海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第1話から、勧められたものを角を立てずに辞退する言い方を取り上げます。結婚式場で、式場側からの申し出をレナードとペニーが短い言葉で断っていく場面が題材です。
サービスや買い物の場面で、せっかくの提案を断りづらいと感じた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。二人のやり取りには、相手を責めない形で会話を穏やかに打ち切る言い回しが詰まっています。
「It’s fine.」と「We’re good.」で申し出を打ち切る
式を目前にした場面です。支払ったパッケージには通路にバラの花びらを撒くと書いてあったはずだと、レナードが進行役に申し出ます。ところが進行役が慌てた様子で確認すると、花びらを切らしているという返事が返ってきます。
Leonard: You know what? It’s fine.
(あのさ、もういいよ。)TBBT Season9 Episode01
You know what? は、話の流れをいったん区切って「あのさ」「ねえ」と切り出す前置きです。続く It’s fine. は「それで構わない」「気にしなくていい」と伝える定番の一言で、不備の指摘に進みかけた話をその場で穏やかに畳んでいます。
さらに、浴室のポプリで代用できるという声が上がると、二人は重ねて断ります。
Penny: Really, we’re good.
(ほんとに、もう大丈夫だから。)
Leonard: Yup, just want to get married.
(うん、ただ結婚したいだけなんだ。)TBBT Season9 Episode01
be good には「もう十分・間に合っている」という用法があり、We’re good. は「私たちはこれで大丈夫」と現状に満足していることを短く示せます。冒頭に Really を置いて「本当に大丈夫」と念を押し、相手がそれ以上気を回し続けるのを止めているのが分かります。
なお、It’s fine. が「その件はもう問題ない」と話題を閉じるのに対し、We’re good. は「こちらは足りている」と自分たちの状態を伝える言い方です。似た働きながら、視点の置き方が少し異なります。
レナードの Yup, just want to get married. は、辞退の直後に「本来の目的は結婚すること」と添えるひと言です。断った理由を相手の不手際ではなく自分たちの希望に置き換えることで、相手の面目を保つ働きをしています。
「No, thank you.」の言い切りと、申し出を引っ込める「It’s okay.」
ポプリは結局要るのか要らないのかと重ねて確認されると、二人は同じ趣旨の返事を短く言い直します。
Penny: No, thank you.
(いいえ、結構よ。)
Leonard: We’re good.
(大丈夫だよ。)TBBT Season9 Episode01
No, thank you. は、感謝を添えて言い切る辞退の基本形です。直前に Really, we’re good. とやわらかく伝えたうえでの一言なので、同じ内容を角度を変えて繰り返す二段構えになっています。
まずやわらかく断り、それでも話が続いたら基本形で言い切る。この順番は実際の会話でもそのまま参考になります。
式の直前には、辞退のもう一つの形も登場します。進行役から誓いの言葉を用意したかを問われ、レナードは用意したと答え、ペニーは用意していないと答えます。
ペニーが、これでは自分の立場が悪く見えるとこぼすと、レナードはこう返します。
Leonard: It’s okay. I don’t have to say them.
(いいんだ。僕は言わなくてもいいから。)TBBT Season9 Episode01
It’s okay. から始まるこのひと言は、相手の申し出ではなく、自分の申し出のほうを引っ込める辞退です。don’t have to(〜しなくてもいい)を自分に向けて使い、相手の負担を減らす方向で場を収めようとしているのが読み取れます。
なお、この後ペニーは断らずに先へ進めるよう促します。断る側とゆずる側、どちらの立場でも使える表現がそろった場面です。
まとめ|相手を責めずに話を畳む英語
It’s fine.、We’re good.、No, thank you. という短い言い回しは、どれも相手に非がある形にせずに提案を打ち切る働きを持っています。Yup, just want to get married. のように目的をひと言添える返し方も合わせると、辞退の場面で使える引き出しが一気に増えます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話から、日常で使える言い回しを拾っていきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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