海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン7第19話では、グロリアの知り合いのダナと、その夫のリースが訪ねてきます。ところがジェイは、新しい友達などいらないと言い張り、家族からは、心を開いてみるよう繰り返し促されます。
頑固に断る側の言い方と、「まずは心を開いてみて」と促す側の言い方。その両方が、この回のジェイと家族の会話にそろっています。それぞれの表現がどんな流れで出てくるのかを、場面の順に見ていきます。
「I don’t want any new friends」――新しい付き合いを断る
客が来る前から、ジェイの考えははっきりしています。グロリアとのやりとりはこうです。
Jay: We’ve been over this before. I don’t want any new friends. I have the exact-right number of friends.
(その話はもう済んだだろ。新しい友達なんかいらん。友達の数はちょうどぴったりなんだ。)Gloria: Jay, your friends have been around since before the movies could talk. I don’t think it’s the worst idea to start getting some backups.
(Jay、あなたの友達って映画にまだ音がなかった頃からの付き合いでしょ。そろそろ控えの友達を作り始めても、悪くないと思うのよ。)Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)
We’ve been over this before. は「その話はもうしただろう」と、同じ話題を蒸し返されたときに、話を打ち切るために使われます。go over には「検討する」「話し合う」という意味があり、現在完了にすることで「すでに済んだ話」という響きが出ます。
the exact-right number of friends は「ちょうどぴったりの数の友達」という言い方で、増やす必要はないという主張を、数の話に置き換えて強調しています。
それに対してグロリアは、ジェイの友達が古い付き合いばかりであることを、映画に音がなかった時代にたとえて返します。backup は「予備」「控え」という意味の名詞で、パソコンのデータのバックアップと同じ語です。友達を「予備」と呼ぶ軽い言い方で、新しい付き合いを勧めているのが面白いところです。I don’t think it’s the worst idea to ~ も「〜するのは最悪の考えではないと思う」と、控えめに提案する形と言えます。
「Keep an open mind」と「give ~ a chance」――心を開くよう促す
客が来た日、グロリアはダナに while the boys get to know each other(男性陣が知り合いになる間に)と言って、台所へ誘います。get to know each other は「互いを知る」「打ち解ける」という意味で、初対面どうしの場面によく合う表現です。
その後、リースと出かけることになったジェイは、マニーとグロリアの前でこう不満を言います。
Jay: Now I’m stuck going to some boring charity event with Reece. You see what your mom got me into?
(これで、リースと退屈なチャリティーの集まりに行くはめになった。お前の母さんのせいで、とんだことになったじゃないか。)Manny: Jay, come on. Keep an open mind.
(ジェイ、ちょっと。偏見を持たずにいこうよ。)Gloria: All we’re saying is give Reece a chance.
(私たちが言いたいのは、リースにチャンスをあげてってことだけよ。)Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)
Keep an open mind. は「先入観を持たないで」「心を開いておいて」と促す言い方です。keep を使うことで、「開いた状態を保ち続ける」という意味合いになります。会ったばかりの人や、まだ試していない物事に対して、すぐに結論を出さないよう勧める場面で使われます。
give ~ a chance は「〜にチャンスを与える」、つまり「もう少し様子を見て判断して」という意味です。人にも物にも使え、Give it a chance.(試しにやってみて)の形で使われることもあります。All we’re saying is ~ は「私たちが言いたいのは〜だけ」と、要求を小さく見せて相手を説得するときの前置きです。
「do you get me」と「open up your mind」――心が開いたあとの言葉
その後、ジェイはリースと話す場面で、前の晩のことを打ち明けます。
Reece: What?
(どうした?)Jay: Last night, before you got there, Gloria and I got in a big to-do about me not needing new friends.
(昨日の晩、君が来る前にな、新しい友達なんかいらないって話で、グロリアと大げんかになったんだ。)Reece: Oh, and now you don’t want to admit you were wrong.
(なるほど、それで今さら自分が間違ってたとは認めたくないわけだ。)Jay: Wow, do you get me.
(いやあ、よくわかってるな。)Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)
get には「理解する」という意味があり、You get me. で「わかってくれている」となります。ここでは語順を入れ替えた do you get me で、「本当によくわかってるな」と感心を表しています。新しい友達はいらないと言っていたジェイが、そのリースに気持ちを言い当てられて感心している、という流れが見どころです。
そして終盤、食事の席で、ジェイが「黄色いどろどろ」を口に入れるのを嫌がると、グロリアはこう返します。
Jay: I think it’s better than putting this yellow mush in my mouth.
(この黄色いどろどろを口に入れるよりはましだろ。)Gloria: Yeah, maybe if you opened up your mind, you would see that this is actually delicious.
(そうね、心を開けば、これが本当はおいしいってわかるかもしれないわよ。)Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)
open up your mind は、閉じていたものを開くという、動きのある表現と言えます。keep an open mind が「開いたままにしておく」なのに対し、こちらは「いま閉じている心を開く」というニュアンスになります。人だけでなく、食べ物のような物に向けても使えることが分かります。新しい友達と新しい料理、どちらの場面でも、渋るジェイを促す言葉に open mind と open up your mind という「開く」の表現が使われています。
まとめ|断る言葉と、心を開くよう促す言葉
I don’t want any new friends で断る側と、Keep an open mind.、give ~ a chance、open up your mind で促す側。新しい人や物を前にしたときの英語が、ジェイと家族の会話からまとまって見えてきます。
次回も『モダンファミリー』と一緒に、家族の会話から英語を拾っていきましょう。
同じ回の「素直にほめられない」英語や、謝り方の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。


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