海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第7話に登場する、情報を出し渋る相手への切り返し方です。アパートの入り口に届いた出前のタイ料理をめぐって、シェルドンとレナードがちょっとした駆け引きを繰り広げます。
料理の中身を確かめ合う何気ないやり取りから始まる場面ですが、ソースを分け合う一言をきっかけに、話の流れが思わぬ方向へ転がっていきます。
タイミングを褒める言い方と、名詞だけで確認する疑問文
アパートの入り口では、花束を持って訪ねてきた男性にシェルドンが応対していました。届いたタイ料理を手にしたレナードが、そこへやってきます。
Leonard: Great timing, food just got here.
(絶妙なタイミングだ、ちょうど料理が届いたところだよ。)TBBT Season8 Episode7 (The Misinterpretation Agitation)
Great timing(絶妙なタイミング)は、都合よく物事が重なった時にそのまま使える言い方です。続けてシェルドンは、届いた料理の中身を一つずつ確認していきます。
Sheldon: Uh, mee krob and chicken satay?
(ミークロープとチキンサテだね?)TBBT Season8 Episode7 (The Misinterpretation Agitation)
レナードが頷くと、シェルドンはさらに確認を続けます。
Sheldon: Uh, extra peanut sauce?
(追加のピーナッツソースは?)TBBT Season8 Episode7 (The Misinterpretation Agitation)
どちらの疑問文も、動詞を省いて名詞だけを並べています。mee krob and chicken satay? も extra peanut sauce? も、文法的には不完全でありながら、日常会話ではこのくらい削った言い方の方がむしろ自然です。
レジや受け渡しの場面で、確認したい単語だけを口にするやり取りは、実際の英会話でもよく見られます。
話題を滑らかに移す前置きと、出し渋りへの切り返し
追加のピーナッツソースを求めたシェルドンに、レナードは余分はないと答え、自分の分を差し出します。取り分を十分に確保していなかったレナードに対し、シェルドンはすぐには不満を言わず、話題を切り替える前置きを挟みます。
Sheldon: Eh, well, very well. Oh, and on the topic of sharing things that are yours, there is a gentleman caller bringing flowers to your fiancée as we speak.
(ふむ、よろしい。ああ、そういえば、君のものを分け合うという話題で言うと、今まさに、ある紳士が花束を持って君の婚約者のもとを訪ねているところだよ。)TBBT Season8 Episode7 (The Misinterpretation Agitation)
on the topic of ~(~という話題で言うと)は、直前の話とは別の話題へ滑らかに移る時に使える前置きフレーズです。ここでは、レナードが自分のピーナッツソースを分けてくれた話から、婚約者のもとを訪れた男性の話へと、同じ「分け合う」という言葉を軸につなげています。
驚いたレナードがもっと早く言ってほしかったと訴えると、シェルドンはこう切り返します。
Sheldon: Why didn’t you get extra peanut sauce? We can both play this game.
(どうして追加のピーナッツソースを頼まなかったんだ?この駆け引きは、僕にもできるんだよ。)TBBT Season8 Episode7 (The Misinterpretation Agitation)
We can both play this game.(この駆け引きは、お互いにできるんだよ)は、相手が情報を出し惜しみするなら自分も同じ手に出るという切り返しです。play this gameは「その手には乗る、同じルールで応じる」というニュアンスで、直訳の「ゲームをする」からは離れた慣用的な言い回しになっています。
レナードがソースを出し渋ったことへの意趣返しとして、シェルドンが情報を後出しにする構図が、このやり取り全体を貫いています。
まとめ|駆け引きの言葉をやり取りの中で捉える
Great timing、名詞だけの疑問文、on the topic of、We can both play this gameから、情報の出し渋りとその切り返しの流れをたどってきました。相手の出方に応じて言葉を選ぶやり取りは、日常の駆け引きにも重なります。
次回の『ビッグバン★セオリー』でも、言葉のやり取りから英語表現を拾っていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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