「pick it up」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S10E11で学ぶ英会話

「pick it up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

支度に手間取っている相手に、「急ごう」「もう少しテンポを上げよう」と声をかけたくなる場面は、誰の日常にもありますよね。

そんなときに使える「pick it up」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン10第11話の冒頭、陣痛が始まったバーナデットを車で病院へ運ぼうとする慌ただしいシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「pick it up」の意味とニュアンス

pick it up
意味:急ぐ、ペースを上げる

pick up は「拾い上げる」が基本の意味ですが、後ろに it を伴って「pick it up」になると、「進む速さ・ペースを上げる」という意味で使われます。歩く速度、作業の進み具合、会議のテンポなど、「今より少しテンポを速めてほしい」と促すときの定番表現です。

命令形の「Pick it up.」で、「急いで」「テンポ上げて」と相手をうながす言い方になります。ここでの it は、特定のモノを指すというより、「今の進み具合・ペース」を漠然と受ける軽い目的語と捉えると分かりやすくなります。

走る・歩くといった身体の動きにも、仕事や話し合いの進行にも使える、守備範囲の広いフレーズと言えます。

【ここがポイント!】

  • 核は「拾い上げる」から転じた「ペースを拾い上げる=速める」イメージ
  • it は「今の進み具合」を漠然と指す軽い目的語
  • 命令形「Pick it up.」で「急いで」と促す、号令にも使える一言

『ビッグバン★セオリー』S10E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

バーナデットの陣痛が始まり、ハワード、ラージ、スチュアートが車で病院へ急行しようとする冒頭の場面です。気が動転するハワードの横で、スチュアートが短く「急ごう」と声をかけ、運転を買って出たラージが暴走しかけます。

Howard: Oh, man, this is really happening. You doin’ okay?
(うわ、本当に始まったぞ。大丈夫か?)

Bernadette: Here comes another contraction.
(また陣痛が来た。)

Stuart: Let’s pick it up.
(急ごう。)

Raj: All right, hold on. I’m gonna drive like we do in India.
(よし、つかまって。インド式で運転するよ。)

The Big Bang Theory Season10 Episode11(The Birthday Synchronicity)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

短い「Let’s pick it up.」の一言に、出産という一大事を前にした全員の焦りが重なっています。スチュアートはふだん物静かなキャラクターですが、ここでは「とにかく急ごう」という切迫感が会話の温度を変えています。

おもしろいのは、急ごうと促した直後にラージが「インド式で運転する」と言い出し、勢いだけが空回りしていく流れです。「ペースを上げよう」という前向きな掛け声が、そのまま騒がしいドタバタへと転がっていく構図が見どころと言えます。

緊急時の「急ごう」が、全員の浮き足立った気分とともに描かれることで、深刻になりすぎないコメディの空気が保たれています。短い号令ひとつが、場面全体のテンポを決めていると読み取れます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

地面に落ちたボールを素早く拾い上げる動作を思い浮かべてみてください。その「ひょいと拾い上げる(pick up)」スピード感を、そのまま「ペースを拾い上げる=速める」へと重ねると、意味がつかみやすくなります。

このシーンなら、陣痛が始まった車内で「早く、早く!」と気がはやる、あの空気とセットで覚えるのが近道です。落ちているものをつまみ上げるように、止まりかけたペースをぐいっと持ち上げる──そんな身体的なイメージと結びつけておくと、いざというときに口から出やすくなります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「pick it up」

「ペースを上げる」という核を押さえると、仕事から運動、日常の移動まで幅広く使えます。3つの場面で確かめてみましょう。

We’re behind schedule, so let’s pick it up.
(予定より遅れてるから、ペースを上げよう。)
納期が迫ったプロジェクトでチームを促す場面です。進行を「もう少し速めよう」と前向きに声をかける、ビジネスで使いやすい型です。

Coach told us to pick it up during the last lap.
(コーチに最後の1周はペースを上げろと言われた。)
スポーツや練習の場面でよく登場します。走る速度を上げる文脈は、pick it up の代表的な使いどころです。

A: We’re going to miss the train if we keep walking like this.
B: You’re right. Let’s pick it up.
(A:このペースで歩いてたら電車に乗り遅れるよ。)
(B:確かに。急ごう。)
駅に向かって歩いている途中の何気ないやりとりです。相手の指摘を受けて「急ごう」と返す、会話の中での自然な使い方が見えてきます。

あわせて覚えたい関連表現

speed up
(速度を上げる、加速する)
speed up は車・機械・作業など対象が広く、中立的に「速くする」を表します。pick it up はより口語的で、「人を促す」掛け声のニュアンスが強くなります。

hurry up
(急いで)
hurry up は「早くしろ」と直接的に相手をせかす表現です。pick it up は「ペース・テンポを上げる」点に焦点があり、やや柔らかく響きます。

get a move on
(さっさと動く、急ぐ)
get a move on は「止まっている人を動き出させる」イメージです。すでに動いているものを速める pick it up とは、出発点が少し異なります。

Note|pick it up / speed up / hurry up──「急いで」の急かし三兄弟

「急いで」と言いたいとき、英語には pick it up のほかにも speed up や hurry up があります。どれも似て見えますが、焦点を当てている場所が少しずつ違います。

speed up が指すのは「速度そのもの」です。車のスピードメーターの針が上がるような、物理的・数値的な加速を表します。hurry up は「人へのせかし」で、「早くして」と相手の動作を急かすときに使われます。これに対して pick it up は、全体の「ペース・テンポを底上げする」イメージです。叱って動かすのではなく、流れそのものを軽く持ち上げる感覚に近いと言えます。劇中でスチュアートが speed up でも hurry up でもなく「Let’s pick it up.」を選んだことで、誰かを責めるのではなく、「みんなで進み具合をテンポアップしよう」という仲間内の軽い掛け声として響いています。

この使い分けを知っておくと、「急いで」の一言にも温度差をつけられます。叱責ではなく前向きな号令として急かしたいとき、pick it up はちょうどいい距離感を持った表現です。

号令ひとつにも、選ぶ言葉で空気が変わるのですね。

まとめ|スチュアートの号令から学ぶ「pick it up」

pick it up は、止まりかけたペースを「拾い上げる」ように速める、軽やかな急かしの表現です。

speed up のような機械的な加速でも、hurry up のような直接的なせかしでもなく、「全体のテンポを少し上げよう」と前向きに促せる。そんな距離感が、このフレーズの持ち味です。

急ぐ場面でただ「早く」と言う代わりに、テンポよく仲間を動かす一言として、表現の引き出しに加えてみてください。誰かと一緒に何かを進めるとき、落ち着いてペースを上げられる、そんな一言です。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「pick it up」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次