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つらくても、一度始めたことは投げ出さずに最後までやり遂げたい。そんな覚悟を決める瞬間が、誰にでもありますよね。
その「最後までやり通す」という気持ちを一語で表すのが「see something through」です。今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9第20話から、仕事への本音を打ち明けたペニーが、それでも大人としてやり遂げると決意するシーンを一緒に見ていきましょう。
「see something through」の意味とニュアンス
see something through
意味:(始めたことを)最後までやり通す、やり遂げる
see には「見る」のほかに「見届ける・経験する」という意味があり、through は「最後まで貫いて」を表します。この二つが結びついて、「終わりまで見届ける=やり通す」という意味になります。
ポイントは、困難があっても途中で投げ出さずに完遂するというニュアンスです。see it through / see the project through のように、目的語は see と through の間に入ることが多くなります。長くつらいプロジェクトをやり遂げるとき、引き受けた責任を全うするときなど、覚悟を伴う場面でよく使われる表現です。
【ここがポイント!】
- see の「見届ける」と through の「最後まで」が合わさった表現
- 困難があっても投げ出さず完遂する、覚悟のにじむ一言
- 目的語は see と through の間に挟むのがコツ(see it through)
『ビッグバン★セオリー』S09E20のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
仕事が好きになれないと本音を漏らしたペニー。それでも借金を返すという現実的な理由から、大人としてやり通すと自分に言い聞かせます。直前の本音とのギャップに注目です。
Penny: This job is gonna get me out of debt. So I’m gonna do the grown-up thing and see it through.
(この仕事のおかげで借金を返せるの。だから大人として、最後までやり通すわ)Leonard: Well, that is the grown-up thing.
(まあ、それは確かに大人の選択だね)The Big Bang Theory Season9 Episode20(The Big Bear Precipitation)
シーン解説と心理考察
ペニーが “do the grown-up thing and see it through”(大人としてやり通す)と口にする一言に、夢より責任を選ぶ成熟が表れています。直前で “I hate my job”(仕事が嫌い)と本音を漏らしたばかりだからこそ、この決意の重みが際立ちます。
see it through という表現が選ばれているのも見どころです。「とりあえず続ける」でも「我慢する」でもなく、「最後まで見届ける」という前向きな響きが、ペニーの覚悟をやわらかく支えています。それを受けるレナードの “that is the grown-up thing”(それは大人の選択だ)という肯定が、夫婦の対等な支え合いを静かに描き出しています。本音と決意のあいだで揺れる人物像が、短いやり取りの中ににじむ場面です。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
長いトンネルを車で通り抜ける場面を思い浮かべてみましょう。途中で引き返さず、出口の光まで「見届けながら(see)」走り切る(through)。この「トンネルを最後まで抜ける」動きが、そのまま see it through のイメージに重なります。
ペニーが「借金返済というトンネル」を途中で投げ出さず、出口まで走り切ると決める。その姿を重ねると、see it through の「やり通す」という感覚が記憶に残ります。目的語の it をトンネルそのものだと思えば、see it through の語順も自然に思い出せます。
例文で覚える「see something through」
つらくても完遂するという覚悟を表す場面で広く使えます。3つの例文で、やり通す対象の置き方を見ていきましょう。
Once I start something, I always see it through.
(一度始めたことは、いつも最後までやり通すんだ。)
自分の信条を語る場面です。see it through と short に使うと、「やり遂げる」という意志をシンプルに言い切れます。
She promised to see the project through to the end.
(彼女はそのプロジェクトを最後までやり遂げると約束した。)
責任を引き受ける場面です。see the project through のように、間に具体的な目的語を入れて「何を」やり通すのかを示せます。
A: This training is so much harder than I expected.
B: I know, but let’s see it through together.
(A:このトレーニング、思ってたよりずっとキツいよ。)
(B:わかる、でも一緒に最後までやり通そう。)
くじけそうな相手を励ます場面です。let’s see it through together とすると、「一緒に完遂しよう」という連帯の呼びかけになります。
あわせて覚えたい関連表現
follow through
(やり遂げる、最後まで実行する)
follow through は「約束や計画を実行に移して完結させる」ことを指します。see through が「困難を耐えて完遂する」という苦労のニュアンスをやや強く持つのに対し、こちらは実行から完結までの流れに焦点があります。
stick it out
(つらくても最後まで耐える、踏ん張る)
stick it out は「我慢して持ちこたえる」という忍耐に焦点があります。see it through が「完遂」というゴール達成を見ているのに対し、こちらは耐える過程そのものを表します。
carry through
(やり抜く、成し遂げる)
carry through は see through とほぼ同義ですが、ややフォーマルな響きです。see it through のほうが口語的で、日常会話に馴染みやすい表現です。
Note|「やり通す」を一語で ── 日本語にない see の使い方
see it through を初めて見ると、「なぜ see(見る)が『やり通す』になるの?」と戸惑うかもしれません。ここに、日本語に直訳しにくい英語の感覚が隠れています。
英語の see は「目で見る」だけの動詞ではありません。古くから「見届ける・経験する・最後まで付き添う」という意味を併せ持っています。たとえば “I’ll see what happens”(どうなるか様子を見る)や “see someone home”(人を家まで送り届ける)のように、see は「物事の成り行きに最後まで関わる」感覚を含みます。この「最後まで付き添う」see に、through(最後まで貫いて)が加わることで、「終わりまで見届ける=やり通す」という意味が生まれます。日本語だと「見る」と「やり遂げる」はまったく別の動詞ですが、英語では一つの see の中に地続きでつながっている。ここが面白いところです。
この感覚を知っておくと、see it through が単なる「続ける」ではなく、「出口まで見届ける」という前向きな完遂のイメージを持つ表現だと理解できます。ペニーの覚悟にこの言葉がふさわしかったのも、そのためだと言えます。
「見届ける」と「やり通す」が一つにつながる、英語ならではの一言です。
まとめ|ペニーの決意から学ぶ「やり通す」の一言
see something through は、始めたことを途中で投げ出さず、最後まで見届けて完遂するという表現です。トンネルを出口まで走り切るイメージが、この言葉の覚えやすさにつながっています。
つらいプロジェクトを完遂したいとき、引き受けた責任を全うしたいとき。覚悟を伴う場面で、この一言が力を貸してくれます。
夢と責任のあいだで前を向いたペニーの決意と一緒に、「最後まで見届ける」という感覚を、会話のレパートリーに加えてみてください。


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