「We will, uh, take these under advisement.」に見る、丁寧な言葉で体よく話を打ち切る英語表現|『モダンファミリー』S03E04で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「We will, uh, take these under advisement.」に見る、丁寧な言葉で体よく話を打ち切る英語表現|『モダンファミリー』S03E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン3第4話では、危険な交差点に停止標識を設けてほしいクレアが、署名を手に市の交通委員会を訪ねます。ところが交通委員会の委員長は、言葉の上では受け入れるような返事をしながら、話を早く切り上げようとします。

今回は、手短にと急かす言い方、「検討します」の裏にある意味、そしてお礼の言葉で話を終わらせる言い方を順に見ていきます。

目次

「if you could make it quick」で丁寧に急かす

クレアは、50人分の署名を集めて委員会で訴えれば停止標識を求められると考えていました。ところが会議室に着くと、会議はすでに終わっていて、その場では委員長の誕生日が祝われていました。

Committee Head: It’s my birthday.
(今日は私の誕生日でね。)

Claire: I’m sorry.
(ごめんなさい。)

Claire: Happy birthday.
(お誕生日おめでとうございます。)

Claire: Uh, just–someone sent me to the wrong room, and you guys don’t meet again for months, and this is pretty much a matter of life and death, so
(あの、ただ、違う部屋に案内されてしまって。次の会合は何か月も先ですし、これはほとんど命に関わる問題なので……)

Committee Head: Uh, yeah, it’s fine.
(ああ、まあ、構わんよ。)

Committee Head: Uh, just– if you could make it quick.
(ただ、手短に頼むよ。)

Modern Family Season3 Episode4 (Door to Door)

If you could make it quick. は、本来 if you could ~, I’d appreciate it(〜していただけるとありがたい)のような文の前半だけを言った形です。仮定の could を使うことで命令より柔らかく聞こえますが、伝えている中身は「早く済ませてほしい」という要望です。it’s fine で受け入れる姿勢を見せつつ、すぐに条件を付ける流れが見どころです。

  • A: Can I ask you something?
    (ちょっと聞いてもいい?)
  • B: Sure, if you could make it quick. I have a meeting.
    (いいよ、手短に頼めるなら。会議があるんだ。)

委員長は続けて署名が50人分あるかを確認します。クレアが34人分だと答えると、委員長は「That’s the same thing.」と言っておきながら、すぐに「It’s not the same thing.」と打ち消します。いったん同意するふりをしてから否定する、皮肉の効いた返し方です。the same thing は「同じこと」を指す基本の言い回しで、not を入れるだけで「全然違う」という突き放しに変わります。

「take these under advisement」と「Washington-speak」

そこへヘイリーとアレックスが、戸別に回って集めた20人分の署名を持って駆けつけ、署名は54人分になります。クレアがあらためて訴えると、委員長はこう答えます。

Committee Head: Okay, thank you very much.
(はい、どうもありがとう。)

Committee Head: We will, uh, take these under advisement.
(では、ええ、これは検討させてもらう。)

Committee Head: Just leave ‘em here, and thank you–
(そこに置いていってくれ。ありがとう——)

Phil: Wait a minute.
(ちょっと待った。)

Phil: I know what that means.
(それがどういう意味か、俺は知ってるぞ。)

Committee Head: Oh, here we go.
(おっと、始まったか。)

Phil: That’s Washington-speak for “Get lost.
(それはワシントン流の言い回しで「帰れ」ってことだ。)

Modern Family Season3 Episode4 (Door to Door)

take ~ under advisement は「〜を検討事項として預かる」という改まった言い方です。言葉の上では前向きな返事ですが、その場で結論を出さずに受け取るだけ、という含みでも使われます。そこに割って入ったフィルが、この一言を読み解いてみせます。

  • A: What did the manager say about my proposal?
    (部長は私の提案について何て?)
  • B: He said he’d take it under advisement.
    (検討しておくって言ってたよ。)

~-speak は名詞の後ろに付けて「〜特有の言い回し」を表します。Washington はアメリカの首都で、連邦政府を指す言い方としても使われるため、Washington-speak は「お役所言葉」に近い響きになります。フィルはこれを Get lost.(帰れ、消えろ)と訳し直し、丁寧な表現の裏にある本音を言い当てようとしています。委員長の Oh, here we go. は「また始まった」とうんざりした気持ちを表す口語です。

前例を理由に断り、お礼で話を終える

この後、フィルが用意したプレゼンテーションが披露されます。クレアが「So what do you say?」と委員長に意見を求めると、答えは次のとおりです。

Claire: So what do you say?
(それで、いかがでしょう?)

Committee Head: Well, the kid was all right.
(まあ、子どもはよかった。)

Committee Head: I didn’t care for you so much.
(あんたはあまり好かんがね。)

Committee Head: But if I were to give a stop sign to everybody who wanted a stop sign
(だが、停止標識を欲しがる人みんなに停止標識を出していたら)

Modern Family Season3 Episode4 (Door to Door)

If I were to ~ は「仮に〜するとしたら」と、実際にはしないことを前提に話す仮定の形です。委員長はここで一度言葉を切り、相づちをはさんだ後に続けます。

Committee Head: This city would grind to a halt.
(この街は回らなくなる。)

Claire: I understand, sir, but–
(それは分かりますが、でも——)

Committee Head: Thank you, ma’am.
(どうもありがとう、奥さん。)

Committee Head: Thank you.
(ありがとう。)

Committee Head: Thank you.
(ありがとう。)

Modern Family Season3 Episode4 (Door to Door)

grind to a halt は、機械がきしみながら止まる様子から「動きが止まる、立ち行かなくなる」を表す言い方です。一人を認めれば全員を認めなければならない、という前例の理屈で断る形と言えます。最後の Thank you. の繰り返しは感謝ではなく、クレアの反論をさえぎって話を終わらせる働きをしています。お礼の言葉が「もう結構です」の合図になる点が印象的です。クレアへの ma’am やクレアの sir は、相手に対する丁寧な呼びかけで、言い合いの最中でも形式上の礼儀は保たれています。

まとめ|丁寧な言葉で話を打ち切る英語

if you could make it quick で急かし、take these under advisement で結論を預かり、grind to a halt の前例論と Thank you. の繰り返しで話を終える。丁寧な言葉づかいの裏にある本音を読み取る手がかりが、委員会の場面に詰まっています。

言葉の表と裏に注目しながら、これからも『モダンファミリー』の英語を楽しんでいきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、包装紙売りや台所の片付けをめぐる英語も扱っています。

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