「It was about a hole-in-one.」に見る、「本当に大事だったのは〜」を言い合う It’s about の英語表現|『モダンファミリー』S03E16で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「It was about a hole-in-one.」に見る、「本当に大事だったのは〜」を言い合う It's about の英語表現|『モダンファミリー』S03E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン3第16話では、家族のブランチで、ミッチェルがジェイのホールインワンは本当は入っていなかったと打ち明けます。二人でゴルフをしたあの日は何のための一日だったのか。ホールインワンそのものか、一緒に過ごした時間か、父と息子の言い分がすれ違っていく流れが見どころです。

今回は It’s about ~ の形を中心に、「大事だったのは〜」と焦点を言い直す英語表現を追っていきます。

目次

「You never got a hole-in-one.」ブランチでの打ち明け話

家族が集まったブランチでは、昔のことを打ち明け合う流れになっています。その中でミッチェルが持ち出したのは、ジェイと二人でゴルフに行った日の話です。

Mitchell: Remember that time we went golfing together, and you got a hole-in-one?
(覚えてる? 一緒にゴルフに行って、父さんがホールインワンを出した時のこと。)

Jay: Yeah?
(ああ?)

Mitchell: You never got a hole-in-one.
(ホールインワンなんて出てなかったんだ。)

Mitchell: I got bored and I kicked it in the hole.
(退屈だったから、僕がボールを蹴って穴に入れたんだよ。)

Modern Family Season3 Episode16 (Virgin Territory)

Remember that time ~? は「〜した時のこと、覚えてる?」と相手の記憶に呼びかけて話を切り出す型です。続く You never got a hole-in-one. の never は「一度も」という回数の話ではなく、「あの時のホールインワンは実は出ていなかった」と事実を打ち消す強い否定として使われています。

Jay: Gee, it’s sure gonna be fun to face my friends today.
(いやあ、今日は仲間と顔を合わせるのがさぞ楽しいだろうよ。)

Mitchell: Well, you don’t have to tell them.
(別に言わなくてもいいじゃない。)

Jay: They call me “ace,” Mitch.
(みんな俺を「エース」って呼んでるんだぞ、ミッチ。)

Jay: I haven’t paid for a lemonade down there in 20 years.
(あそこじゃ20年、レモネード代を払ったことがないんだ。)

Mitchell: You’re mad at me?
(僕に怒ってるの?)

Jay: Mm.
(ん。)

Modern Family Season3 Episode16 (Virgin Territory)

it’s sure gonna be fun は言葉の上では「楽しみだ」と言いながら、逆の気持ちを表す皮肉の言い回しです。ジェイは仲間内の呼び名とレモネード代の話を続けて挙げており、あの一打がゴルフ仲間との付き合いの中でどんな位置にあったかが読み取れます。ミッチェルの You’re mad at me? は疑問文の語順を取らず、語尾を上げて気持ちを確かめる聞き方で、ジェイは Mm. の一音だけで答えています。

「something more to it」で気持ちの奥を探る

別の場面で、ミッチェルはキャメロンに「It’s just a game, right?」と、ジェイの反応が大げさではないかと問いかけます。キャメロンは「Well, unless there’s something more to it.」と返し、ジェイと話してくるよう勧めます。unless there’s something more to it は「それ以上の何かがあるなら話は別だけど」と、表に見えている理由の奥に目を向けさせる言い方です。

ミッチェルが、ホールインワンだと思ったジェイがその後食事に連れて行ってくれたと振り返ると、キャメロンはこう続けます。

Cameron: Well, there you go.
(ほら、それよ。)

Cameron: He’s probably hurt because you marred a very special father-son experience.
(お父さんはきっと傷ついてるのよ。あなたが父と息子の特別な思い出に傷をつけたから。)

Mitchell: You think?
(そう思う?)

