「on the clock」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S09E17で学ぶ英会話

「on the clock」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

やることが山積みで時間が押しているのに、つい誰かの長話に付き合ってしまいそうになる――そんな「今は急いでるのに」という瞬間は、誰にでもあるはずです。

そんな場面で役立つ「on the clock」が、時間に追われている状況を表す言葉として登場します。『ビッグバン★セオリー』シーズン9第17話、シェルドンの誕生日パーティの準備でケーキを飾りつけるペニーが、手伝いに来たスチュアートを軽くせかすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「on the clock」の意味とニュアンス

on the clock
意味:勤務時間中で/時間に追われて

「on the clock」には大きく二つの意味があります。一つは「勤務時間中である」という意味で、タイムカードを押して仕事に入っている状態を指します。もう一つが、そこから派生した「時間に追われている/急いでいる」という意味です。

弁護士やコンサルタントのように時間単価で働く職種では、「電話を取った瞬間から on the clock(料金が発生している)」のように、お金と時間が直結した生々しい意味でも使われます。劇中でペニーが口にしているのは「時間が押している、急がなきゃ」という後者のニュアンスです。日常でもオフィスでも幅広く使える、実用度の高い表現と言えます。

【ここがポイント!】

  • 核は「時計(clock)に乗っている=時間に支配されている」イメージ
  • 「勤務中」と「時間に追われて」の二つの顔を持つ表現
  • どちらの意味かは前後の文脈で読み取るのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S09E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

シェルドンの誕生日パーティの準備中、ケーキ作りを手伝いに呼ばれたスチュアートが、ふと「自分はこのグループの一員だと感じられない」と弱音をこぼします。それを受け流しながらも、準備の時間が押しているペニーが、テンポよく彼を本題に引き戻す場面です。

Penny: Thank you so much for helping us, Stuart.
(手伝ってくれて本当にありがとう、スチュアート)

Stuart: Oh, I was just glad to be invited. To be honest, I don’t always feel like I’m part of the group.
(いや、招んでもらえて嬉しかったよ。正直、自分がこのグループの一員だって、いつも感じられるわけじゃないんだ)

Penny: Okay, sweetie, we’re on the clock here. Can you hate yourself and frost at the same time?
(ねえ、今ちょっと時間に追われてるの。自己嫌悪とアイシング、同時にやってくれない?)

The Big Bang Theory Season9 Episode17(The Celebration Experimentation)

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シーン解説と心理考察

スチュアートの自己卑下にいちいち付き合っていてはケーキが仕上がらない、という現実的な事情が「on the clock」の一言ににじむ場面です。ペニーは「sweetie」と優しく呼びかけて彼の気持ちを受け止めつつ、すぐに「時間がないの」と作業へ引き戻します。突き放すのではなく、共感と効率を両立させる絶妙なさじ加減が表れています。

「自己嫌悪とアイシングを同時にできる?」という畳みかけにも、湿っぽくなりかけた空気を笑いに変えるペニーらしさがあります。落ち込むスチュアートをむげにせず、それでいて準備は止めない――面倒見の良さとテキパキした仕切り役の両面が、この短いやりとりに重なっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

壁の大きな時計の文字盤の上に、自分が乗っかっている姿を思い浮かべてみてください。秒針がチクタク進むたびに足元が動いて、のんびり立ち止まってはいられない――その「時間に追い立てられる感覚」が、そのまま「on the clock」です。

劇中なら、ケーキを飾りながらチラチラと時間を気にして、落ち込むスチュアートを軽やかにせかすペニーの姿を重ねるとよいでしょう。「時計の上に乗っている=時間に支配されている」とイメージしておけば、「勤務中」「急いでいる」のどちらの意味にも自然につながります。

例文で覚える「on the clock」

「勤務中」と「時間に追われて」、二つの意味を場面ごとに見ていきましょう。

Sorry, I can’t chat right now—I’m on the clock.
(ごめん、今はおしゃべりできないんだ。勤務中だから)
バイト中に友達が話しかけてきたときの返事です。「仕事の時間だから」とやんわり断る、最も基本的な使い方です。

We’re on the clock, so let’s keep this meeting short.
(時間が押してるので、この会議は手短にしましょう)
限られた時間で会議を始めるときの一言です。劇中のペニーと同じ「急いでいる」のニュアンスで、ビジネスでも頻出します。

A: Can you take a quick look at this?
B: Sure, but we’re on the clock, so make it fast.
(A:これ、ちょっと見てもらえる?)
(B:いいけど、時間がないから手短にね)
同僚同士のやりとりです。引き受けつつも「時間がない」と前置きする、会話でよく出るパターンです。

あわせて覚えたい関連表現

against the clock
(時間と競争して、タイムリミットに追われて)
「締め切りに間に合わせようと急ぐ」という競争のニュアンスが強い表現です。on the clock が「時間に追われた状態」全般を指すのに対し、こちらは時間との勝負を強調します。

pressed for time
(時間に追われて、時間がなくて)
純粋に「時間が足りない」状態を表します。on the clock のような「勤務中」の意味は持たず、急いでいる事実だけを伝えたいときに使えます。

off the clock
(勤務時間外で、オフで)
on the clock の対義語で、「もう仕事は終わり、自由な時間」という意味です。セットで覚えておくと、勤務のオン・オフを言い分けられます。

Note|タイムカードが生んだ「on the clock」

何気なく使われる「on the clock」ですが、その背景には工場で働く人々の時間管理の歴史があるとされています。

このフレーズは、職場の出退勤を記録する「タイムクロック(タイムレコーダー)」に由来すると言われています。出勤して打刻し勤務時間に入ることを clock in、退勤の打刻を clock out と呼び、その「打刻してから打刻するまで」の状態が on the clock です。労働者の時間を分単位で管理する発想は産業革命以降に広まったとされ、「時間=賃金」という近代的な労働観がこの言い回しの土台になっていると考えられています。だからこそ、弁護士やコンサルタントが「電話を取った瞬間から on the clock」と言うとき、そこには「今この瞬間も料金が発生している」という、時間とお金が結びついた感覚がにじみます。

この成り立ちを知っておくと、劇中でペニーが言う「時間に追われている」の意味も腑に落ちます。打刻された時間の中で動いている――その緊張感が、急かす一言に重なっているのです。

時計は、人を働かせる道具でもあったのですね。

まとめ|ペニーの仕切りに学ぶ「時間の言葉」

「on the clock」は、「勤務時間中で」と「時間に追われて」という二つの意味を持つ表現です。どちらも根っこにあるのは「時計に乗っている=時間に管理されている」という共通のイメージで、文脈さえ押さえれば取り違えることはありません。

このフレーズが使えると、「今は仕事中だから」「時間が押しているから手短に」といった、急ぎや事情をスマートに伝えられるようになります。落ち込む相手をせかしたペニーのように、角を立てずに状況を共有したい場面で活躍してくれます。

時間に追われたあの感覚を思い出しながら、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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