「be entitled to one’s opinion」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E19で学ぶ英会話

「be entitled to one's opinion」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

話し合いが平行線のまま進まなくなったとき、相手を言い負かすのでもなく、折れるのでもなく、「お互いの考えは違うね」と認めて区切る。そんな収め方をしたことはありませんか。

その収め方を一言で言い表す「be entitled to one’s opinion」を、『モダンファミリー』シーズン7第19話の序盤、ミッチェルがキャメロンとの言い合いを締めくくる場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「be entitled to one’s opinion」の意味とニュアンス

be entitled to one’s opinion
意味:自分の意見を持つ権利がある、人それぞれ意見があって当然だ

be entitled to one’s opinion は、意見が食い違った相手に対して、「相手にも相手の意見があっていいし、自分にも自分の意見がある」と、違いを認めたうえで話を区切るときの表現です。entitled は「権利や資格を与えられている」という意味の形容詞で、be entitled to のあとに名詞を置くと、「〜を持つ権利がある」という形になります。

one’s の部分には、話している人に合わせた所有格が入ります。You’re entitled to your opinion. なら「相手には、そう考える権利がある」、We’re both entitled to our opinion. なら「私たちはどちらも、自分の意見を持つ権利がある」という意味です。意見がいくつもあるときは opinions と複数形にして、Everyone is entitled to their own opinions. のようにも言えます。

大事なのは、この表現が相手の意見への同意を表すわけではないことです。「相手の意見には賛成できないけれど、そう考える自由は認める」という含みで使うことが多く、それ以上は議論を続けない、平行線のままにしておく、という区切りの合図にもなります。

日本語に置き換えるときは、「意見を持つ権利がある」と直訳すると硬くなります。場面に応じて「そう思うのは自由だよ」「人それぞれだよね」「お互い、考えが違うってことで」のように、会話の温度に合わせて言い換えるのがコツです。

【ここがポイント!】

  • 「be entitled to one’s opinion」の核は、違いを認めたうえで話を区切る線引き
  • one’s には you・we・she などに合わせた所有格が入る
  • 相手の意見に賛成するわけではなく、考える自由だけを認める言い方

『モダンファミリー』S07E19のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルが、聞こえてくる物音のことをキャメロンに尋ねたあとの場面です。上の部屋を借りた人たちの話になり、バンドのことをめぐって、夫婦の意見が食い違っていきます。今回のフレーズは、言い合いを締めくくるミッチェルの一言に出てきます。

Mitchell: So you rented it to a rock band?
(じゃあ、それをロックバンドに貸したの?)

Cameron: A Christian rock band.
(クリスチャン・ロックバンドだよ。)

Mitchell: Oh, good.
(へえ、それはよかった。)

Cameron: Shame on you and your narrow, big-city attitude. I’ve known many accepting people of faith.
(そんな都会的で狭い考え方は恥ずかしいよ。僕は、寛容な信仰を持つ人たちをたくさん知ってるんだ。)

Mitchell: And I’ve been chased into a lake. So I guess we’re both entitled to our opinion.
(僕なんか、湖に追い込まれたこともあるんだよ。じゃあ、お互い自分の意見を持つ権利があるってことだね。)

Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)

シーン解説と心理考察

ミッチェルは So you rented it to a rock band? と、キャメロンに事実を確かめるところから入ります。it は、直前の流れに出てきた上の部屋を指しています。キャメロンは A Christian rock band. と、バンドの種類を短く答えます。

それに対するミッチェルの Oh, good. は、字面どおりに「よかった」と喜んでいる言葉ではありません。続くキャメロンが Shame on you と返していることからも、この Oh, good. が皮肉を含んだ反応だったと読めます。Shame on you は「恥を知れ」と相手を責める言い方で、キャメロンは narrow, big-city attitude、つまり都会的で狭い考え方だと、ミッチェルの態度を名指しで批判します。

そのうえでキャメロンは、I’ve known many accepting people of faith. と、寛容な信仰者をたくさん知っていると続けます。ミッチェルの見方に対する反論として、自分の知っている人たちを挙げる形です。

ミッチェルは And I’ve been chased into a lake. と、自分の経験を持ち出して返します。キャメロンの挙げた例に、自分の経験を並べて返す形です。

