海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第11話に登場する、隠されていたことを知った瞬間に繰り返し発せられる「なぜ教えてくれなかったのか」という問いかけです。レナードの母ビバリーが訪ねてくるこの回では、恋人にも母親にも大事な知らせを黙っていた人物への問い詰めが、形を変えて何度も登場します。
知らなかった事実を突きつけられた側がどう言葉を重ねていくか、その積み重なり方から見ていきます。
隠されていたことを知った直後の畳みかけ
翌日レナードの母が訪ねてくると知ったペニーが、初耳だったことに気づいて問い詰める場面です。
Penny: What? Your… your mother’s coming? When?
(え? お母さんが来るの? いつ?)Leonard: Tomorrow.
(明日だよ。)Penny: When were you going to tell me?
(いつ言うつもりだったの?)Leonard: Um, tomorrow?
(えっと…明日?)Penny: Why were you keeping this a secret?
(なんで黙ってたのよ?)TBBT Season3 Episode11 (The Maternal Congruence)
When were you going to tell me? は、「いつ言うつもりだったの?」と過去進行形で問い詰める言い方です。過去進行形を使うことで、「本当はもっと早く言うつもりがあったんでしょう」という前提がにじみ、単に理由を尋ねるよりも一段強い響きを持ちます。
続く Why were you keeping this a secret? は、隠していた行為そのものを名指しして理由を尋ねる言い方です。2つの問いを立て続けにぶつけることで、驚きと不満が積み重なっていく様子が伝わってきます。レナードの「明日?」という頼りない返事との落差も見どころです。
深刻な事実をそっけなく言い切る返し方
家族での夕食中、ビバリーが離婚を切り出す場面です。
Beverley: Oh, speaking of fathers, Leonard, that reminds me, I’m divorcing yours.
(そういえば父親と言えば、レナード、思い出したわ、あなたのお父さんとは離婚するから。)Leonard: What?
(何だって?)Beverley: Yes. He was cheating on me.
(そうよ。浮気してたの。)TBBT Season3 Episode11 (The Maternal Congruence)
Yes. He was cheating on me. は、深刻な事実をわずか2文で言い切る返し方です。前置きも感情の説明もなく、Yes の一言のあとに事実だけを淡々と続けるこの言い方に、ビバリーの分析的な話しぶりが表れています。
しばらくあと、レナードは驚きを整理しきれずにこうこぼします。
Leonard: I don’t believe this. Why am I the last to know?
(信じられないよ。なんで僕が一番最後に知るんだ?)TBBT Season3 Episode11 (The Maternal Congruence)
Why am I the last to know? は、「なぜ自分だけが蚊帳の外に置かれていたのか」という驚きを表す言い方です。the last to know という並びが、知らされる順番の遅さそのものを問題にしている点を示しています。
同じ形を3回重ねて不満を並べ立てる話法
その夜、レナードは自室でビバリーに向かって、抱えていた不満を一気に並べ立てます。
Leonard: How come you didn’t tell me that you and Father were getting a divorce? How come you didn’t tell me you had surgery? How come you didn’t tell me my dog died?
(どうして父さんと離婚することを教えてくれなかったんだ? どうして手術を受けたことを教えてくれなかったんだ? どうしてうちの犬が死んだことを教えてくれなかったんだ?)TBBT Season3 Episode11 (The Maternal Congruence)
How come you didn’t tell me …? という同じ枠組みを3回連続で繰り返すことで、離婚・手術・愛犬の死という別々の出来事への不満が、まとめて積み重なっているように響きます。1回だけでは単発の疑問に聞こえる形も、3回重ねることで感情の蓄積を表す話法に変わる点が印象的です。
まとめ|問い詰める言葉にも型がある
When were you going to tell me?、Why were you keeping this a secret?、Why am I the last to know?、そして How come you didn’t tell me …? の3連続。同じ疑問文の枠組みを繰り返し使うことで、隠されていた不満が積み重なっていく様子が伝わってきます。理由を1回尋ねるだけでなく、形を変えながら重ねていく問い詰め方は、感情の蓄積をそのまま言葉に映す話法と言えます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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