海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
相手に連絡を取ろうとして、メールも電話もメッセージも試したのに、いっこうに返事が来なくて困った経験はありませんか。
そんな場面で活躍する「get in touch with」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン5第8話の中盤、エイミーと連絡が取れずやきもきするシェルドンが、あらゆる手段を試したと訴えるシーンから、一緒に見ていきましょう。
「get in touch with」の意味とニュアンス
get in touch with
意味:〜と連絡を取る、〜に接触する
get in touch with は「(これから)誰かと連絡を取る」という動作を表す表現です。touch はここでは身体的な「接触」ではなく、「連絡・つながり」という意味で使われています。
ポイントは get という動詞です。get は「ある状態に入る・到達する」動きを表すので、get in touch with は「連絡が取れている状態に到達する=連絡を取る」という動作を指します。これに対して be in touch with は「連絡を保っている状態」、keep / stay in touch with は「連絡を保ち続ける」という継続を表します。
I’ll get in touch with you later.(また後で連絡します)のように、これから連絡をとる、という場面で広く使われます。contact とほぼ同じ意味ですが、get in touch with のほうが少しやわらかく、日常・ビジネスの両方で使える便利な表現です。
【ここがポイント!】
- touch は「接触」ではなく「連絡・つながり」を指している
- get が「連絡が取れる状態に到達する=連絡を取る」という動作を生む
- be / keep in touch(連絡を保つ)との違いは、動詞が持つ「動き」と「状態」の差
『ビッグバン★セオリー』S05E08のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
落ち込んでいるエイミーと連絡が取れず、シェルドンが気をもんでいます。考えられるあらゆる連絡手段を並べ立てる彼に、レナードがある素朴な指摘をします。
Sheldon: I can’t seem to get in touch with Amy. I tried e-mail, video chat, tweeting her, posting on her Facebook wall, texting her, nothing.
(エイミーと連絡が取れないんだ。メール、ビデオチャット、ツイート、フェイスブックへの書き込み、メッセージ、全部試したのに、何も。)Leonard: Did you try calling her on the telephone?
(電話をかけてはみたのか?)Sheldon: The telephone. You know, Leonard, in your own simple way, you may be the wisest of us all.
(電話。レナード、君はその単純なやり方で、僕たちの中でいちばんの賢者なのかもしれない。)The Big Bang Theory Season5 Episode8(The Isolation Permutation)
シーン解説と心理考察
この場面の可笑しさは、ハイテク手段を一通り並べたあとに「電話」といういちばん基本的な選択肢が抜け落ちていた、というオチに表れています。シェルドンは get in touch with(連絡を取る)ために考えうる最先端の方法をすべて試したつもりでいて、もっとも古典的な電話だけを見落としていました。
レナードの Did you try calling her on the telephone? という素朴な問いが、その盲点を静かに突きます。そしてシェルドンが大げさに「君は賢者だ」と返すことで、最先端を追う人ほど基本を忘れる、という皮肉が会話の温度を変えています。
連絡を取ろうとする必死さと、肝心の手段を見落とす間の抜けたおかしさ。get in touch with という日常的な表現が、シェルドンらしさを引き立てる土台として響きます。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
touch を「指先でちょんと触れる」イメージではなく、「相手と糸でつながる」イメージに置き換えてみてください。get in touch with は、その糸を「今つなぐ」動作です。
シェルドンが次々と連絡手段を試した場面のように、相手とのつながりの糸を手繰り寄せようとする動きとセットで覚えると、get(つなぐ)・be(つながっている)・keep(つなぎ続ける)の違いも整理しやすくなります。糸を「つなぐ瞬間」が get だと意識するのがコツです。
例文で覚える「get in touch with」
「これから連絡を取る」というこの表現は、ビジネスでも日常でも幅広く使えます。3つの例文で使い方を見ていきましょう。
I’ll get in touch with you as soon as I have an update.
(進展があり次第、すぐにご連絡します。)
ビジネスメールや電話で使える、丁寧な一言です。I’ll get in touch with you で「こちらから連絡します」と、これからの行動を伝えます。
I’ve been trying to get in touch with her all day.
(一日中、彼女に連絡を取ろうとしてるんだけど。)
なかなか連絡がつかない状況を語る場面です。try to get in touch with で「連絡を取ろうとする」と、努力の最中であることを表します。
A: Do you know how I can reach the manager?
B: Sure, you can get in touch with him through the front desk.
(A:マネージャーにどうやって連絡すればいいか分かる?)
(B:うん、フロントを通して連絡が取れるよ。)
連絡方法を尋ねる会話です。get in touch with … through ~ で「〜を通して連絡を取る」と、経路を示す言い方になります。
あわせて覚えたい関連表現
keep in touch
(連絡を取り合う、連絡を絶やさない)
get in touch with が「今、連絡を取る」動作なのに対し、keep in touch は「これからも連絡を保ち続ける」継続を表します。別れ際の Let’s keep in touch.(また連絡取り合おうね)が定番です。
reach out to
(〜に連絡を取る、働きかける)
get in touch with と近い意味ですが、reach out には「こちらから手を差し伸べる・歩み寄る」という能動的なニュアンスが加わります。相談や支援を求めて連絡する場面でよく使われます。
contact
(〜に連絡する)
get in touch with とほぼ同義の一語動詞です。contact のほうがやや事務的・フォーマルで、get in touch with のほうが少しやわらかい響きになります。場面に応じて使い分けると自然です。
Note|get・be・keep ―― 動詞が変えると「連絡」の意味が動く
in touch という同じ部品を使いながら、前につく動詞ひとつで意味が大きく変わるのが、このグループの表現の面白いところです。
中心にあるのは touch =「つながり」という名詞のイメージです。ここに動詞を組み合わせると、つながりの「いつ・どんな状態か」が変わってきます。get in touch with は get(ある状態に到達する)が付くので「つながりを今つくる=連絡を取る」という動作になります。be in touch with は be(状態)なので「つながっている=連絡が取れている状態」を指します。keep in touch / stay in touch は keep・stay(保つ・とどまる)なので「つながりを保ち続ける=連絡を絶やさない」という継続になります。同じ in touch でも、動詞が「動き」を表すか「状態」を表すかで、連絡のどの局面を指すかがきれいに切り替わるわけです。さらに lose touch with(〜と連絡が途絶える)まで含めると、つながりが「できる・ある・続く・切れる」という一連の流れが、動詞の差だけで表現できることが見えてきます。
シェルドンが必死で get in touch with しようとしていたのは、まさに「今つながりをつくる」段階でした。動詞のイメージから入ると、連絡まわりの表現は驚くほど整理して覚えられます。
部品は同じでも、動詞ひとつで世界が動きます。
まとめ|シェルドンの空回りから学ぶこと
get in touch with は、「これから誰かと連絡を取る」という動作を表す、日常にもビジネスにも使える便利な表現です。touch を「つながり」、get を「そのつながりを今つくる動き」と捉えると、意味がすっと頭に入ります。
この表現が使えるようになると、I’ll get in touch with you later.(また連絡します)のように、これからの行動を自然に伝えられるようになります。さらに be / keep in touch との違いを押さえれば、「連絡を取る・保つ・絶やさない」を自在に言い分けられます。
最先端の手段を並べて電話だけを忘れる ―― シェルドンの空回りが、かえって表現の輪郭をくっきりさせてくれる場面でした。


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