アメリカの大学の面接の文化と英語|『モダンファミリー』S06E13で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの大学の面接の文化と英語|『モダンファミリー』S06E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第13話では、高校最終学年のアレックスが、プリンストンの面接に臨みます。姉のヘイリーに付き添われて向かった先は、大学の建物ではなくコーヒーショップです。

日本の入試の面接とは雰囲気の異なる、アメリカの大学の出願で行われる面接。準備の段階から面接の場の会話まで、アレックスの姿をたどりながら、その文化と、面接の場で交わされる英語を見ていきます。

目次

面接の前に受け答えを練習する

面接を控えたアレックスは、受け答えを声に出して練習しています。そこにヘイリーの言葉が重なります。

Haley: Just think, a few more months and you’ll never have to deal with this again.
(考えてもみなよ、あと数か月したら、もうこんなことしなくてよくなるんだから。)

Alex: You know, I don’t mind college interviews.
(あのね、私、大学の面接は嫌いじゃないの。)

Alex: I actually like discussing the things that they–
(むしろ、向こうが聞いてくることについて話すのが好きなくらいで——)

Haley: I was talking to the mirror.
(鏡に向かって言ったんだけど。)

Alex: I know all you had to do to get in your college was like their Facebook page, but this is Princeton.
(お姉ちゃんは大学のフェイスブックページに「いいね」するだけで入れたんだろうけど、こっちはプリンストンなの。)

Alex: I have to show them that I’m a serious thinker, and you could be a bit more supportive.
(真剣にものを考える人間だって見せなきゃいけないの。だから、もうちょっと応援してくれてもいいんじゃない。)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

ヘイリーの最初の言葉は鏡に向けたもので、アレックスはそれを自分への言葉と受け取って答えています。行き違いの笑いの中で、アレックスが面接で何を見せたいかがはっきり語られる場面です。

I don’t mind ~ は「〜は嫌ではない」という控えめな肯定で、I have to show them that ~ は「〜であることを相手に示さなければならない」と、面接の目的を言い表す形です。

you could be a bit more supportive は「もう少し応援してくれてもいいのに」と、仮定の could で不満をやわらげています。自分の場面に置き換えるなら、I don’t mind job interviews.(就職の面接は苦になりません)のように、苦手ではないことを控えめに伝える形で使えます。

アメリカの大学の出願では、書類審査に加えて面接の機会が設けられることがあります。実施の有無や形式は大学によって異なり、キャンパスの外で行われる場合もあるとされます。面接当日、ヘイリーはその様子をこう説明します。

Haley: Nothing, I’m just taking my sister to a college interview at a coffee shop.
(別に、妹をコーヒーショップでの大学の面接に連れてきてるだけ。)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

面接直前の緊張と「I’m so sorry for wasting your time.」

ヘイリーが自分の出来事を話し続けていると、アレックスはついに声を上げます。

Alex: Oh, my God! Do you ever stop talking?! I am sitting here trying to mentally prepare for one of the most important moments of my life, so can you please just shut up?
(ちょっと! 話すのやめられないの!? 私はここで、人生で一番大事な瞬間のひとつに向けて心の準備をしようとしてるの。だからお願いだから黙ってくれない?)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

mentally prepare for ~ は「〜に向けて心の準備をする」という意味です。one of the most important moments of my life という言葉からは、アレックスがこの面接をどれほど重く受け止めているかが伝わってきます。

面接は、アレックスの活動を確かめるやりとりから始まります。

Vanessa: So, I see here that you’re on the debate team and you play the cello.
(それで、ディベート部に入っていて、チェロを弾いているのね。)

Alex: Yes, but I am so much more than that.
(はい、でも私はそれだけではありません。)

Alex: I’m also a part of the French club.
(フランス語クラブにも入っています。)

Vanessa: Tell me more.
(もっと聞かせて。)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

アメリカの大学の出願書類には、部活動やボランティアなどの課外活動を書くことが多いとされ、面接でもそこから会話が始まることがあります。この場面でも、ディベート部やチェロ、フランス語クラブといった活動が話題にのぼります。

このあとアレックスは、面接そのものをあきらめるようなことを言い出します。

Alex: I’m so sorry for wasting your time.
(お時間を無駄にさせてしまって、本当にすみません。)

Alex: This was a big mistake.
(これは大きな間違いでした。)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

I’m so sorry for wasting your time. は、相手の時間を使わせたことを詫びる言い方です。sorry for ~ing の形で、何について謝るのかを示しています。面接の締めくくりには Thank you for your time.(お時間をいただきありがとうございました)と感謝で伝えるのが一般的とされ、同じ「時間」の話でも、謝罪と感謝では受け取られ方が変わります。

This was a big mistake. は「受けたこと自体が間違いだった」と、ここまでの流れを打ち消す一言です。面接の前に one of the most important moments of my life と語っていたアレックスの言葉とは、正反対の方向を向いていることが分かります。

雑談から会話が広がる

アレックスはここから、ヘイリーの体験談を自分の話として借りて語り始めます。その途中で、話題を面接官の服へと移します。

Alex: Oh, by the way, cute dress.
(あ、ところで、素敵なドレスですね。)

Alex: Is that a Nanette Lepore?
(ナネット・レポーレですか?)

Vanessa: Oh, my God, yes.
(やだ、そうなの。)

Vanessa: Good eye.
(見る目があるわね。)

Vanessa: So, what happened next?
(それで、そのあとどうなったの?)

Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)

Oh, by the way, ~ は「あ、ところで」と話題を切り替える前置きです。相手の服をほめる一言に、ヴァネッサは Good eye.(見る目がある)と応じ、So, what happened next? と話の続きを求めます。

少し前には This was a big mistake. と面接をあきらめかけていたアレックスに、面接官の側から続きを促す言葉が向けられるという流れの変化が見どころです。服や小物をほめる一言は、英語圏では初対面の相手との雑談のきっかけになるとされ、I love your ~. や Nice ~. なども同じ働きをします。

アメリカの大学の面接は、成績や活動の一覧だけでは分からない人柄や関心を知るための場と説明されることが多いようです。形式や重視される点は大学によって異なるものの、決まった受け答えより会話として成り立つかどうかが大切だと言われることもあります。この場面からも、面接が一方的な質問の場ではなく、会話の場として描かれていることがうかがえます。

表現 場面での働き
I have to show them that ~ 面接で示したいことを言う
mentally prepare for ~ 心の準備をする
I’m so sorry for wasting your time. 時間を使わせたことを詫びる
Oh, by the way, ~ 話題を切り替える
Good eye. 相手の目のよさをほめる
So, what happened next? 話の続きを求める

まとめ|面接の準備と会話の英語

I have to show them that ~ で目標を語り、I’m so sorry for wasting your time. と弱気になったアレックスが、Oh, by the way, ~ の雑談で So, what happened next? を引き出します。面接が会話の場として描かれていることが分かります。

『モダンファミリー』を観ながら、アメリカの学校生活の一場面にもふれていきましょう。

職場での注意の言い方や、親子の距離をめぐる英語は、同じ回のほかのコラムでも取り上げています。

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