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『モダンファミリー』シーズン6第13話では、ミッチェルが父ジェイの会社で数日間、法務の仕事を手伝います。そこで働くクレアと同じ職場に並ぶことで、注意する側とされる側の言葉が次々に飛び交います。
職場の注意は、言い方ひとつで「口うるさい人」にも「頼れる人」にもなりやすいものです。命令文の短い一言から、全員に向けた呼びかけまで、この回に出てくる言い回しを順に見ていきます。
「office nag」と呼ばれる人の口ぐせ
ジェイの会社を手伝うことについて、ミッチェルはいつもの職場での自分の評判と結びつけてこう話します。
Mitchell: I am looking forward to doing a few days of freelance legal work for my dad because, uh, where I work, I’ve gotten the unfair reputation of being the office nag, which is See, it’s only because I work with a bunch of slobs.
(父さんの会社で何日かフリーランスの法務の仕事をするのが楽しみなんだ。だって、僕の職場では不当にも「口うるさい人」って評判が立っちゃってるからね。それは……いや、それも僕がだらしない人たちと働いてるせいなんだよ。)Mitchell: I mean, I must tell these people “Wipe down the microwave,” “Clean the coffee pot,” “Whose moldy lunch meat is this, Kevin?”
(だって、あの人たちに言わなきゃいけないんだから。「電子レンジを拭いて」「コーヒーポットを洗って」「このカビの生えたランチミート、誰の? ケヴィン?」ってさ。)Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)
nag は「口やかましく言う(人)」という意味で、the office nag は「職場の口うるさい係」くらいの響きになります。I’ve gotten the unfair reputation of being ~ は「〜という不当な評判がついてしまった」という形で、自分への評価に納得していないことを伝えられます。
ミッチェルが並べる注意は、Wipe down the microwave.(電子レンジを拭いて)、Clean the coffee pot.(コーヒーポットを洗って)と、どれも動詞から始まる命令文です。英語の命令文は短く、内容がはっきり伝わる反面、何度も重なると相手には「指図ばかりされている」と受け取られることがあります。
同じ内容でも、Could you wipe down the microwave after you use it?(使ったあと、電子レンジを拭いてもらえる?)のように依頼の形にしたり、after you use it と条件を添えたりすると、角が取れた印象になります。ミッチェル本人は評判を不当だと話していますが、並んだ注意がそろって命令文である点に目を向けると、言い方の工夫で印象が変わる余地も見えてくるのが面白いところです。
「Have you ever thought of ~?」と「I am your boss.」
ジェイの会社で、ミッチェルは「ここを出るころにはみんなに好かれている」という意味の自信を口にします。それを聞いたクレアは、いつもの職場での接し方に話を向けます。
Claire: Have you ever thought of trying to be nicer at your regular job? I mean, I’ve had to learn how to balance being a friend and a manager.
(いつもの職場で、もう少し感じよくしてみようって考えたことはないの? 私なんて、友達とマネージャーを両立させるやり方を身につけなきゃいけなかったのよ。)Claire: You could call it being a “franager.”
(「フレネージャー」とでも呼べばいいかもね。)Mitchell: But I don’t have to, right?
(でも、そう呼ばなくてもいいんだよね?)Claire: Yes, you do.
(いいえ、呼ぶの。)Claire: I am your boss.
(私はあなたの上司よ。)Claire: You have to do everything I say.
(私の言うことは全部聞かなきゃいけないの。)Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)
Have you ever thought of ~ing? は「〜してみようと考えたことはある?」と、相手に行動の変化を提案する遠回しな言い方です。直接「もっと優しくしなさい」と言わずに、相手自身に考えさせる形をとっています。
一方で I am your boss. You have to do everything I say. は、提案とは正反対に、上司という立場をはっきり示した言い切りです。同じ人物の口から、やわらかい提案と強い言い切りが続けて出てくるのが、この場面の見どころです。
後の場面では、クレアが昼食に誘った流れで、同僚たちの月曜日の恒例をミッチェルから聞くことになります。そのやりとりはこう締めくくられます。
Claire: Oh, right, yeah, yeah.
(ああ、そうそう、そうだった。)Claire: Uh, Pasta Factory Monday.
(えっと、パスタ・ファクトリーの月曜日ね。)Claire: I knew that.
(知ってたってば。)Mitchell: Doesn’t seem like you did.
(そうは見えないけどね。)Claire: Break time’s over.
(休憩はおしまい。)Claire: Get your work done.
(仕事を片付けなさい。)Mitchell: Looks like someone has an issue with anger franagement.
(誰かさんは「アンガー・フレネージメント」に問題があるみたいだね。)Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)
Break time’s over. は「休憩は終わり」と区切りを告げる短い言い方で、Get your work done. は「やるべき仕事を終わらせて」という指示です。get ~ done は「〜を済ませる」という意味で、職場では Let’s get this done by Friday.(金曜までに終わらせよう)のようにも使えます。話の流れを断ち切るように指示が出てくるため、ミッチェルの最後のひと言は、上司としての言葉への当てこすりになっていると読み取れます。
「Let’s keep in mind ~」で全員に呼びかける
終盤、ミッチェルは同僚のルーシーに注意します。その返事を受けたあと、ミッチェルはほかの人の名前を挙げて次々と続けます。
Mitchell: Chuck, stop using “Reply all.”
(チャック、「全員に返信」を使うのはやめてくれ。)Mitchell: A-and, Doris, no one cares about what you dreamt about last night.
(そ、それとドリス、君がゆうべ見た夢の話なんて誰も気にしてないから。)Mitchell: Let’s keep in mind this is a place of business, folks, all right? Whew.
(ここは仕事の場だってことを忘れないようにしよう、みんな、いいね? ふう。)Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)
stop ~ing は「〜するのをやめて」と、すでに続いている行動を止めるときの形です。Reply all はメールの「全員に返信」機能で、必要のない人まで巻き込む使い方は職場の困りごととして挙げられることがあります。
no one cares about ~ は「〜なんて誰も気にしていない」という強い言い方で、相手を突き放す響きがあるため、実際の職場で使うと角が立ちやすい表現です。
最後の Let’s keep in mind ~ は「〜ということを心に留めておこう」と、自分も含めた全員に向けて注意を促す形です。folks は「みなさん」というくだけた呼びかけで、文末の all right? が「いいね?」と同意を求める役割を果たしています。個人を名指しする注意のあとに、全員への呼びかけで締めくくる流れになっているのが分かります。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| Wipe down the microwave. | 用事を直接伝える命令文 |
| Have you ever thought of ~ing? | 相手に考えさせる提案 |
| Get your work done. | 仕事に戻るよう促す指示 |
| stop ~ing | 続いている行動を止める |
| Let’s keep in mind ~ | 全員に向けて注意を促す |
まとめ|命令文と呼びかけの使い分け
Wipe down the microwave. のような命令文、Have you ever thought of ~ing? の提案、Break time’s over. などの指示、Let’s keep in mind ~ の呼びかけ。同じ注意でも、文の形によって相手への届き方が変わることが見えてきます。
次回も『モダンファミリー』と一緒に、職場や家庭で使える英語を見つけていきましょう。
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