海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第9話から、「Good for you」と祝福されたときの返し方を取り上げます。地質学者のバートが大きな賞を受け、仲間たちやシェルドンから次々にお祝いの言葉をかけられます。
祝う側の英語に比べて、祝われた側の返しは迷いやすいところです。バートの返事と、褒め言葉をうまく受け取れなかった場面を並べて見ていきます。
「Thanks.」に、驚きや実感をひと言添える
受賞を知ったレナードは、まずバートの名前を入れた Good for + 人 の形で喜びを口にします。「〜にとってよかったね」と、相手の良い知らせを喜ぶ言い方です。第三者について言うときは名前を、本人に向けて言うときは Good for you. を使います。続けてラージも、仲間内でこう評します。
Raj: Couldn’t have happened to a nicer guy.
(あんないいやつに起きたなんて、最高の話だよ。)TBBT Season10 Episode09
「これ以上いい人に起こるはずがなかった」、つまり受賞にふさわしい人だという祝福の決まり文句です。ただし言い方や文脈によっては、皮肉として使われることもあるとされます。
バートが近づいてくると、3人がそろって本人に声をかけます。
Raj: Hey, congratulations Bert.
(やあ、おめでとう、バート。)Leonard: Yeah, good for you.
(うん、よかったね。)Howard: That’s amazing.
(すごいじゃん。)Bert: Thanks. I was as surprised as anybody.
(ありがとう。僕自身、誰にも負けないくらい驚いたよ。)TBBT Season10 Episode09
バートの返しは Thanks. のあとに I was as surprised as anybody.(誰にも負けないくらい驚いた)を添える形です。「当然だ」と受け止めるのでも、「大したことはない」と打ち消すのでもなく、驚きという実感を伝えています。お祝いへの返事として、相手の言葉をそのまま受け取りつつ会話を続けやすい型と言えます。
なお Good for you. は、言い方によってはそっけなく聞こえることもあるとされる表現です。ここでは congratulations や That’s amazing. と並んで、素直な祝福として使われています。
褒め言葉は、理由を聞き返さずに受け取る
別の場面、公園でシェルドンがレナードに思いがけない言葉をかけます。
Sheldon: I admire you, Leonard.
(レナード、僕は君を尊敬している。)Leonard: Really, why?
(本当? どうして?)TBBT Season10 Episode09
シェルドンの答えを聞いたレナードは、こう漏らします。
Leonard: I couldn’t just take the compliment. I had to ask why.
(素直に褒め言葉を受け取れなかった。理由を聞かずにはいられなかったんだ。)TBBT Season10 Episode09
take the compliment は「褒め言葉を受け取る」という言い方です。couldn’t just ~ は「ただ〜するだけでは済ませられなかった」という意味で、I had to ask why. と並べることで、つい理由を聞いてしまったことを自分で振り返っています。
レナードの台詞は、褒められたら理由を確かめずに Thank you. で受け取ればよかった、という反省として読み取れます。褒め言葉に Why? と返すと、相手に説明を求める形になり、受け取る前に理由の確認が挟まります。
後の場面では、シェルドンがバートの研究を読んだうえで、本人に祝福を伝えに行きます。
Sheldon: Bert? I wanted to let you know that I read your research, and your award is well-deserved.
(バート? 君の研究を読んだと伝えたくてね。君の受賞は当然の結果だ。)Bert: Thanks. I’ve been hearing that a lot. Ever since I won, people think I’m great.
(ありがとう。それ、たくさん言われてるんだ。受賞してから、みんなが僕のことをすごいと思ってくれてる。)TBBT Season10 Episode09
well-deserved は「十分にふさわしい」という、成果をたたえる語です。バートはここでも Thanks. から入り、I’ve been hearing that a lot.(たくさん言われている)で、周りから祝福が続いている状況を伝えています。Thanks. で受け取り、ひと言を足すという点は、最初の返事と同じ組み立てです。
まとめ|まず受け取り、ひと言を足す
Good for you や congratulations、well-deserved と祝われたら、Thanks. で受け取り、I was as surprised as anybody. のような実感をひと言添える。理由を聞き返さずに take the compliment する姿勢も、祝福のやり取りを気持ちよく締める助けになります。
祝う言葉と受け取る言葉の両方がそろうのが、この回の会話の面白いところです。
このエピソードの英語は、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも読み解いています。


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