アメリカのファーマーズマーケット(farmers’ market)の文化と英語|『モダンファミリー』S07E06で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカのファーマーズマーケット(farmers' market)の文化と英語|『モダンファミリー』S07E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第6話では、キャメロンがファーマーズマーケットに屋台を出し、ミッチェルと一緒にソースを売ります。同じ市場には顔見知りのサイモンとアンドリューの屋台もあり、売れ行きの差がはっきり表れます。

アメリカの町で開かれるファーマーズマーケットとはどんな場所で、屋台ではどんな言葉が交わされるのか。劇中の場面を手がかりに、文化と英語の両面から見ていきます。

目次

「we’re selling it at the Farmers’ Market」——出店のきっかけ

キャメロンがマーケットに出店した理由は、農場で採れたトマトにあります。

Cameron: It was a boon year for tomatoes on the farm, or what we’re calling Tomatogeddon.
(農場はトマトの当たり年でね。僕らは「トマトゲドン」って呼んでるんだ。)

Cameron: So they made an extra-large batch of Tucker’s famous, and we’re selling it at the Farmers’ Market.
(それで「タッカーズ・フェイマス」を特大の量で作ったから、ファーマーズマーケットで売ってるんだよ。)

Modern Family Season7 Episode6 (The More You Ignore Me)

Tucker’s famous は、キャメロンの家の名物のソースを指す呼び名です。boon year は「当たり年、大豊作の年」、Tomatogeddon はトマトの豊作を大災害級にたとえた大げさな造語です。batch は「一度に作る量、ひと釜分」を表す語で、an extra-large batch で「いつもよりずっと多い量」という意味になります。料理やお菓子づくりの話では、a batch of cookies(クッキーひと焼き分)のようにも使われます。

ファーマーズマーケット(farmers’ market)は、地元の農家や食品の作り手が屋外に売り場を並べ、野菜や果物、手作りの食品などを買い手に直接売る市のことです。週末の朝などに定期的に開かれるものが多く、地域の人の買い物や散歩の場になっていると言われることが多い場所です。規模や開催日、扱える品物の決まりは、地域や主催者によって異なります。

キャメロンの場合も、採れすぎた作物を加工してマーケットで売るという流れで、作った品を持ち込んで売る市場の性格が表れています。

屋台の売り込みと「selling like hotcakes」

ところが、キャメロンたちのソースはなかなか売れません。

Cameron: Well, at least I’m trying to sell.
(まあ、少なくとも売ろうとはしてるさ。)

Cameron: What is going on?
(いったいどうなってるんだ?)

Mitchell: After buying whatever they’re selling, I’m guessing people are plum out of spending money.
(あっちが売ってる何かを買ったあとで、みんな使えるお金がすっからかんなんじゃないかな。)

Modern Family Season7 Episode6 (The More You Ignore Me)

be plum out of ~ は「〜をすっかり切らしている」というくだけた言い方で、本来は plumb out of と綴るのが一般的とされます。spending money は「自由に使えるお金、小遣い」です。

同じマーケットには、サイモンとアンドリューの屋台もあります。サイモンの第一声は、客に試食を勧める呼び込みの形です。

Simon: Oh, hello! Here to try our hand-caught artisanal trout jerky?
(やあ、こんにちは! 手釣りの職人仕立てのマス・ジャーキー、試していく?)

— No.
(いや。)

Andrew: It’s selling like hotcakes.
(飛ぶように売れてるんだ。)

Andrew: Actually, better.
(いや、それ以上かな。)

Andrew: See the vegan hotcakes stand? Next to the bespoke honey stall.
(ヴィーガンのホットケーキの屋台が見える? オーダーメイドのハチミツの売り場の隣のさ。)

Modern Family Season7 Episode6 (The More You Ignore Me)

sell like hotcakes は「ホットケーキのように売れる」、つまり「飛ぶように売れる」という決まった言い方です。アンドリューは Actually, better. と続け、実際にある vegan hotcakes stand を指して「あのホットケーキ屋より売れている」と言葉遊びにした一言です。

屋台を表す語には stand と stall があり、どちらも小さな売り場を指します。hand-caught(手で捕った)、artisanal(職人の手仕事による)、vegan(動物性の材料を使わない)、bespoke(注文に合わせて作る)は、こだわりや作り手の顔を打ち出す売り文句です。ファーマーズマーケットでは、こうした手作りや素材を強調する言葉を掲げる店が多いとされます。

「lined up」と「crush」——次の出店への意気込み

後の場面で、キャメロンはグロリアに、グロリアのソースをマーケットで売ろうと持ちかけます。

Cameron: Gloria, this is what we need to be selling at the Farmers’ Market.
(グロリア、ファーマーズマーケットで売るべきなのはこれだよ。)

Cameron: We would have them lined up clear down past the cruelty-free beaver-milk stand.
(クルエルティフリーのビーバーミルクの屋台の先まで、ずらっと行列ができるはずさ。)

Cameron: I would crush Andrew.
(アンドリューに圧勝できる。)

Modern Family Season7 Episode6 (The More You Ignore Me)

this is what we need to be selling は「売るべきなのはこれだ」と、売り物を一つに絞り込む言い方です。have them lined up は「客を並ばせる」、つまり「行列ができる」という意味で、would を使って「そうなるはずだ」という見込みを述べています。clear down past ~ は「〜を通り過ぎたずっと先まで」と、列の長さを大きく見せる言い回しです。

cruelty-free は、動物実験をしていない化粧品などに付けられることが多い表示語です。劇中の「ビーバーミルクの屋台」は、こだわりの売り文句を大げさにした冗談として読むのが自然です。crush は「押しつぶす」から転じて「(相手に)圧勝する」という意味で、スポーツや競争の話でも使われます。

人気の屋台に客が並ぶ光景は、ファーマーズマーケットでもよく見られると言われます。グロリアはこの後の場面で、ソースを売ると決めます。

まとめ|屋台の言葉で見るファーマーズマーケット

作り手が直接売るファーマーズマーケットの文化と、batch、stand と stall、sell like hotcakes、have them lined up といった売り場の英語。キャメロンの出店をたどると、市場のにぎわいを表す言葉が見えてきます。

『モダンファミリー』を観ながら、アメリカの暮らしの風景とその英語をこれからも集めていきましょう。

ミッチェルが仕事の誘いに揺れる場面や、ジェイの動画の撮り直しの英語は、同じ回のほかのコラムとフレーズ記事でも扱っています。

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