海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第3話の前半から、ニールが仕事に戻ったその日に、ピーターが証拠品倉庫「ケイブ」への異動を告げられる場面を取り上げます。上司が「目立つな」と言い含め、ピーター自身も「波風は立てない」と方針を口にする流れに、低姿勢でやり過ごすための英語がまとまっています。
言い含める側の命令文と、それを受け止める側の返事を、場面の順に見ていきます。
「Keep your head down.」で、目立たないよう言い含める
ニールが仕事に戻った日、ヒューズはピーターに新しい配属先を告げます。審査を受ける身のピーターに対し、ヒューズは上層部についての懸念を伝えて釘を刺します。
Hughes: Some of the top brass may be looking for an excuse to shut you out. Don’t give them one.
(上層部の中には、君を締め出す口実を探している者がいるかもしれない。口実を与えるな。)White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)
top brass は「上層部、お偉方」を指すくだけた言い方です。shut ~ out は「〜を締め出す」。続く Don’t give them one. の one は、直前の an excuse を受ける代名詞で、同じ名詞を繰り返さずに「口実を与えるな」と短く言い切っています。
ヒューズは、皆がピーターの早い復帰を望んでいると付け加えたうえで、こう締めくくります。
Hughes: So, you know, work the Cave. Keep your head down. Got it?
(だから、まあ、ケイブで働け。目立つな。いいな?)
Peter: I got it.
(分かった。)White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)
keep one’s head down は、直訳すると「頭を低くしておく」。そこから「目立たないようにする、面倒に巻き込まれないようおとなしくしている」という意味で使われます。短い命令文を二つ重ね、最後に Got it?(分かったか?)で念を押し、I got it. で了承する流れです。上司から部下への言い含めとして、無駄のない往復と言えます。
同じ日には、新しい上司のパターソンも、出退勤の打刻を意味する punch in / punch out から始まる規則をピーターに並べて言い渡しています。ピーターはそこでも異を唱えず、I understand. と短く受け止めています。
「I’m not making any waves.」で、波風を立てない方針を示す
同じ日の昼、差し入れを持ってきたニールが、パターソンに勧められたピクニックエリアを刑務所の運動場にたとえて冗談を言います。ピーターはそれを打ち消し、自分の立場を言い直します。
Peter: I’m not in prison, Neal. I’m reassigned. And I’m not making any waves. That’s the fastest way out of here.
(俺は刑務所にいるんじゃないぞ、ニール。異動になっただけだ。それに、波風は一切立てていない。それがここから出る一番の近道だ。)White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)
make waves は「波を起こす」から転じて「騒ぎを起こす、波風を立てる」という意味です。not ~ any で「一切〜ない」と強め、現在進行形にすることで「今まさにそうしている最中だ」という姿勢が伝わってきます。the fastest way out of ~ は「〜から抜け出す一番の近道」。ヒューズの Keep your head down. を、ピーターが自分の言葉で言い換えた一言と読み取れます。
「刑務所ではない、異動だ」と事実を並べてから方針を述べているため、冗談を受け流しながら自分の立場もはっきり示す返しになっています。
中盤には、受けている命令を理由に、エリザベスの促しを断る場面もあります。「行ってきたら」と背中を押されたピーターの返しです。
Peter: Well, nice as that sounds, I’m on very strict orders now.
(まあ、それは魅力的だけど、今はすごく厳しく命じられてるんだ。)White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)
nice as that sounds は「形容詞+as+主語+動詞」の語順で「〜ではあるけれど」と譲歩を示す形で、Though that sounds nice とほぼ同じ意味になります。be on strict orders は「厳命を受けている」。いったん相手の提案を認めてから断るため、角が立ちにくいのが特徴です。
まとめ|低姿勢を言い含める英語と受け止める英語
Keep your head down.、Don’t give them one.、I’m not making any waves.、nice as that sounds を見てきました。言い含める側は短い命令文を重ね、受ける側は短い返事や言い換えで応じる違いが分かります。
次回も『ホワイトカラー』の場面とともに、職場の英語を見ていきましょう。
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