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シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第5話では、高校のフットボールコーチを務める父ジョージが、シェルドンの計算をチームの作戦に生かせないかと考えます。「この場面ではパントするもの」という決まりごとをめぐって、家族やコーチがそれぞれの言葉で応じる回です。
相手の主張をやんわり疑う言い方から、「みんな知っている」に根拠を問い返す一言まで、場面の順にたどります。
「I don’t think ~ is right」で疑い、「I should think so」で認める
シェルドンがフットボールの数字を挙げて計算を示すと、父ジョージはその結果に疑問を投げかけます。
George Sr.: Sheldon, I’ve been playing and coaching football all my life. I don’t think your math is right.
(シェルドン、俺は昔からずっとフットボールをやってきたし、教えてもきた。お前の計算が合ってるとは思えん。)Sheldon: Really? Hang on. No, it’s right.
(そう? ちょっと待って。……いや、合ってるよ。)Young Sheldon Season1 Episode5(A Solar Calculator, a Game Ball, and a Cheerleader’s Bosom)
I don’t think ~ is right. は「〜が正しいとは思わない」という意味です。Your math is wrong. と言い切るのではなく、自分の考えとして否定を示す形なので、相手の主張に疑問を投げかける響きにとどまります。その前に置かれた I’ve been playing and coaching football all my life は、現在完了進行形で長年の経験を示し、疑う根拠として添えられています。
シェルドンの Hang on. は「ちょっと待って」と相手を止める一言です。確かめ直したうえで No, it’s right. と返し、父の疑問をはっきり打ち消しています。
別の場面では、ジョージがメアリーに意見を求めます。
George Sr.: You think Sheldon’s right?
(シェルドンは正しいと思うか?)Mary: About what?
(何の話?)George Sr.: The punting and the math.
(パントと計算の話だ。)Mary: I should think so.
(そうだと思うわよ。)Young Sheldon Season1 Episode5(A Solar Calculator, a Game Ball, and a Cheerleader’s Bosom)
You think ~? は Do you think ~? の do を落としたくだけた尋ね方です。メアリーの I should think so. の should は義務ではなく、「そう考えるのが筋だろう」という見込みを添える働きで、控えめな形のまま肯定を伝えています。
「Everybody knows ~」に「Why does ~?」で問い返す
登校の場面で、ジョージはテキサスA&Mの数字が自分のチームにも当てはまるかをシェルドンに尋ねます。シェルドンは I don’t see why not.(当てはまらない理由は見当たらない)と答え、兄ジョージーがそこに口をはさみます。
Georgie: You’re not thinking about taking his advice, are you?
(まさか、あいつの言うこと聞く気じゃないよな?)George Sr.: Never you mind.
(お前には関係ない。)Georgie: But he’s wrong. Everybody knows you punt on fourth down.
(でも、あいつ間違ってるって。4回目はパントするもんだって、みんな知ってるだろ。)Sheldon: Why does everybody knowing something make it right?
(みんなが知ってると、どうしてそれが正しいことになるの?)Georgie: Because. That’s what makes this country great.
(だからだよ。それがこの国のすごいところなんだ。)Young Sheldon Season1 Episode5(A Solar Calculator, a Game Ball, and a Cheerleader’s Bosom)
ジョージーの You’re not ~, are you? は、否定文に肯定の付加疑問をつけて「まさか〜じゃないよね」と確かめる形です。父の Never you mind. は問いをかわす一言で、意味と使い方は同じ回のフレーズ記事で扱っています。
ジョージーは Everybody knows ~ と、多くの人が知っていることを根拠に持ち出します。これにシェルドンは Why does everybody knowing something make it right? と返しました。主語は everybody knowing something という動名詞のまとまりで、「みんなが何かを知っていること」が、なぜ make it right(それを正しいことにする)のかを問う組み立てです。
問われたジョージーは Because. とだけ答え、That’s what makes this country great. と続けます。理由を尋ねられて Because. だけで返すのは、説明を省いた返事の形です。
同じ一言が、試合中に父の口から出る
試合中、ジョージはウィルキンズコーチに、攻撃を続けると告げます。
George Sr.: Let’s go for it.
(勝負に出るぞ。)Coach Wilkins: Why? We got plenty of time.
(なぜです? 時間はたっぷりありますよ。)George Sr.: I know. Still want to go for it.
(分かってる。それでも勝負したいんだ。)Coach Wilkins: We’re on the 12-yard line. Everybody know you punt.
(12ヤードラインですよ。パントするもんだって、みんな知ってます。)George Sr.: Why does everybody knowing something make it right?
(みんなが知ってると、どうしてそれが正しいことになる?)Young Sheldon Season1 Episode5(A Solar Calculator, a Game Ball, and a Cheerleader’s Bosom)
go for it は「思い切ってやってみる」という意味の句で、作中ではパントをせずに攻撃を続ける判断を指しています。コーチが Why? と理由を尋ね、時間には余裕があると返すと、ジョージはまず I know. と相手の言い分を受け止めます。そのうえで続く Still want to go for it. は I を省いた形で、反対されても考えは変わらないという意思を短く示す一言です。
コーチの Everybody know you punt. は、knows の s が落ちたくだけた話し言葉の形です。言っている中身は、登校の場面でのジョージーの言い分と同じです。
それに対してジョージは、シェルドンが口にした問いを一語も変えずに返しています。息子に向けられた問い返しを、今度は父がコーチに向けて使っているという流れが見どころです。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| I don’t think ~ is right. | 相手の主張に疑問を示す |
| I should think so. | 控えめに肯定する |
| You’re not ~, are you? | まさか〜ではないよねと確かめる |
| Everybody knows ~ | 多くの人が知っていることを根拠にする |
| Why does ~ make it right? | その根拠そのものを問い返す |
- A: Everybody knows this is the best way.
(これが一番のやり方だって、みんな知ってるよ。) - B: Why does everybody knowing something make it right?
(みんなが知ってるからって、どうしてそれが正しいことになるの?)
まとめ|疑う、認める、根拠を問い返す
I don’t think ~ is right で疑問を示し、I should think so で控えめに認める。Everybody knows ~ という根拠には、Why does ~ make it right? と問い返す。同じ問いが息子から父へと受け継がれる流れの中に、意見を言い合うための英語がそろっている回です。
次の回でも、クーパー家の会話から使える英語を拾っていきましょう。


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