「He’s a very proud man, your son.」に見る、相手のプライドを気づかう英語表現|『モダンファミリー』S02E01で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「He's a very proud man, your son.」に見る、相手のプライドを気づかう英語表現|『モダンファミリー』S02E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン2の第1話では、ミッチェルとキャメロンのお城の組み立てにジェイが加わり、ミッチェルだけがいつの間にか作業から外されていく様子が描かれます。その流れの中で、相手をやんわり遠ざける言い方と、相手の気持ちを気づかう言い方が次々に出てきます。

今回はこの3人のやり取りを場面の順に追いながら、相手のプライドを傷つけないための英語表現を見ていきます。

目次

心配を理由に相手を遠ざける言い方

ジェイは作業に加わると、ミッチェルにはガレージで尖塔に旗を付ける作業を任せます。そのほうがうまくいく、というのがジェイの言い分です。やがてミッチェルは、2人が自分を遠ざけようとしているのではないかと問いただします。それに対するキャメロンとジェイの答えが次の場面です。

Cameron: Mitchell, I get scared.
(ミッチェル、僕は怖くなるんだよ。)

Cameron: When you’re around tools, honey, it’s dangerous.
(君が工具のそばにいると、危ないんだ。)

Cameron: For me, for you, for our roses.
(僕にとっても、君にとっても、うちのバラにとってもね。)

Jay: Works better this way, kid.
(こっちのほうがうまくいくんだよ。)

Modern Family Season2 Episode1 (The Old Wagon)

キャメロンの I get scared. は、相手の腕前を直接けなすのではなく、「自分が怖くなる」と自分の気持ちを主語にした伝え方です。get scared は「怖くなる」という変化を表し、その場の状態というより、毎回そうなってしまう様子を伝えています。

続く For me, for you, for our roses. は、for ~ を3つ重ねて危険が及ぶ範囲を並べる言い方です。最後にバラを加えることで、深刻な話を少し冗談めかしてやわらげているのが分かります。

ジェイの Works better this way. は、主語の It を省いた口語の形です。「このやり方のほうがうまくいく」と結果だけを示し、誰がどう悪いのかには触れずに役割分担を正当化しています。kid は、ジェイが息子のミッチェルに呼びかけるときの言葉です。ただ、どちらの言い方も、外された側にとってはうれしいものではないという点が、この後の展開につながっていきます。

見くびっていたことを認めて謝る言い方

しばらくして、キャメロンは完成したお城に気づきます。

Cameron: Oh, my gosh.
(うそ、なんてこと。)

Cameron: It’s finished.
(完成してる。)

Modern Family Season2 Episode1 (The Old Wagon)

Oh, my gosh. は驚きを表す定番の一言で、Oh, my God. をやわらげた言い方として日常会話でよく使われます。It’s finished. は現在形で「もう出来上がっている」という状態をそのまま伝えています。

ジェイが誰が作ったのかを確かめると、ミッチェルは自分が作ったと答えます。キャメロンが仕上がりをほめると、ミッチェルは2人が中にいる間に自分は外で作業を進めていたと返します。そこでキャメロンが口にするのが次の言葉です。

Cameron: I’m sorry.
(ごめんね。)

Cameron: We shouldn’t have underestimated you.
(君のことを見くびるべきじゃなかった。)

Modern Family Season2 Episode1 (The Old Wagon)

shouldn’t have + 過去分詞 は「〜すべきではなかった」と、過去の行動を悔やむときに使います。underestimate は「過小評価する」「見くびる」。I’m sorry. の後にこの一文を続けることで、何について謝っているのかがはっきりします。主語が I ではなく We になっている点も見どころで、キャメロンがジェイと2人でしたことをまとめて認めていると読み取れます。

プライドを理由に「あえて手を出さない」言い方

ところが、ミッチェルは完成したお城の中から出られなくなっています。ジェイはそのことをキャメロンに指摘し、しばらくしてもう一度確かめます。

Jay: You sure we shouldn’t get him out of there?
(本当にあいつを出してやらなくていいのか?)

Cameron: No, he would never forgive us.
(うん、そんなことしたら絶対に許してもらえないよ。)

Cameron: He’s a very proud man, your son.
(すごくプライドが高いんだよ、あなたの息子さんは。)

Modern Family Season2 Episode1 (The Old Wagon)

You sure ~? は Are you sure ~? の Are を省いた口語の聞き方です。キャメロンの he would never forgive us は、「もし出してあげたら」という仮定を言葉にせず would に込めた言い方で、手を出さない理由を相手の性格に求めています。

He’s a very proud man, your son. は、まず He と言ってから文末で your son と誰のことかを添える語順です。話し言葉では、主語を先に代名詞で言い、後から名前や関係を補う形がよく見られます。父親であるジェイに向けて「あなたの息子さんは」と添えることで、手を出さない理由をジェイにも納得できる形で示しています。proud はここでは「誇りを持っている」「プライドが高い」という意味で、手伝いを受け入れにくい人柄を表しています。

同じ語順は、She’s really smart, your daughter.(本当に賢いね、娘さんは)のように、相手の家族について感想を伝えるときにも使えます。先に評価を言い、最後に誰のことかを添えるので、ほめ言葉にも気づかいの一言にもなじみやすい形です。

まとめ|プライドを気づかう言い方の組み立て

I get scared. で自分の気持ちを主語にして伝え、We shouldn’t have underestimated you. で見くびっていたことを認め、He would never forgive us. と proud で相手の性格を理由に手を出さない。この流れから、相手のプライドを傷つけないための言い方が見えてきます。

家族の小さな作業の場面にも、気づかいの英語がいくつも隠れています。

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