アメリカの生木のクリスマスツリーの売り買いと、売れ残りの文化と英語|『フレンズ』S03E10で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: アメリカの生木のクリスマスツリーの売り買いと、売れ残りの文化と英語|『フレンズ』S03E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン3第10話では、ジョーイがクリスマスツリーを売る仕事をしています。売り場での客とのやりとりや、売れ残ったツリーの扱いをめぐって、フィービーとジョーイの意見がぶつかります。

日本では人工のツリーを飾る家庭が多いとも言われ、生木のツリーを買う習慣は少し身近ではないかもしれません。劇中の場面を手がかりに、ツリーの売り買いの様子と、そこで使われる英語を見ていきます。

目次

「Those trees were born to be Christmas trees」と、ツリーを売る仕事

カフェのセントラルパークで、ジョーイが I got to go sell some Christmas trees.(クリスマスツリーを売りに行かなきゃ)と言うと、フィービーは I am totally against that now.(今はそれに大反対なの)と返します。フィービーが反対しているのは、木が切られてツリーとして売られることです。ジョーイはこう言い返します。

Joey: You got this all wrong. Those trees were born to be Christmas trees. They’re fulfilling their life purpose by making people happy.
(お前は全然分かってないよ。あのツリーは、クリスマスツリーになるために生まれてきたんだ。人を幸せにして、本来の役目を果たしてるのさ。)
Phoebe: Really?
(ほんとに?)
Chandler: Yes, and, uh… the trees are happy, too because for most of them it’s their only chance to see New York.
(そうそう、それに、えっと……ツリーだって喜んでるさ。たいていの木にとっては、ニューヨークを見られる唯一のチャンスだからな。)
Friends Season3 Episode10(The One Where Rachel Quits)

ジョーイの born to be ~ は「〜になるために生まれた」という言い方です。フィービーを説得するための言い分ですが、アメリカではクリスマス用に育てられた木が、季節になると都市の売り場へ運ばれてくることが多いと言われます。チャンドラーの「ニューヨークを見られる」という冗談も、木が街の外から運ばれてくることを前提にしたものと読み取れます。

ジョーイは職場で手に入れたものも持ち帰っています。

Joey: And now for the great news.
(それじゃ、いよいよいい知らせだ。)
Ross: What? That wasn’t the great news?
(え?今のがいい知らせじゃなかったのか?)
Joey: Only if you think it’s better than this… Snow in a can! I got it at work. You want me to decorate the window? Give it a Christmas looky?
(これよりいいと思うならな……缶入りの雪だ!仕事場でもらったんだよ。窓を飾ってやろうか?クリスマスっぽくしてさ。)
Friends Season3 Episode10(The One Where Rachel Quits)

snow in a can は、吹きつけて雪のように見せるスプレー缶の飾りです。窓や枝に雪を描く飾り方を取り入れるかどうかは、家庭ごとに違いがあるようです。ジョーイはこの缶を、ツリー売り場の職場で手に入れたと話しています。

「This one here is a Douglas fir」と、売り場での売り込み

場面がツリー売り場に移り、ジョーイが客にツリーを勧めています。

Joey: This one here is a Douglas fir. It’s a little more money but you get a nicer smell.
(こちらはダグラスファーです。少し値は張りますが、香りがいいんですよ。)
Guy: Looks good. I’ll take it.
(いいね。これにするよ。)
Friends Season3 Episode10(The One Where Rachel Quits)

Douglas fir は、クリスマスツリーとして売られる品種の一つとされます。品種によって値段や香り、葉の形が違うとされ、ジョーイも a little more money but ~(少し高いけれど〜)と、値段と香りを比べて勧めています。客の I’ll take it. は、買い物で「これにします」と決めるときに使われることの多い一言です。

ところが、フィービーが割り込んで茶色くなったツリーを勧めたため、客は考え直します。

Guy: I think I’m going to look around a little bit more.
(もう少しほかも見てみるよ。)
Joey: Pheebs, you got to stop doing this. I’m working on commission here.
(フィーブス、こういうのはやめてくれよ。俺はここで歩合で働いてるんだ。)
Monica: I’m here to pick out my Christmas tree.
(クリスマスツリーを選びに来たの。)
Friends Season3 Episode10(The One Where Rachel Quits)

look around は「(店で)見て回る」で、買うのをいったん保留するときにも使われます。on commission は「歩合制で」という意味で、売れた分に応じて報酬が決まる働き方を指します。売り場の販売員の雇われ方は店によってさまざまとされますが、ジョーイの場合は客を逃すと自分の収入に響く、という事情が一言で伝わります。そこへ来たモニカの pick out は「(いくつかの中から)選ぶ」で、ここではツリーを店頭で見比べて選ぶ場面で使われています。

「We have to make room for the fresh ones」と、売れ残ったツリーの行方

フィービーが最初に売り場を訪ねた場面では、ジョーイの同僚が古いツリーを運んでいきます。フィービーの That one doesn’t look very fulfilled.(あれは役目を果たせた感じがしない)に、ジョーイは That’s one of the old ones. He’s just taking it to the back.(古いやつだよ。奥に運んでるだけさ)と答えます。そのあとのやりとりが次の場面です。

Joey: Well, we have to make room for the fresh ones.
(まあ、新しいのを置く場所を空けなきゃいけないからな。)
Phoebe: So, what happens to the old guys?
(じゃあ、古いのはどうなるの?)
Joey: They go into the chipper.
(チッパーに入れるんだ。)
Friends Season3 Episode10(The One Where Rachel Quits)

make room for ~ は「〜のために場所を空ける」、What happens to ~? は「〜はどうなるの?」と行き先を尋ねる言い方です。chipper は木の枝や幹を細かく砕く機械で、劇中では売れ残った古いツリーがここに入れられると説明されています。現実の売り場で売れ残りがどう扱われるかは、店や地域によって違いがあると言われます。

終盤、フィービーがモニカとレイチェルの部屋に入ると、部屋は売り場の古いツリーでいっぱいになっています。部屋にいたジョーイとモニカに、フィービーは You guys! Oh, God, you’re the best!(みんな!もう、最高!)と声を上げます。

まとめ|ツリーの売り買いと売れ残りの英語

Douglas fir や on commission で売り場の様子を、pick out や I’ll take it で買う側の言葉を、make room for で売れ残りの扱いを見てきました。季節の買い物の場面が、英語とあわせて具体的に見えてきます。

クリスマスが近づくころに『フレンズ』のこの回を観ると、ツリー売り場の会話がより身近に感じられそうです。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、レイチェルの仕事をめぐる英語を扱っています。

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