そして最後に、So I guess we’re both entitled to our opinion. と結びます。So I guess という前置きがあるので、キャメロンの主張を受け入れたわけではありません。折り合わないことをお互いに認めて、話を区切る言い方です。we’re both と言うことで、ミッチェルだけでなくキャメロンの側にも同じ権利があると並べているところが、この一言の働きです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

意見は、一人ひとりが持っている小さな椅子にたとえられます。entitled は、その椅子に座ってよいという札がもらえている状態です。自分の椅子にも、相手の椅子にも札が付いていて、誰も相手の椅子を取り上げることはできません。

ミッチェルの we’re both entitled to our opinion は、二つの椅子が並んだままで、どちらも動かさない、という宣言でした。座っている椅子を交換させないままで話を終える。並んだ二つの椅子の絵が、「違いを認めたうえで話を区切る」という使い方の目印になります。

例文で覚える「be entitled to one’s opinion」

be entitled to one’s opinion を、3つの例文で確認していきましょう。

You’re entitled to your opinion, but I don’t agree.
(そう思うのは君の自由だけど、私は同意しないよ。)
意見が合わない相手に返す、日常の場面です。but のあとに自分の立場を添えると、相手の考えを認めつつ、賛成はしないという線引きがはっきりします。

A: I think this movie is overrated.
B: Well, you’re entitled to your opinion.
(A:この映画は過大評価だと思う。)
(B:まあ、そう思うのは君の自由だよ。)
映画の感想が分かれた、友人同士の会話です。B は反対意見を述べずに、相手の考える自由だけを認めて受け流しています。

We’re both entitled to our opinions, so let’s leave it there.
(私たちはどちらも自分の意見を持っていていいんだから、この話はここまでにしよう。)
議論を打ち切る場面です。so のあとに let’s leave it there を続けると、違いを認めたうえでこの話題を閉じる、という流れがひと続きで言えます。

あわせて覚えたい関連表現

agree to disagree
(意見が違うことで合意する)
agree to disagree は、二人で「違うままにしておこう」と合意する言い方です。be entitled to one’s opinion は、考える権利を認める言い方で、相手との合意までは求めません。

to each their own
(人それぞれだ)
to each their own は、好みや価値観の違いを軽く受け流す定型句です。be entitled to one’s opinion は、「意見を持つ権利」を前に出して、議論の区切りに使います。

have a right to one’s opinion
(自分の意見を持つ権利がある)
have a right to one’s opinion は、意味がほぼ重なる言い方です。have a right to は権利を直接的に言い、be entitled to は「資格を与えられている」という形で同じ内容を言います。

Note|「意見を持つ権利がある」と訳すと硬くなる be entitled to の捉え方

be entitled to を日本語にするときに、いちばん悩むのが訳語の硬さです。entitled は、もとは「権利や資格を与えられている」という意味の語です。「権利」という日本語は法律や契約の響きが強いので、「意見を持つ権利がある」とそのまま訳すと、日常の会話にしては大げさに聞こえます。

英語の側では、be entitled to のあとに名詞を置いても、to 不定詞を置いても、どちらも普通の形です。be entitled to an opinion なら「意見を持つ資格がある」、be entitled to receive a refund なら「返金を受ける権利がある」というように、あとに続く語で重さが変わります。opinion が続くときは、権利というよりも「そう考えること自体は許される」という軽い意味合いになり、日本語では「そう思うのは自由だ」に近くなります。

そこで日本語に訳すときは、場面ごとに言い換えます。相手に釘を刺す場面なら「好きに思えばいい(けれど賛成はしない)」、話を区切る場面なら「お互い、考えが違うってことで」、ミッチェルのように皮肉と議論のあとで締めるなら「お互い自分の意見があるってことだね」といった具合です。

ミッチェルの台詞は、直訳の「権利がある」よりも、「お互いに自分の考えを持っていていいよね」という響きで受け止めたほうが、場面の温度に合います。

まとめ|意見の違いを認めて、そこで話を区切る

be entitled to one’s opinion は、意見が食い違った相手に対して、考える自由を認めたうえで話を区切るときの表現です。one’s の部分は you や we に合わせて変わり、日本語では「そう思うのは自由だよ」「人それぞれだよね」のように、場面に合わせて言い換えます。

agree to disagree や to each their own と並べて眺めると、権利を前に出して話を区切る、というこの表現の位置が見えてきます。

湖の一件を持ち出したミッチェルは、キャメロンを言い負かそうとはせず、we’re both の一言で言い合いを閉じています。

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