Cameron: Ya marred it.
(傷をつけたわね。)

Cameron: But you can fix it.
(でも直せるわ。)

Cameron: He’s down at the club right now.
(お父さんは今クラブにいる。)

Cameron: Go, Mitchell! Un-mar that memory!
(行って、ミッチェル! その思い出の傷を消してきて!)

Modern Family Season3 Episode16 (Virgin Territory)

Well, there you go. は、相手の話の中に答えが出ていると指摘するときの一言です。mar は「(美しいもの・よい状態を)損なう」という意味の動詞で、日常会話ではやや改まった響きがあります。キャメロンはこの語に否定の接頭辞 un- を付けて Un-mar that memory! と言っており、辞書にある語ではなく、その場で作った言い回しと言えます。un-do(元に戻す)と同じ発想で、「つけた傷をなかったことにする」という意味が伝わる作りです。この一言を受けて、ミッチェルはクラブへ向かうことを決めます。

「It wasn’t about ~, it was about ~」の言い直し合戦

クラブでは、ミッチェルがジェイの仲間の前に割って入り、ジェイをかばって「He is a hole-in-one kind of man.」と言います。ところがジェイは、仲間にまだその話をしていませんでした。a hole-in-one kind of man は「ホールインワンを出すような男」と、名詞を前に置いて人柄をくくる形です。その後、ミッチェルはジェイにあらためて気持ちを伝えます。

Mitchell: I-I just want you to know I get why you’re upset, okay? That–that day you got the hole-in-one, it meant a lot to you.
(父さんが怒ってる理由は分かってるって、伝えたかったんだ、いい? あの、ホールインワンを出した日は、父さんにとって大事な日だった。)

Mitchell: And I I marred it.
(それを、僕が台無しにした。)

Mitchell: But it meant a lot to me, too.
(でも、僕にとっても大事な日だったんだ。)

Modern Family Season3 Episode16 (Virgin Territory)

I get why you’re upset で相手の気持ちをまず受け止め、it meant a lot to ~ で「〜にとって大きな意味があった」と伝えています。to you と to me, too を並べることで、同じ日が二人それぞれにとって大事だったと示す組み立てです。続けてミッチェルは本題に入ります。

Mitchell: And it wasn’t about some meaningless hole-in-one, it was about us.
(それに、あれは意味のないホールインワンの話じゃなくて、僕たちの話だったんだ。)

Jay: No.
(違う。)

Jay: It was about a hole-in-one.
(ホールインワンの話だ。)

Mitchell: Yes.
(うん。)

Mitchell: Yes.
(うん。)

Mitchell: A-a little bit, maybe.
(す、少しはね、たぶん。)

Mitchell: But mostly, it was about how we bonded.
(でも大部分は、僕たちの絆の話だったんだよ。)

Jay: I thought I hit a ball straight from the tee really, really far into a tiny hole.
(俺はティーから打ったボールが、ずっと遠くの小さな穴にまっすぐ入ったと思ってたんだぞ。)

Modern Family Season3 Episode16 (Virgin Territory)

It wasn’t about X, it was about Y. は「大事なのはXではなくYだった」と焦点を移す型です。ジェイは同じ about を使って It was about a hole-in-one. と返し、言い分をそのままひっくり返しています。ミッチェルは A little bit, maybe. But mostly, ~ と、相手の言い分を少し認めてから自分の主張に戻しており、言い直しの応酬が型ごとに並ぶのが面白いところです。

引用の最後にあるジェイの一言は、打った一球の様子を語り直すものです。

まとめ|「何の話だったのか」を言い直す英語

It wasn’t about X, it was about Y. で焦点を移し、mostly で主張を少し和らげる流れを見てきました。it meant a lot to me, too や I get why you’re upset は、相手の気持ちを受け止めてから自分の思いを伝える言い方です。

同じ出来事でも人によって大事な部分が違うことを、父と息子の短い言い合いが映し出しています。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、この話の別の場面の英語も取り上げています。

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