「It’s not an allowance. It’s a stipend」に見る、呼び方を変えて体裁を保とうとする英語表現|『ビッグバン★セオリー』S08E06で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「It's not an allowance. It's a stipend」に見る、呼び方を変えて体裁を保とうとする英語表現|『ビッグバン★セオリー』S08E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第6話に登場する、家事分担と家計管理をめぐるハワードとバーナデットのやり取りです。クレジットカードの延滞料の話から始まった言い合いが、家事の証拠固めを経て、お金の呼び方そのものをめぐる攻防へと発展していく様子を見ていきます。

chore chart(家事分担表)を持ち出す反論から、allowance(お小遣い)を stipend(手当)と呼び替える一言まで、順番にたどっていきましょう。

目次

chore chart を突きつけて反論する言い方

延滞料をめぐる指摘に対し、家のことを何もしていないと言われたと感じたハワードは、証拠を差し出す形で言い返します。

Howard: Oh, you’re saying I don’t do anything around here. Look at my chore chart.
(つまり、俺が家のことを何もやってないって言いたいのか。俺のchore chart[家事分担表]を見てくれよ。)

TBBT Season8 Episode6 (The Expedition Approximation)

Look at my [対象] という言い方は、相手の指摘に対して具体的な根拠を差し出しながら反論する時に使える型です。ハワードにとってのchore chartは、自分の家事への取り組みを一覧で示す拠り所になっています。

しかし、その星印の中身をめぐって、バーナデットはすぐに切り返します。

Bernadette: That was a pity star. Putting water in the roasting pan and leaving it in the sink is not doing the dishes.
(あれは同情の星よ。ロースト用の鍋に水を張ってシンクに置きっぱなしにするのは、お皿を洗ったことにはならないわ。)

TBBT Season8 Episode6 (The Expedition Approximation)

pity star(同情の星)という言い方は、評価が甘かったことを一語で言い当てる表現です。続くputting [行動] is not doing [基準となる行動]という構文では、相手の行動が基準を満たしていない理由を具体的に指摘しています。単に間違っていると言うのではなく、何が足りなかったのかを名指しする言い方です。

ハワードもすぐに言い返しますが、要点はずれません。

Howard: That pan had to soak and you know it.
(あの鍋は浸けておく必要があったんだ、それは君も分かってるだろ。)

TBBT Season8 Episode6 (The Expedition Approximation)

…and you know it という結び方は、相手も本当は分かっているはずだと念を押しながら、自分の言い分を締めくくる言い方です。

呼び方を変えて体裁を保つ、allowance と stipend の使い分け

家事の応酬の後、バーナデットは金銭的な取り分をちらつかせてハワードに釘を刺します。

Bernadette: Well, don’t come crying to me when you don’t get your allowance.
(お小遣いがもらえなくなっても、私に泣きついてこないでよ。)

TBBT Season8 Episode6 (The Expedition Approximation)

Don’t come crying to me when … という言い方は、相手が困る展開を先回りして示しながら釘を刺す表現です。ここで使われているallowanceという単語に、ハワードは即座に反応します。

Howard: It’s not an allowance. It’s a stipend, and we said we weren’t gonna call it an allowance in front of my friends.
(あれはお小遣いじゃない。stipend[手当]だ。友達の前ではお小遣いって呼ばないって約束しただろ。)

TBBT Season8 Episode6 (The Expedition Approximation)

It’s not [A]. It’s [B]. という言い換えの型からは、同じ実体を指す言葉でも呼び方一つで受け取られ方が変わるという意識が伝わってきます。allowanceは子供が親からもらう小遣いを連想させる語である一方、stipendは研究者や聖職者に支給される手当・奨学金を指す語として使われます。中身は変わらなくても、呼び方を変えることで体裁を保とうとするやり取りが、この一言に集約されています。

まとめ|呼び方ひとつで変わる体裁

chore chart、pity star、not doing [行動]、そしてallowanceとstipendの言い換えと、家事と家計をめぐる攻防から出てきた言い方をたどりました。同じ出来事でも、示し方や呼び方次第で相手への伝わり方が変わることが読み取れます。

次回の『ビッグバン★セオリー』でも、日常のやり取りから英語表現を拾っていきましょう。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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