「considerate」と「respectful」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E14で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「considerate」と「respectful」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E14で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第14話から、どちらも「思いやりがある」と訳されやすい considerate と respectful の違いを取り上げます。他人の立場で考えようと努力するシェルドンを、エイミーがこの2語で言い表しています。

似た日本語訳になる2語でも、指している中身は少し違います。二人の家での2つの場面から、その差を読み解いていきます。

目次

「considerate」は相手の都合に合わせて動くこと

シェルドンとエイミーの家の場面です。シェルドンはエイミーに「そこに座らないで」と声をかけ、そこは書類の置き場所だと説明します。そのうえで、今夜は作業をやめて片づけると申し出ます。その申し出を受けたエイミーの返事が、次のやり取りです。

Amy: Well, that’s very considerate, Sheldon.
(まあ、とても思いやりがあるのね、シェルドン。)

Sheldon: I know. See, I’m trying this new technique where I imagine how I would feel in someone else’s position.
(分かっている。実は新しい手法を試しているのだ。他人の立場だったら自分がどう感じるかを想像するという手法だ。)

TBBT Season11 Episode14

considerate は、相手の都合や快適さを考えて行動を変えることを表す形容詞です。辞書的には「気配りのある」「察しのよい」といった訳が当てられ、この場面では、作業を中断して場所を空けるという具体的な行動がほめられています。That’s very considerate (of you). は、相手の配慮に礼を言うときの決まった形として覚えておくと便利です。

反対に、気配りが足りない相手には inconsiderate(思いやりに欠ける)という語が使われます。音を立てる、場所を占領するなど、周りへの配慮のなさを責めるときの言葉で、considerate が「行動」を評価する語であることがよく分かります。

シェルドンが説明した手法に、エイミーはすぐ名前を付けます。

Amy: Y-You mean empathy?
(そ、それって共感のことかしら?)

Sheldon: Oh, I thought I came up with it.
(おや、僕が考え出したのだと思っていた。)

Amy: Well, regardless, I-I appreciate the effort.
(まあ、それはともかく、その努力はありがたいわ。)

TBBT Season11 Episode14

empathy は相手の気持ちを自分のことのように想像する力で、considerate な行動の土台になるものと言えます。I appreciate the effort. は、結果よりも努力そのものをねぎらう言い方です。シェルドンが「本当に大変だ」と返すあたりに、慣れない気配りに取り組む様子が表れています。想像する(empathy)から行動を変える(considerate)へ、という順序もこの会話から読み取れます。

「respectful」は相手の気持ちや領分を尊重すること

別の場面で、シェルドンはレナードとペニーの家にある元の自分の部屋を、作業場所として借りるようになります。レナードがエイミーを訪ねると、エイミーは、負担ならシェルドンをこちらへ戻してもいいと言います。レナードは、彼とは取り決めをしたうえに、それではエイミーに不公平だと返します。そこからの会話です。

Amy: Well, actually, I miss him. He’s been over there a lot.
(実はね、彼が恋しいの。向こうにいることが多いから。)

Leonard: Well, great. Tell him he can come back.
(じゃあよかった。戻ってきていいって伝えてよ。)

Amy: I can’t. He’s thinking of me and my feelings and trying to be respectful.
(それはできないわ。彼は私と私の気持ちを考えて、敬意を払おうとしているんだもの。)

TBBT Season11 Episode14

respectful は、相手の気持ち・意思・領分を尊重する態度を表します。be respectful of someone’s privacy(相手のプライバシーを尊重する)のように、踏み込まずに一歩引く方向で使われることが多い語です。名詞の respect を使って show respect for someone’s feelings(相手の気持ちに敬意を示す)と言うこともでき、目上の人への敬意に限らず、親しい間柄でも使われます。

ここでのエイミーの言葉には、その「一歩引く」ことが距離を生んでいるという、ちょっとしたねじれがあります。シェルドンは自分を尊重してくれているからこそ、戻ってきてとは言い出せない。尊重がかえって会う時間を減らしている点が、この場面の面白いところです。

2語を並べると、違いは次のように整理できます。

語 中心となる意味 この回での使われ方
considerate 相手の都合に合わせて行動を変える 作業をやめて片づける
respectful 相手の気持ちや領分を尊重する エイミーの気持ちを考えて距離を保つ

まとめ|気配りと尊重の言い分け

今回は、行動で示す気配りの considerate と、相手の気持ちや領分を尊重する respectful の違いを、empathy や I appreciate the effort とあわせて見てきました。どちらの「思いやり」なのかを言い分けられると、ほめ言葉もお礼もぐっと具体的になります。

慣れない思いやりに奮闘するシェルドンの姿を、言葉の違いに注目しながら楽しめる回です。

この回のほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、シェルドンの「思いやり作戦」の行方がより立体的に見えてきます。

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