海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第17話には、祖母ミーモーが前の晩のボウリングの成績を家族に報告する、朝の短い場面があります。孫娘のミッシーが「ターキーって何?」と聞き返すところから、話は思わぬ方向へ進みます。
日本でもおなじみのボウリングですが、用語の多くは英語から来ています。この場面を入り口に、スコアの用語とアメリカの娯楽としてのボウリングを見ていきます。
ターキーは「three strikes in a row」
話はミーモーの報告から始まります。
Meemaw: I bowled a new high score last night.
(ゆうべ、ボウリングで自己ベストを出したよ。)George Sr.: Nice.
(やるな。)Meemaw: I got two turkeys.
(ターキーを2回取ったんだ。)Missy: What’s a turkey?
(ターキーって何?)Meemaw: It’s three strikes in a row.
(ストライク3回連続のことさ。)Young Sheldon Season1 Episode17(Jiu-Jitsu, Bubble Wrap, and Yoo-Hoo)
bowl は「ボウリングをする」という動詞としても使われ、bowled a high score で「ボウリングで高得点を出した」になります。a new high score の new は、これまでの自分の記録を塗り替えたという意味合いで、日本語の「自己ベスト」に近い言い方です。
ミーモー自身が説明しているとおり、turkey は strike が3回続くことを指す呼び名です。strike は1投目で10本のピンをすべて倒すことで、in a row は「連続して」を表します。2回のターキーを取ったという報告は、それだけ調子がよかったという自慢として読めます。
ボウリングは1ゲームが10フレームで、ストライクが続くほど得点が大きく伸びる仕組みだと説明されることが多い競技です。ターキーは、そうした連続ストライクを指す用語として、スコアの話の中でそのまま使われる呼び名です。12投すべてをストライクにすると最高点の300点になり、パーフェクトゲームと呼ばれるのが一般的です。
- A: I got a turkey in the last game!
(最後のゲームでターキーを取ったよ!) - B: Three strikes in a row? Nice!
(ストライク3連続? やるね!)
「Why do they call it a turkey?」とミーモーの作り話
ミッシーは意味だけでは満足せず、呼び名の理由まで尋ねます。
Missy: Why do they call it a turkey?
(なんでターキーって言うの?)Meemaw: Well, when they first invented bowling, they used to just throw frozen turkeys at the pins. Eventually, they switched to balls to cut down on the smell.
(それはね、ボウリングができたばかりのころは、凍った七面鳥をピンに投げてたんだよ。そのうち、においを減らすためにボールに替えたのさ。)George Sr.: Why you lying to her?
(なんでうそを教えてるんだ?)Meemaw: I find it keeps my mind sharp.
(頭の体操になるんだよ。)Young Sheldon Season1 Episode17(Jiu-Jitsu, Bubble Wrap, and Yoo-Hoo)
Why do they call it ~? は「なぜ〜と呼ぶの?」と名前の由来を聞く形です。they は特定の誰かではなく、世間一般の人を指しています。ミーモーの答えに出てくる used to ~ は「以前は〜していた」と、今はもう行われていない昔の習慣を語る形です。
ミーモーの答えは、すぐにジョージが Why you lying to her? と口をはさむとおり、作中の冗談として語られる作り話です。Why are you lying の are が落ちた、くだけた話し言葉の形です。ミーモーは悪びれずに I find it keeps my mind sharp. と返しました。keep one’s mind sharp は「頭をさえた状態に保つ」という意味で、作り話を考えるのは頭の体操だと言い返しています。
実際にターキーと呼ばれるようになった理由には諸説あり、はっきりしたことは分かっていないようです。作中の七面鳥の話は、あくまでミーモー流の冗談として楽しむ場面です。孫の素朴な質問に、もっともらしい作り話で答えるところに、ミーモーの軽口が表れています。
- A: Why do they call it a hat trick?
(なんでハットトリックって言うの?) - B: Good question. Let’s look it up.
(いい質問だね。調べてみよう。)
用語で見るボウリングと、身近な娯楽としての姿
この場面に出てくる語を中心に、ボウリングの基本用語を整理します。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| bowl | ボウリングをする(動詞) |
| strike | 1投目で10本すべてを倒すこと |
| spare | 2投で10本すべてを倒すこと |
| turkey | ストライク3回連続 |
| pins | ピン |
| high score | 高得点・自己最高の記録 |
アメリカでは、地域のボウリング場が家族や仲間と気軽に集まれる娯楽の場として親しまれてきたと言われます。仲間でチームを組んで定期的に試合をする league(リーグ)の仕組みがある施設も多いとされ、地域や施設によって楽しみ方はさまざまです。
球を投げ込む細長い床は lane(レーン)、レーンの両脇の溝は gutter(ガター)と呼ばれ、溝に落ちた球は gutter ball と言います。こうした語は日本のボウリング場でもカタカナでそのまま使われており、英語の呼び名がそのまま使われています。
ミーモーの報告も、前の晩にボウリングをしてきたことを家族に話す、ごく身近な話題として描かれています。シェルドンの父ジョージは Nice. と短く応じ、孫娘のミッシーは用語の意味を尋ねる。それぞれの反応から、ボウリングが家族の会話にそのまま出てくる遊びであることが伝わってきます。用語を知らない子どもが大人に尋ね、大人が冗談を交えて答えるやり取りも、この場面の見どころの一つです。
まとめ|ターキーとストライクで読むボウリング
turkey は three strikes in a row、つまりストライク3回連続のことです。ミーモーの由来話は作中の冗談で、本当の由来には諸説あります。strike や spare を知っておくと、ボウリングの場面がぐっと身近になります。
次回も『ヤングシェルドン』の何気ない会話から、英語と文化を一緒に見つけていきましょう。
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