ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S8E3に学ぶ「give someone the sad eyes」の意味と使い方

give someone the sad eyes

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は大人気サスペンス『BONES』シーズン8第3話から、相手に泣き落としをする場面で使えるフレーズ「give someone the sad eyes」を解説します。
言葉ではなく”あの目”で相手を落とす場面、心当たりがある方もいるのではないでしょうか。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ブースとブレナンが車内でベビーカーの購入について話し合っているシーンです。
高額な出費に反対するブースに対し、ブレナンはある”表情”で説得を試みます。

Brennan: Well, didn’t you say that you might be getting a raise soon?
(昇給するかもしれないって言ってなかった?)

Booth: And until then, Christine will be fine in a cheaper stroller that’s a color people have heard of, like… Don’t do that. Not that look, please.
(それまでは、クリスティーンはみんなが知ってるような色の、もっと安いベビーカーで十分だ。例えば…やめろ。その顔は。)

Booth: Don’t give me the sad eyes.
(悲しそうな目で見つめないでくれ。)

Booth: Please. Ah, come on.
(頼むよ。あぁ、もう。)

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シーン解説と心理考察

普段は理詰めで相手を論破しようとするブレナンが、ここでは言葉の代わりに「ウルウルとした瞳で見つめる」という感情的なアプローチに出ています。
ブースは彼女の論理的な反論には堂々と立ち向かえますが、こうした無言の甘えや泣き落としにはめっぽう弱く、ペースを乱されてしまいます。
このシーンの後でブースは「Oh, you were never able to do this look before the baby.(お前、赤ちゃんが生まれる前はこんな目ができなかったよな)」とつぶやいており、クリスティーンが生まれてからブレナンの表情が豊かになったことを半ばあきれながらも認めている様子が伝わります。
不器用ながらも愛情深い二人のコミュニケーションと、パートナー同士の微笑ましい力関係がよく表れた場面です。

「give someone the sad eyes」の意味とニュアンス

give someone the sad eyes
意味:悲しそうな目で見つめる、泣き落としをする、同情を引くような表情をする

直訳すると「誰かに悲しい目を向ける」となりますが、ここでの「sad eyes」は本当に悲痛な表情というよりも、「お願いだから」「可哀想でしょ?」と相手の同情や譲歩を引き出そうとする、やや計算が入った表情を指します。
「give someone〜(人に〜を向ける)」という動詞と組み合わさることで、相手の心を動かすために意図的に視線や表情を投げかける行為を自然に表現できます。

【ここがポイント!】

このフレーズは、深刻なトラブルや本当の悲劇に対して使われることはほとんどなく、日常のちょっとしたお願いやワガママを通したい場面など、ユーモアや愛嬌が混じったシチュエーションでよく登場します。
子供が親に、恋人がパートナーに、あるいはペットが飼い主に向ける”あの目”を描写するときにも使えるなど、対象の幅が広いのも特徴です。
また「stop giving me the sad eyes(そんな目で見るのはやめて)」のように、相手の甘えを優しくたしなめる表現としても自然に使えます。

実際に使ってみよう!

A: I really want that slice of cake, but I’m on a diet. B: Stop giving me the sad eyes. I’m not going to share mine with you.
(A:そのケーキ一切れ、すごく食べたいんだけどダイエット中なの。 B:悲しそうな目で見つめないでよ。私のは分けてあげないから。)
ダイエット中の友人がこちらのデザートを欲しそうに見つめてくる、日常のコミカルな場面です。「そんな目で見てもダメだよ」と軽くたしなめるニュアンスが出ています。

A: Dad, can I borrow the car tonight? Please? B: You can’t give me the sad eyes every time you want something. The answer is no.
(A:お父さん、今夜車借りてもいい?お願い! B:何か欲しいものがある度に泣き落としをするのはやめなさい。ダメなものはダメだ。)
親子の会話で、子供のおねだりを親が見透かして毅然と断る場面です。”every time”を使うことで「いつもそのパターンだ」という呆れ感が加わります。

A: My dog always gives me the sad eyes when I leave for work. B: Aww, that must make it so hard to step out the door.
(A:仕事に出かけようとすると、うちの犬がいつも寂しそうな目で見つめてくるの。 B:それは玄関を出るのが辛くなるね。)
人間だけでなく、ペットの表情を描写するときにもそのまま使える表現です。後ろ髪を引かれるような、愛情たっぷりの関係性が伝わってきます。

『BONES』流・覚え方のコツ

このフレーズを覚えるときは、ブレナンが助手席からブースに向けて放った「無言の訴え」を思い浮かべてみてください。
普段は超・合理主義の彼女が、ベビーカーを買ってもらうために見せた意外な表情と、「そんな目、赤ちゃんが生まれる前はできなかったじゃないか」とたじろぐブースのリアクションのギャップが印象的です。
誰かにお願いをされたとき、あるいは自分が困り顔でお願いをしたいとき、「あ、これが”sad eyes”の場面だ」とすぐ気づけるようになれば、このフレーズは自然と口に乗ってきます。

似た表現・関連表現

puppy-dog eyes
(子犬のような潤んだ瞳、哀願するような目つき)
今回の「sad eyes」とほぼ同じ状況で使われる、非常にポピュラーな表現です。飼い主に構ってほしくて見上げる子犬の目を想像するとわかりやすく、可愛らしさや甘えの要素がさらに強調されます。「give someone puppy-dog eyes」の形でもよく使われます。

guilt trip
(罪悪感を抱かせること、罪悪感を利用した説得)
「sad eyes」が表情によるアプローチであるのに対し、こちらは言葉や態度で相手に「申し訳ない」と感じさせ、自分の思い通りに動かそうとする行為を指します。”lay a guilt trip on someone”(人に罪悪感を抱かせる)の形でよく使われます。

butter up
(おだてる、ごまをする)
相手の機嫌をとって要求を通そうとする点では共通していますが、こちらは褒め言葉や親切な態度で相手を持ち上げるアプローチです。”butter someone up”の形で、日常からビジネスまで幅広く使われます。

深掘り知識:目で感情を伝える英語表現のバリエーション

英語には、感情の機微を「目」の動きで表すイディオムが数多く存在します。
「roll one’s eyes」は、目をぐるっと上に向けて回す動作から「あきれる、うんざりする」という強い不満を表します。
「catch someone’s eye」は「(人の)目を引く、注目を集める」という意味で、ポジティブな興味を惹きつける際に使われます。
さらに「see eye to eye」は「意見が完全に一致する」という比喩表現で、ビジネスシーンでも頻出します。
「目」ひとつでこれだけ豊かな表現が生まれる背景には、コミュニケーションにおいて相手の視線や目の動きを非常に重視する文化があります。

まとめ|表情にまつわる英語表現で会話の幅を広げる

相手に何かをお願いしたり、交渉したりする場面では、理屈だけでなくこうした表情や感情にまつわるフレーズを知っておくと、表現の幅がぐっと広がります。
「give someone the sad eyes」は、日常のちょっとした場面で「あ、あのことだ」とすぐ結びつく、イメージしやすいフレーズです。
次に誰かに”あの目”を向けられたとき、または自分がつい”あの目”をしてしまったとき、このフレーズを思い出してみてください。
ドラマのキャラクターたちの豊かな表情とセリフの組み合わせは、まさに生きた英語の宝庫です。

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