アメリカの大学の「senior prank week」の文化と英語|『モダンファミリー』S10E19で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの大学の「senior prank week」の文化と英語|『モダンファミリー』S10E19で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第19話では、フィルがアレックスの通う大学を訪ねます。そこでフィルが驚いた学校新聞の記事は、最上級生のいたずらでした。

アメリカの学校には、卒業を控えた学年ならではの恒例行事がいくつかあることで知られています。にせの新聞をきっかけに、最上級生のいたずらの習慣と学年の呼び方、そして大学の4年間を振り返る言い方を順に見ていきます。

目次

にせの学校新聞と「senior prank week」

アレックスに会ったフィルは、学校新聞の記事を話題にします。

Phil: B-T-dubs, have you seen your school paper? Apparently, your valedictorian is a chimp.
(ちなみにさ、学校の新聞見た? どうやら卒業生総代がチンパンジーなんだって。)
Phil: How is that not bigger news?
(なんでこれがもっと大ニュースになってないの?)
Alex: It’s a fake paper, Dad.
(にせの新聞よ、パパ。)
Alex: It’s senior prank week.
(最上級生のいたずら週間なの。)
Phil: Oh.
(あ。)
Phil: I wish I’d known that before I sent your mom this text.
(それ、ママにこのメッセージ送る前に知りたかったな。)
Modern Family Season10 Episode19 (Yes-Woman)

アメリカの高校や大学では、卒業を控えた最上級生が学校に向けて最後のいたずらを仕掛ける senior prank の習慣があると言われることが多いです。高校の話題として語られることが多い一方、大学でも同じ呼び方が使われることがあります。作中では、それが1週間続く prank week として描かれ、にせの学校新聞もその一つです。

school paper は学生が発行する学校新聞で、fake paper はそれをまねたにせ物を指します。valedictorian は成績が最も優秀で、卒業式で代表のスピーチをする卒業生のことです。総代がチンパンジーという記事は、本物の新聞の体裁を借りた冗談です。

いたずらの内容や許される範囲は学校によって大きく異なり、学校側が細かく決まりを設けている場合もあると言われます。フィルのように本物と信じてしまう人が出るところまでが、このいたずらのねらいと読み取れます。

いたずらそのものを表す英語も整理しておきます。prank は「いたずら」を指す名詞で、play a prank on ~(〜にいたずらを仕掛ける)や pull a prank(いたずらをする)の形でよく使われます。似た語の practical joke は、言葉ではなく仕掛けで人をかつぐ冗談を指します。アメリカでは4月1日の April Fools’ Day にも、こうした軽いいたずらが話題になることがよくあります。

フィルの台詞にも、会話で使える形があります。B-T-dubs は by the way の略 BTW をさらに崩した、くだけた言い方です。I wish I’d known that before ~ は「〜する前にそれを知っていればよかった」という過去への後悔を表し、すでにしてしまったことを悔やむ場面で使えます。

「the four best years of my life」で大学の4年間を振り返る

senior は4年制の学校の最終学年を指す呼び方で、学年ごとに次のような言い方があります。

学年 英語
1年生 freshman
2年生 sophomore
3年生 junior
4年生 senior

この呼び方は高校にも大学にも使われます。のちの場面で、アレックスはいたずら週間の過ごし方をこう打ち明けます。

Alex: It’s prank week, and I spent the whole time in the library.
(いたずら週間なのに、ずっと図書館で過ごしてたの。)
Alex: Sometimes I feel like I just went through the four best years of my life, only I forgot to make them the four best years of my life.
(ときどき思うの。人生で最高の4年間をちょうど過ごし終えたのに、それを最高の4年間にするのを忘れてたって。)
Phil: Well, college isn’t over.
(まあ、大学はまだ終わってないよ。)
Phil: And I just may be able to help you make up for a little lost time.
(それに、少しくらいなら失った時間を取り戻す手伝いが、俺にできるかもしれないぞ。)
Modern Family Season10 Episode19 (Yes-Woman)

大学の4年間を the four best years of my life(人生最良の4年間)と呼ぶ言い回しは、英語圏でよく聞かれるものの一つです。アレックスは同じ言葉を繰り返し、「最高の4年間だったはずなのに、そうしそこねた」という後悔を語っています。make up for lost time は「失った時間を取り戻す」で、a little を挟むと控えめな申し出になります。

アレックスの spend the whole time in ~ は「その間ずっと〜で過ごす」で、ほかのことをしなかったという含みが出ます。続く only は「ただ、〜だけど」と前の内容を打ち消す接続詞的な使い方で、前半の「最高の4年間」を後半で裏返しています。フィルの college isn’t over は「大学はまだ終わっていない」と、残りの時間に目を向けさせる励ましになっています。

フィルはこのあと、親子でクイズ大会に参加する手はずを整えていました。大会を振り返って、アレックスはこう語ります。

Alex: Whoever said the most important thing in life is winning awards wasn’t all wrong.
(人生で一番大事なのは賞を取ることだって言った人も、まるっきり間違ってたわけじゃないわね。)
Modern Family Season10 Episode19 (Yes-Woman)

Whoever said ~ は「〜と言った人が誰であれ」で、wasn’t all wrong は「全部が間違いではなかった」という部分否定です。言い切らずに相手の言い分を少し認める形として使えます。勉強一色だった最終学年を、最後に少し取り戻そうとする親子の姿が伝わってきます。

まとめ|最上級生のいたずらと大学生活の英語

senior prank と prank week、school paper と valedictorian、学年の呼び方 freshman から senior まで、そして the four best years of my life を見てきました。卒業前の学校生活を語る言葉がまとまって身につきます。

アレックスの大学生活の終わりを、『モダンファミリー』の画面で見届けるのも楽しみ方のひとつです。

同じ回のほかのコラムでは、否定から入るのをやめて前向きに返す英語や、そっけなくした相手に謝るときの英語も取り上げています。

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