「back in the day」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S05E11で学ぶ英会話

「back in the day」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ひさしぶりに会った相手が「あの頃のお前はさ」と昔話を始めて、自分にとっては必ずしも楽しい思い出じゃないのに、と内心ひやひやするような場面があります。

そんなときに登場する「back in the day」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン5第11話のバーで、再会したジミーがレナードの高校時代を仲間の前で語り出すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「back in the day」の意味とニュアンス

back in the day
意味:昔は、あの頃は

back in the day は、具体的な年や時期を言わずに「昔」「あの頃」をざっくり指す口語表現です。多くの場合、話し手にとって思い出深い過去、あるいは「古き良き時代」を懐かしむ気持ちとともに使われます。

文頭でも文末でも置ける副詞句で、昔を振り返る話のきっかけとして便利な一言です。the day と単数形になっているのが特徴で、特定の一日を指しているわけではなく、「あの時代」というひとまとまりの過去を表しています。フォーマルな場よりも、友人同士のくだけた会話や思い出話でよく登場します。

【ここがポイント!】

  • 年を特定せず「あの頃・昔は」とざっくり過去を指す口語表現
  • 懐かしさや「古き良き時代」を振り返る気持ちとセットになりやすい
  • 文頭・文末どちらにも置ける、昔話のきっかけの一言

『ビッグバン★セオリー』S05E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

バーで再会したジミーは、レナードの仲間たちを前に、高校時代のレナードを楽しげに語り始めます。本人にとっては笑い話でも、ロッカーやゴミ箱に押し込められた側のレナードにとっては苦い記憶です。フレーズはこの昔話の口火を切る一言に登場します。

Jimmy: You should have seen this guy back in the day. Huh? He was so little, he could fit in just about anywhere. Lockers, trash cans.
(こいつの昔の姿、見せたかったよ。なあ?ちっちゃくてさ、どこにでも収まったんだ。ロッカーとか、ゴミ箱とか。)

Leonard: Oh, I can’t take all the credit. You helped a lot.
(まあ、全部おれの手柄ってわけじゃないけどね。君がだいぶ手を貸してくれたから。)

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シーン解説と心理考察

このシーンの妙は、同じ「あの頃」をめぐって、ジミーとレナードの温度がまるで違うところにあります。ジミーは back in the day と切り出しながら、いじめの記憶をほほえましい武勇伝として語っており、悪気のなさがかえって残酷さを際立たせています。一方のレナードは「全部おれの手柄じゃない」と皮肉で返しますが、その遠慮がちな反撃には長年抑えてきた感情がにじみます。back in the day という懐かしさの言葉が、加害者と被害者でこれほど別の色を帯びるという対比が、この場面の見どころです。なつかしむ側となつかしめない側のずれが、静かに会話の温度を変えています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

back in the day は、「いったん今から離れて(back)、あの時代という一枚の風景(the day)に戻る」とイメージすると覚えやすくなります。カレンダーの特定の日付ではなく、記憶のなかにある一枚の古い写真をめくる感覚です。

ジミーがこの言葉とともに高校時代の風景を取り出してみせたように、back in the day は昔の一場面を会話のテーブルに広げる合図のようなものです。「あの頃」というひとまとまりの過去に視線を戻す動き、と空間的にとらえておくと、the day がなぜ単数なのかも自然に納得できます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「back in the day」

昔を懐かしむ気持ちとセットで使うと、このフレーズらしさが出ます。場面のちがう3つの例文で見ていきましょう。

Back in the day, we used to rent movies on the weekend.
(あの頃は、週末になるとよく映画を借りてたものだ。)
過去の習慣を懐かしく振り返る、最も定番の使い方です。文頭に置いて昔話の口火を切っています。

This neighborhood was much quieter back in the day.
(この界隈は、昔はもっと静かだったよ。)
文末に置いた形です。今と昔を比べて、変化を感じている気持ちがにじみます。

A: You’re pretty good at this game.
B: Well, I played a lot back in the day.
(A:このゲーム、けっこう上手だね。)
(B:まあ、昔はよくやってたからね。)
会話のなかで「実は昔やり込んでいた」とさらっと打ち明ける場面です。謙遜まじりの懐かしさが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

in those days
(その当時は、あの時代には)
過去の一時期を指す点は似ていますが、in those days は懐かしさの色がうすく、より中立的に「当時は」と述べる表現です。back in the day のほうが、しみじみとした懐古の気持ちを帯びます。

back then
(あの頃、当時は)
文脈で示した特定の過去を受けて「その当時は」と指す表現です。back in the day が漠然と昔全体を指すのに対し、back then は直前に話題にした時期を受けるニュアンスがあります。

in my day
(私が若かった頃は)
話し手自身の若い時代を指し、しばしば「今どきは」と現在と対比する含みを持ちます。back in the day よりも一人称の色が濃く、世代の差を語るときに使われます。

Note|「あの頃」を懐かしむ口語表現として広まった背景

back in the day は、文法だけ見ると the day が単数で少し不思議な形をしています。なぜ days(複数)ではなく the day(単数)なのか、と引っかかる学習者は少なくありません。

この言い回しは、もともと「その全盛の時代」「いちばん良かった頃」をひとまとまりに指す感覚から来ているとされます。ばらばらの日々の集まりというより、「あの良き時代」という一枚の塊として過去をとらえているため、単数の the day が選ばれていると説明されることが多い表現です。とくに20世紀後半以降のくだけた会話のなかで、懐かしさをにじませる定番フレーズとして広く定着していったと言われています。日付を細かく特定しないからこそ、聞き手も自分なりの「あの頃」を思い浮かべやすく、世代を問わず使いやすい点が、この表現が口語に根づいた理由のひとつと考えられます。

この背景を知っておくと、ジミーが back in the day と切り出した瞬間に、彼の頭のなかで高校時代が「ひとつの良き時代」として塊になっていたことが見えてきます。被害者のレナードにとっては、とても一枚にまとめられない日々だったわけですが。

同じ「あの頃」でも、誰がめくるかで見える風景はまるで違う一場面でした。

まとめ|「あの頃」を会話に持ち出すための一言

back in the day は、年や日付を細かく言わずに「昔は・あの頃は」と過去を持ち出せる、便利でくだけた表現です。懐かしさをにじませながら昔話を始める合図として働きます。

この一言を覚えておくと、思い出話や「今と昔の違い」を語る場面で、会話を自然に過去へと開けるようになります。文頭でも文末でも置けるので、使いどころも選びません。

ジミーが懐かしげに口にした「あの頃」の裏で、レナードがまるで違う記憶を噛みしめていた、その温度差ごと心に残る場面でした。

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