状(jury summons)を送る形が一般的とされます。指定日の前日に、電話やウェブで出頭が必要かどうかを確認するよう求める裁判所もあり、グロリアが待っているのもそうした知らせと読み取れます。ただし運用は州や裁判所によって異なります。

ジェイの「捨てればいい」は軽口で、呼び出しへの対応は各裁判所の案内に従うのが基本です。これに対し、グロリアはこう答えます。

Gloria: It is a privilege to serve on a jury.
(陪審を務めるのは、名誉なことなのよ。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

serve on a jury は「陪審員を務める」の定番の組み合わせで、前置詞 on を使う点がポイントです。serve on a committee(委員を務める)と同じ形と覚えると整理しやすくなります。

ジェイはさらに、こう返します。

Jay: Talk to me when you’re eating a tuna sandwich out of a machine.
(自販機のツナサンドを食ってるときに、もう一度言ってみな。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

Talk to me when ~ は「〜のときになってから言ってくれ」という皮肉の型です。裁判所での長い待ち時間を連想させる一言と言えます。

選ばれるかどうか——「juror 15」と「dismissal」

裁判所に行っても、すぐに陪審員になるわけではありません。多くの場合、候補者は法廷で質問を受け、事件に対する先入観がないかを確かめられます。この手続きは voir dire(ヴォア・ディール)と呼ばれ、弁護側や検察側は、公平さに疑問のある候補者を外すよう求めることができるとされます。

陪審員候補15番のグロリアは、質問に答えるうちに、法廷にいる人物の仕草を根拠にこう言い切ります。

Gloria: When they play with their hair like he is, that’s when I know that they’re guilty.
(ああやって髪をいじる人はね、有罪だってわかるの。)

Attorney: Your honor, we request dismissal of juror 15.
(裁判長、陪審員候補15番の除外を求めます。)

Gloria: Why? I’m very good at reading people.
(どうして? 私、人を見抜くのは得意なのよ。)

Gloria: He is guilty.
(彼は有罪よ。)

Gloria: And, by the way, so is the guy that is behind him.
(ついでに言うと、後ろにいる男もね。)

Judge: He’s not even on trial.
(その人は裁判にかけられてもいません。)

Gloria: Well, then he should be.
(じゃあ、かけるべきね。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

候補者は名前ではなく juror 15 のように番号で呼ばれることがあります。request dismissal of ~ は「〜の除外を求める」、on trial は「裁判にかけられて」です。read people は「人の心や性格を見抜く」という日常でも使える言い方です。

guilty は「有罪の」で、反対は not guilty(無罪の)です。陪審の評決(verdict)はこのどちらかの形で示されるのが基本とされ、この回の英題 The Verdict もこの語から来ています。

やりとりの後、裁判官はこう告げます。

Judge: Juror 15, you are dismissed.
(陪審員候補15番、お帰りいただいて結構です。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

dismiss は「(人を)退出させる、解放する」で、選任から外れた候補者にかけられる言葉です。似た場面では excused という語も使われると言われます。

行きたい人と避けたい人——「When can I go to jury duty again?」

グロリアは裁判所に行く前から、選ばれた場合の長さも口にしていました。

Gloria: Well, you better get used to going there, because if I get put into a murder trial, I could be gone for weeks.
(それなら、あそこに通うのに慣れておいたほうがいいわよ。殺人事件の裁判に回されたら、何週間もいなくなるかもしれないんだから。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

ここでの there は、グロリアがジェイに代わりを頼んだジョーの学校のことです。裁判の内容によって拘束される期間は大きく変わり、数日で終わるものもあれば数週間に及ぶものもあるとされます。be gone for weeks は「何週間も不在になる」で、be gone だけでも「出かけている、いない」を表します。

選任から外れた後、グロリアは弁護士のミッチェルにこう尋ねます。

Gloria: When can I go to jury duty again?
(次に陪審に行けるのはいつ?)

Mitchell: Uh, you know, I have no idea.
(さあ、見当もつかないな。)

Mitchell: You’re literally the first person who has ever asked that.
(そんなことを聞いてきたのは、文字どおり君が初めてだよ。)

Modern Family Season7 Episode5 (The Verdict)

ミッチェルの返しには、陪審の呼び出しは避けたいものと受け止められがちだという一般的なイメージがにじみます。英語には get out of jury duty(陪審の務めを免れる)という言い方もあり、仕事や家庭の事情を理由に辞退や延期を願い出る人も少なくないと言われます。陪審を務めたいグロリアとの対比が、この回の面白いところです。

literally は本来「文字どおり」の意味ですが、会話では強調として使われることも多い語です。ここでは「本当に君が初めてだ」と、問いの珍しさを強めています。

まとめ|jury duty をめぐる英語

呼び出しの jury duty、務めを表す serve on a jury、選任の場面の juror 15・request dismissal・on trial・you are dismissed。手続きの細部は州や裁判所によって異なりますが、言葉の流れをつかむと法廷の場面がぐっと追いやすくなります。

裁判の場面が出てくるドラマを観ながら、アメリカの制度と英語を少しずつ重ねていきましょう。

法廷ことばを家庭の言い争いに持ち込む場面や、ジェイのプレスクールでのやりとりは、同じ回のほかのコラムとフレーズ記事でも扱っています。

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