「I wouldn’t give it up for the world. Except for now, when I’m giving it up.」に見る、”give up” の意味の使い分け|『ビッグバン★セオリー』S08E10で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「I wouldn't give it up for the world. Except for now, when I'm giving it up.」に見る、"give up" の意味の使い分け|『ビッグバン★セオリー』S08E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第10話に登場する、シェルドンが自身のネット番組「Fun with Flags」の最終回を締めくくる場面の言い回しです。give up を二つの意味で掛け合わせる言葉遊びと、投稿後の反応にまつわる表現を扱います。

物事の終わりを切り出す定番の言い方から、視聴者の反応に一喜一憂する場面まで見ていきます。

目次

物事の終わりを告げる定番の言い回し

シェルドンは、最終回を宣言する冒頭でこう切り出します。

Sheldon: So as they say, all good things must come to an end.
(よく言われるとおり、良いことにはすべて終わりが来るものだ。)

TBBT Season8 Episode10 (The Champagne Reflection)

all good things must come to an end は「良いことにはすべて終わりが来る」という、物事の終わりを切り出すときの定番の言い回しです。番組や連載の最終回など、何かが終わることを穏やかに伝えたい場面で使われます。

so as they say という前置きは「よく言われるように」と、これから述べる内容が広く知られた言い回しであることを示す働きをしています。

give it up for the world と give it up の二重の意味

締めくくりで、シェルドンは同じ動詞句を二通りの意味で使う言い回しを口にします。

Sheldon: But with all its ups and downs, I wouldn’t give it up for the world. Except for now, when I’m giving it up.
(山あり谷ありではあったが、どんなことがあってもこの番組を手放すつもりはなかった。ただし今この瞬間だけは別だ。まさに今、それを手放そうとしているのだから。)

TBBT Season8 Episode10 (The Champagne Reflection)

give it up for the world は「なにがあっても手放さない」という比喩的な意味の言い回しです。give up 自体には「あきらめる・手放す」という意味がありますが、for the world を添えることで強い肯定に転じています。

続く except for now, when I’m giving it up では、同じ give up が「(番組を)やめる」という文字どおりの意味で使われています。ひとつの動詞句を二つの意味で連続させる言葉遊びが、この一文の面白さです。

反応の少なさへの落胆と、届いた一言

投稿後、シェルドンは反応の少なさに肩を落とします。

Sheldon: I posted the last episode of Fun with Flags hours ago, and not a single person cared enough to comment. All that effort for nothing.
(何時間も前にFun with Flagsの最終回を投稿したのに、コメントする気になった人が一人もいない。あれだけの努力が、すべて無駄になった。)

TBBT Season8 Episode10 (The Champagne Reflection)

not a single person は「一人も〜ない」を強調する言い方です。single を挟むことで「本当に誰一人として」という徹底した否定になります。all that effort for nothing は、費やした努力が無駄に終わったことを表す言い方です。

ところがそのあと、シェルドンはようやく届いた一件のコメントに機嫌を直します。

Sheldon: Too bad your show is done. I kind of liked it.
(番組が終わっちゃうのは残念だね。地味に気に入ってたんだけど。)

TBBT Season8 Episode10 (The Champagne Reflection)

Too bad ~. は「〜なのは残念だ」と、軽い気持ちで残念さを伝える定型表現です。kind of は「なんとなく・それなりに」という控えめな評価を添える言い方です。

たった一件のコメントで機嫌を直したシェルドンは、こう締めくくります。

Sheldon: Yeah, I knew it was coming. Still scary.
(ああ、来るとは分かっていた。それでも怖いものは怖い。)

TBBT Season8 Episode10 (The Champagne Reflection)

I knew it was coming. は予想していた出来事を認める言い方です。続く Still scary. は、覚悟していたことと実際の感情が一致しない様子を短く言い添える表現です。実はこの一言、番組の最終回を宣言する冒頭でも同じ形で使われており、始まりと終わりで同じ台詞が繰り返される仕掛けになっています。

まとめ|”give up” のダブルミーニングと反応の言い回し

give it up for the world と give it up の言葉遊びから、落胆の言い方 not a single person・all that effort for nothing、控えめな安堵の言い方 Too bad ~・I kind of liked it・still scary まで、終わりにまつわる表現の幅が見えてきます。同じ give up でも文脈で意味が変わる点は面白いところです。

次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語表現を見ていきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。

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